ストーリーぶれ杉内。ピントぼけぼけのトイカメラクオリティーですよ。
ワンテーマに絞るのは作劇の基本じゃないですか。
A・Bパートそれぞれで別の対象にフォーカスすることはあっても、物語の構成要素を4つも5つも盛り込むのは瑕疵というほかありません。
冒頭ははじめと青葉がWelcome to ヨドゥバシカメラする話です。
ボーイッシュなはじめの可愛らしさが中心に描かれるかと思いきや、アニオタ媚び媚びの青葉のあざと可愛いカットが何度も挟まれます。
どちらかのキャラを中心に据えるべきでしたね。
というか、あまりにも青葉が父性くすぐる幼女キャラ全開なので、はじめが噛ませ犬化してて号泣してしまいました。
はじめ&青葉の掛け合いのあとは、ゆんのお話に移るような移らないような。
コウとはじめが職場のエアコンの温度を乱高下させるなか、唐突にゆんが「痩せなきゃ」とか言い出すのですよ。
むっちゃ腰くびれてるし、ぷにぷにの二の腕が気になると言われても長袖で隠れて見えないので豚さんたちとしてはリアクションに困りますしおすし。
で、何をとち狂ったのか「エアコンの設定温度を上げれば汗かいて痩せられる」と思い温度を上げ、コウに怒られます。
次に続くのはコウにまつわる話。
コウがかつては寡黙だったこと、以前から仕事に全力で取り組んでいることが主としてりんの口から説明されます。
寡黙だったことは初出ですが、だから何という感じで他のエピソードに繋がるような展開にはなりません。
しかし上述のように各キャラのネタてんこ盛りで、この場面でもりんの惚気が発動したり、直後からひふみんの快進撃が始まったりでコウのキャラクターが印象的に表現できているとは言えません。
今回、彼女の出番はほとんどないのですが、ラスト数分でアフターバーナーを最大出力で吹かし、いきなり中心的な存在になります。
コウの知られざる(知ってるよ)人となりが明かされたあと、私も(?)イメチェンしようかなとひふみんが逡巡し始めます。
それだけです。他のことはしません。
この手の超展開に疑問を感じてはいけません。
何度でも声を大にして言いますが、日常系・空気系と呼ばれるジャンルの作品はとにかくおにゃの子が可愛く描ければそれでいいのです。まんがタイムきらら空間というのはそういうものです。
短い尺の中で赤面、困惑、笑顔、驚き、長門的無表情というふうに、ひふみん好きの前立腺を十六連射するようなサービスカットがサブリミナルされます。
出せば必ずオタクが喜ぶキャラなので、今後もストーリーとは全く関係なしにバシバシしこしこ登場するでしょう。円盤を売るぞい。
第5話の猛省箇所は以上です。
ええと、すばらしい場面が一つだけありました。
はじめと青葉がヨドゥバシでお買い物するシーンですよ。
背景が必要以上に書き込まれてまして、誰か特定人物の執念を感じます。
観る人は常に視線が背景に吸い込まれ、時折りアグレッシブに攻めてくる青葉の可愛らしさに気を取られているうちに、いつの間にかお買い物が終わってるのではないでしょうか。
やっぱりはじめは当て馬だったんだよ南無南無。