2015-12-30

子供たちの「慰安婦

当方大学生実家朝日新聞購読だ。小さいこから新聞テレビで、日本隣国韓国の間には「慰安婦問題」というもの存在していることを知っていた。どうやら、慰安婦問題は、戦争中に日本やらかしたマズいことの一つらしい。しかも、お金時間が解決してくれるたぐいのものではないようだ…

しかし、「慰安婦」とは何だろうか。「慰めて安心女性」…? 新聞は、政治的合意韓国世論報道しても、「慰安婦」が何なのかはまるで報道しないじゃないか。

この疑問に答えが見つかるのは、インターネットを通じてアダルトな知識に汚染されてきた頃である。ああ、慰安婦って旧日本軍性的なアレを強制されたわけね…そりゃああんまりだわ大日本帝国新聞がモゴモゴとごまかしていたのも納得である

さて、今慰安婦関連の報道を見ると、「性的サービス」それ自体言及するものは少ないものの、随所随所のwordingに、それを連想させるような工夫が施してある。そういった報道を見た人たちは、自分たち想像する「強制的な性」のイメージと重ね合わせて、慰安婦の残虐性を理解する。この事情日本韓国も同じだろう。まさか韓国の歴史教科書二次大戦のところだけR18というわけにもいかないだろうし。

こういった教育報道スタイルは一つの問題をはらんでいる。それは、実際のところの慰安婦の実情に関する(議論はあるにしろ)知識を持っている人は、日韓関係に関心がある人だけで、それ以外の大多数は、自分の中でしか慰安婦」のイメージを持てないことだ。

こと性的意識については、タブー感もあいまって未だグローバリゼーションからほど遠い状況にある、隣国である日韓でも、儒教的世界観の強弱や出版物に対する規制の変遷などの点で、二国が共有する「性」のイメージほとんど存在しない。それどころか国内でも、世代地域社会的階層によっても、性的ものに対する意識というものは如実に異なる。

慰安婦について直接に言及しない報道スタイルは、こうした違いをそのまま包摂してしまう。しかし、報道の受け取り手自分の「慰安婦」のイメージを口に出すことはないから、その違いが表面化することはない。それでも、「慰安婦」という共通の言葉の中にある、意味論的「慰安婦」は、日韓関係専門家陣が創造できないほど多様なのではないだろうか。このことは間違いなく今後も「国民合意」の形成障害になることだろう。

  • いちいち訂正させてもらうが「軍に強制」はまだ日本の公式見解じゃない 見るからに奴隷商人に騙されてるのまで黙認して買ってたのは事実で、責任はあるだろう、ぐらい

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