2024-02-07

スピリチュアルバイト先の便座が冷たい

劇的に寒い

皆さんの学校職場トイレ、及び便座は温かいですか?

冬の便座は温かいに越したことはない。その方がいいに決まっている。

学業仕事から離脱し、わざわざ氷のように冷たい物体に尻をべったりと押し当てに行くなど意味が分からない。

拷問と何が違うというのだろう。

まあ、こんなに不平不満をもらしている手前、私の職場の便座が温かいけがない。

タイトルに書いた通りである

タイトルに書いた通り、バイト先のトイレの便座が冷たいのだ。

スピリチュアルバイト先の、トイレの便座が冷たい。

スピリチュアルな」「バイト先の」「便座が冷たい」のだ。

拷問と何が違うというのだろう。

なぜわざわざ「スピリチュアルな」と形容しなければならないバイト先にいるかといえば、理由はいろいろある。

遡れば十年近く前、大学卒業直前に父が突然亡くなり、それがトリガーで鬱になったとか……それが原因で何年も正規雇用でまともに働けていないとか……父が亡くなってから母の認知症が進み、家族のことを全員忘れてしまったとか……そういうあれこれで私の鬱も何年経ってもなかなか寛解せず……

まあ、人生いろいろある。

いろいろあって私は「スピリチュアルな」「バイト」をしている。

この増田トピックとしてはさほど重要な話ではないので、詳細は省く。「スピリチュアルな」「バイト」にわざわざ就く経緯の説明としては、こんなもんでいいだろう。

バイト先はスピリチュアルグッズや、怪しいけど合法の、薬っぽいものなどを通信販売している会社だ。

あんなもん、どこの会社の、どんな奴が売ってんだよ、と皆さんも人生ちょっとは思ったこと、ありませんか?

私もそう思っていました。私のような人間経営の一端を担っていますスピリチュアル業界未来心配

ここまで読んでいただけたなら大抵の人が理解していることと思うが、私はスピリチュアルグッズも、怪しいけど合法の薬っぽいものもまあ小馬鹿にしている。

なぜ大して好きでもない商品販売する職場で働けているのか。理由は二点ある。

一点目は、給料が良いのだ。

ちょっとExcelWordが使えて、ちょっと正しい日本語が扱えるというだけで、随分と歓迎されている。私のような経歴ではなかなか巡り合えない、好待遇アルバイトだと思う。

二点目は、働いている人の善さだ。

ここで言う「人の善さ」とは、スピリチュアルらしく開運オーラを持つ人だとか、いつも笑顔で縁を引き寄せる人だとか、そんな話ではない。

うちの会社に限った話かもしれないが、スピリチュアルグッズを取り扱っている会社にしては社長社員も、全くスピリチュアルに傾倒していない。

ここから憶測と、ちょっとした悪口になるが(ここまでも大概だが)、おそらく販売する側が正気でいないと、正気じゃない人間にまともに売り込めないのだと思う。

正気じゃない商品正気じゃない人に親切に売りつけるには、正気でいなければならない。

ビジネスの考え方ってこうじゃないとな、とも改めて思える。

少々話が逸れたが、本題に入る。

スピリチュアルバイト先は給料も良く、人も善いというのに、トイレの便座が冷たい。

わざわざ温かいオフィスを離れ、冷たい便座に尻を押し当てに行きたくない。何度も冷たい便座に座りたくない。

おかげで乏尿になってしまった。乾燥していてよく水分は摂る癖に……膀胱炎になったらとんだお笑い種だ。

スピリチュアルに携わっているくせに乏尿だの膀胱炎だの、代謝が悪そうな人間になってるの、可笑しくないですか?そうでもないか

だが、最近冷たい便座に座る回数が減った。シフトを減らされたのだ。

薄々予想はしていた。三人いたバイトのうち一人が解雇され、もう一人は週三、週二、週一と見かける回数が日に日に減っていき、ある日とうとういなくなった。

しかし、私はシフトを減らされるのみで、なぜか解雇されなかった。おまけに会社バイトを二人解雇したと同時に、正社員を数名雇っていた。

人事マネジメントどうなってんだ。やっぱ正気じゃないのか。

そうして念願叶って冷たい便座に座る回数が減り、また、それに応じて給料も減ることになった。

後者は全くもって望んでいなかった。本当に。

給料が減れば必然的精神不安定になる。鬱の非正規雇用者というのは、そういう生き物だ。

でも、鬱だろうがなんだろうが、人間は案外しぶとい。私は運命精神疾患者に厳しい世間抗うため、副業を探すことにした。

今のバイト先と兼業できて、同業じゃない、スピリチュアルとは無関係の、いいバイト先を……

と思いながら面接を受け続け、なぜか今よりも胡散臭い気配が漂う会社副業をすることが確定した。

なんでだよ。普通、なんかこう、こういうとき起死回生の展開があるはずだろ……

でも、私は「起死回生の展開」なぞ存在しないことを知っている。なぜなら、私の人生からだ。私の人生に、そんな展開は都合よく訪れない。

新しいバイト先の会社が入っているビルは、かなりボロかった。

会社のドアもまあボロく、「チェンソーマンに出てくるボロいドアに似てるな、貼り紙はないけど」というのが会社第一印象だった。

だが、そんな印象に反して面接をしてくれた社長は優しく気さくで、なかなか楽しい気分で面接ができた。オフィスワーク経験も活かせそうだったので、内定の連絡には二つ返事で承諾した。

オフィスのドアに貼り紙はなかった。だが、面接とき見えなかったオフィスの壁には、大量の紙が貼ってあった。

壁の紙にはおそらく慶弔用と思われる筆ペン

論理的思考世界を回す!」「社会人として自立を意識」「ポジティブシンキングが良い結果を生む!」

などと書いてあった。もっと書いてあったが、全く覚える気がないので、これ以上思い出せない。

社会の嘘」が書いてあるな、と思った。

スピ会社でも思ったが、この会社でも「ここで聞いたことはすべて信じないことにしよう」と思った。

だが、待遇が良く、人が善いのはスピ会社と同じだ。オフィスワーク経験も活かせている。

いいんだ、これで……

と思いながら、新しいバイト先のトイレの便座に座った。

かい……

そう、温かかったのだ。便座が、温かい

待遇が良く、人が善く、どうしようもなく胡散臭く、オフィスに出勤する度に、名札が渾名で書いてあるタイプ居酒屋に来た気分になるけど、というかこの会社トイレにすら「社会の嘘」の紙が貼ってあるけど、そんなことはどうでもいい。

便座が、温かいのだ!

私は心底感動した。

冬の職場の便座が温かいことが、こんなに嬉しいとは……

便座が冷たいスピリチュアルバイト先と、便座が温かいキショい居酒屋みたいなバイト先。

どっちも別に好きではない。正直目くそ鼻くそだが、真冬に便座が温かいことは、とんでもないアドバンテージだ!

サンキュー職場!星三つ!

今の時期だけはお前を愛することにする!

夏になったらどうなるか知らんが!しばらくよろしくな!

  • 「寒くて辛いから便座を変えてくれ」と掛け合ってみては如何か 見積もりを依頼しておくなり調べるなりして概算の金額を伝えれば話は早かろう

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