これからのSE業界に新卒で入ってくる人、転職で入ってくる人へ業界の実態とスキルについてアドバイス。
色々就活生と喋っているが、よく言うことを雑多に記載。
【職歴】
・営業社員向けカスタマー管理サービス(CRMシステム)構築:1年
・RFP作成などの上流工程~運用保守の下流工程まで経験あり。
【前提】
・以下は主にSI企業で上流(要件定義)から担当するPM、PLとしてやっていきたい人向けのスキルである。
技術者で食って行きたい人は、全然違うスキルが必要なので無視して良い。
→何も雑談する力が必要なわけではない。ここでのコミュニケーション能力とは「折衝力、人の輪の中に入っていける力」を指す。
システムは人が使うものなので、何をするにもまず人と喋って要件を聞き出さないと話にならない。
技術力があれば良い、と言うのは大きな勘違いで「人に使ってもらえるもの」なので、そこを無視してどんな最新技術を使っても宝の持ち腐れ。
また、往々にして「システムを導入する=業務をシステムに合わせて変えることが求められる。
これはパッケージシステム導入に限らず、スクラッチでも同様。その時に「業務を変えたくない」連中が抵抗勢力として現れる。
そこを説得するものSEの仕事。そんな敵の中に飛び込んでいって、説得して、最後には協力してもらうまで信頼を勝ち取らなければならない。
そんな場でツボを外したことを言おうものなら、相手からは無視されて終わる。
そんなことが起きないための第一歩としてコミュニケーション能力は必須。
→この2つはセットで考えたい。近年は技術革新が目覚しいため、全部の技術情報を自分で知っているなんて不可能。
そのためにGoogleなどの検索ツールを活用するが、膨大な情報を自分の中でまとめて要点を「つかむ」ことが重要。
細かく知っておくのは専門家の領域なので必要ないが、せめて利用しているツールや技術がなんなのかを、
人に説明できるレベル/類似ツールとの違いを説明できるレベルで知っておく必要あり。
→技術力、プログラミング能力は必須ではない。上記②の人にやってほしいことを伝えるまでには代用できるからである。
しかしプログラマーと対峙するときに、相手はプログラミング言語で会話をしてくる(これは誇張ではなく事実)
その時にいちいち②のプロセスで言ってることを調べていては、理解にロスがかかって進まない。
その時に何か1つでも言語をある程度知っていると、たとえ知らない言語での開発でも言ってることがわかるようになる。
この感覚は例えが悪いが、ピアノを習っておけば、数年後に違う楽器を触っても上達が格段に早いとか、
ドラクエをやっておけば新桃太郎伝説の攻略がスムーズにいく、とかの感覚に似ている。
新卒でプログラミングやったことがなくても、①・②は社会で鍛えられるし、③は研修・OJTという形で経験が積めるから問題ない。
新卒でプログラミングやったことある人は、③が経験済みなので、その分有利である。
転職の場合往々にして即戦力として求められるので、③の経験がないのが大きなネックになる。
巷で言われる業界未経験OKとは、③のスキルがない人のことを指すため、
①・②が人より優れてないと厳しい、ということになる。
参考にされたし。