https://anond.hatelabo.jp/20210727115929
”事前販売” と言ってるからにはその期間は流通に流れないのだろうが、流通から総スカン食らっておしまいである。
転売対象になりやすいものの多くは販売開始直後が収益が大きく、時間が経てばリスクやコストが大きくなるであろうからこのような販売方法の商品は取り扱われないだろう。
転売の問題は「利益を得るため社会を非効率化する」ことである。
そういう意味では「嫌がらせを受けたくなければみかじめ料払え」というヤクザや総会屋などと同じである。
本来なら不要なはずのコストを払わされる消費者はもとより、消費者の購買力の理不尽な低下はメーカーや流通にとっても大打撃である。
社会活動は相互に依存しあってるわけで、メーカー流通にとっては売上は一緒だから問題ないということにはならない。
また、転売屋対策という本来なら不要なはずのコストがメーカーや流通、消費者にかかってしまう。
これも同じく、メーカーや流通にかかるコストは最終的に消費価格へと影響する。
他にもマスクのように緊急時の物資の入手が困難になるなどの問題がある。
オークションは確定した値付けの方法が無いものを扱うのに向いている。
一般の商品は生産や流通にかかるコストに常識的な利益を乗せることで定価という形で価格が決定してる。
オークションで扱われるものはそのような値付けの仕方に向いてない物が多く、そういうものへの価値決定システムとして働く。
似たものとして株式市場なんかも売買を繰り返すことで企業の価値が定まっていくシステムとなっている。
その商品に対し価値決定システムの必要性がどれだけあるかが、オークションを使うかどうかの判断となる。
オークションはすでにあるひとつひとつのモノを可能な限り高い値で売りたい場合には向いている。
しかし値付けのコントロールができないため、メーカーや流通が何かの理由で価格帯を決めたいときには使えない。
例えば家庭用ゲーム機のようにハードを安く売ってソフトで儲けるなど。
価格設定を踏まえた長期的な戦略による全体の効率化ということがやりにくいのである。
そういうわけでそもそも一般的な商品の流通としてはオークションは非効率な手法と言える。
例えば若者向けアーティストのライブチケットや商品を購入できるのが中高年ばかりになってしまうなど。
若いファンを長期的に育てたいという戦略を取るのが難しいのである。
時間経過とともに供給量が増えるからそのうち買えるようになるという話もあるが、ランダムなくじでの決定と違い資金差によって購入時期が必ず後回しになることがわかっているなら、そのジャンルにとどまりたいと思う人は少ないだろう。
経済学では「一番高い値を付けた人がその商品・サービスを一番欲している」と定義することがあるが実際には人ごとに資金の差が存在し、金がある人は「たいして必要だと思ってないがとりあえずキープする」などの行動が取れてしまう。
このような「必要としてる人」と「購入できる人」のギャップは至るところで発生しうる。
それ以前のはなしとして単純に、オークションは日常的な購買行為としてはかなりめんどくさい手法だと思う。
オープン価格ですら嫌われることが多いのに、一般の人にとって妥当な値段を決めなければいけないというのはかなり苦痛ではないか。
あとオークションは「多くの人に人気だから価値が高まる」ようなものの販売には向いてない気がする。
値付けが投機的?で難しく一般の人にとってリスクが高くなりすぎるかもしれない。
そもそも在庫が潤沢にあれば問題ない、という話があるがそれはメーカーや流通が今よりもリスクを負うということであり、結局消費者価格へと跳ね返ることになる。
というか十分な在庫がないものというのは在庫を持つリスクが高いものであることが多いわけで。
もしくは簡単に生産量を増やせない、そのための投資に大きなリスクが伴うということもあるかもしれない。
古物商許可を必要とさせろ、という話があるが古物営業法は盗品売買を防ぐための法律なので、法の目的外である転売対策に使用するのは好ましくない。
など。
完全でないもののカジュアルな転売を一定割合無くす方法が開発され広まっていく、というのが今の状況かなと。
転売が何故問題なのかが広く共有されれば、消費者の理解を得てるということでメーカーや流通ももっと大胆な手を取れるようになるかもしれない。
転売屋をなくすことが目的というより、社会の効率が妨げられないようにすることが目的。
例えば「供給を十分に増やす」か「需要が減少する」場合に転売屋はいなくなるが、大体の場合は供給を増やすのがそもそも難しいというのが前提にあるし、では需要を減少させればいいのかといえば当然それは誰も得しないやり方でしか無い。
需給がマッチするまで価格を上げるというのはこの需要を減らすというやり方に他ならない。
転売屋をなくす、ということばかりに注目すると別の大きな非効率を創り出すことに気づかないかもしれない。
対策を考える場合にはメーカー、流通、消費者それぞれにとって、その場だけでなく長期的にどうなのかを考える必要がある。
それぞれにとって(転売屋も居るがいくらかの対策もされてる)現在の状況と比べてどうなのか、その対策した流通方法の商品のほうが消費者に選ばれると思うのか。
そこが大事ではないだろうか。
転売しているし大賛成なんだけど、そういうこと書くと批判される場所ですか? ちなみにマイナーなオモチャ関連で最高は200万/月という弱小です。いまは120万に落ち着いてます。
転売ヤー嫌いが多いと思われる。 自称、市場原理に任せるリアリスト、みたいな人はどうでも良いというスタンスを取っている。
そうそう、殆どの人にはどうでもいいことなんです。確かに一部の市場を壊すことはありますが決して全部を破壊するわけではありません。 転売で高騰することで需要が激減する、とい...
PS5やプラモみたいに、時間経過とともに供給量が増加していくものの転売と、公演チケットや数量限定販売商品みたいに供給量自体が制約されてるものの転売では、その構造も対策も違...
https://anond.hatelabo.jp/20210727115929 ”事前販売” と言ってるからにはその期間は流通に流れないのだろうが、流通から総スカン食らっておしまいである。 転売対象になりやすいものの多くは...
商売のど素人丸出し。よくこんな長文書く気になったなあ
これは賛同。 高い金を払ったとしても、それがそっくり企業に還流されるので、業界が縮小することもないのが魅力。
転売がおきている商品というのは、それが "正しい価格" ではないことが、マーケットによって暴き出されたともいえるのである。 これは同意。だから転売を起こさないためには、メ...
それ独占禁止法に引っかかりそう そもそも全部が全部資本主義で動いてないから
独禁法のどの条項(私的独占・不当な取引制限・不公正な取引方法)に抵触するのかわからない。よく御存知なら教えて。
プラモとかめっちゃ高くなりそうw 今と同じくらい買ってくれる人が保てるんかな
今より高くなることはないよ。だって転売屋がやってることを代わりにメーカーがやるだけだから。供給初期には希少性に応じて価格が高く、一定期間後にはほぼ正価になる、という流...
これいいなぁ 特に超過利益をユーザーに還元する辺りの発想は新しくていい 極論、プラモ会社の公式通販でオークションして、定価より多く出した分は公式通販で使えるポイントで還元...
全然読んでないけど 今って投げ銭文化も浸透してきているし、 販売価格5千円のプラモに 「こんな素晴らしいプラモ作ってくれてうれしい!8千円で買うわ!」 みたいな人もけっこうい...
早く入手できるという点を付加価値として商品価格に上乗せして販売するっていうのはいい着眼点だなと思った 転売屋はそれにお金を出すメリットを見出せないだろうから販路を確保で...
市場原理に任せたら秩序も安定も失われるから古物商許可証って制度とかがあるのにな
古物商許可は単に盗品売買対策するためだけの制度だよw