2023-08-04

男の「かわいい」の賞味期限は短い

YouTuberとか配信者が所属する事務所で働いてた時に、見た目の伴わない「かわいい」には賞味期限があって、しかも男のそれはとても短いことに気づいた。

この場合の男は、元々の整ったビジュアルと、それを維持するサポートを周囲がしてくれる環境を持つアイドルとか俳優は含まれない。

ゲームとか一芸に秀でているものの、見た目が並から並以下くらいの男のことで、YouTuber事務所はそういう人間価値があるように見せて売るのだ。

かわいい」を男に使うかどうかはよく議題に上がるし、嫌がる人間に無理に使わない方がいいのはそうだろうというのは前提にしたいが、あまり華やかじゃない方の人気商売を内側から見た時に、「かわいい」は見た目に秀でてない男が手にできるボーナスポイントみたいなものだと思った。

ビジュアルではまったく売れないが、ゲームと喋りが上手い実況者がいたとして、常に面白い動画を作れるなら「かわいい」の評価不要だ。

ただ、うちの事務所にそういうタイプ存在していなかった。そもそも登録者数300万人とかのYouTuberもそうだろうが、その人の1番面白い動画が100点で、視聴者合格ラインが80点だとすると、出始めは80点をガンガン出すが、ネタ切れになってくると良くて60点や50点の動画が続く人がほとんどだった。

そうなると登録者数も再生数も伸び悩むが、ここで視聴者合格点、面白さのハードルに届くように評価底上げし、ビジュアル関係なく並の男が手にできるのが「かわいい」の評価だ。

これはコメントの「かわいい」を指すわけではなく、視聴者からの「面白い」とか「参考になる」に並ぶ評価の1つが「かわいい」という認識だ。愛嬌であり、許容範囲の広がる評価と言い換えるとわかりやすいかもしれない。

例えばゲームでのちょっとしたミスで焦る姿も、視聴者に「おっ、かわいいじゃん」と思ってもらえれば、それは編集カットすべきミスではなく、1つの見どころになる。そうした瞬間以外にも、実は配信中に牛乳ばかり飲んでいるとか、実家暮らしでお母さんに頭が上がらないとか、仲間同士のダラ配信での楽しそうな笑い声とか、こういうのも「かわいい」に含まれるのだ。

視聴者好感度がある程度上がった状態なら「かわいい」は他の評価よりはるか簡単にもらうことができる。

逆に言えば、狙わなくても得てしま評価ゆえに嫌う人もいるのかもしれない。

女の方は事務所に入った時点である程度ビジュアル面が保証されてるせいか、あまりかわいい」で評価ハードルの高さが変わるイメージはなかった。

どちらかと言うと+α(声、経歴の個性SNS面白さ)のキャラクター性が評価底上げに繋がっていた気がする。

最初に書いた通り、この男への「かわいい」の評価劣化も速い。ビジュアルでの評価底上げコンクリブロックなら、「かわいい」は盛り土みたいなもので、ファンの定着度が全く違うのだ。

ビジュアルで惹かれたファンはとにかく離れにくい。顔や見た目の造形が好ましいだけで、全ての動画価値が生まれからだ。

でもそうしたビジュアルの伴わない「かわいい」はとにかく儚い。実力で掴んだ評価ではないので継続して刺激を提供することが難しく、飽きられるのも速いのだ。見た目がそもそも良くはないので、残念ながらファンが夢から覚めるのも早い。

事務所で数年に渡って関わってきたが、得意ジャンルを問わずに「かわいい」を綺麗に踏み固めて自分のものにし、面白さや個性の土台にできる人だけが生き残っていったなと思う。

  • え・・・男への「かわいい」とか嘲笑って思ってたんだけど

  • とても興味深いです。 本人は意図していないからむかつくけど、結局どっきりみたいなものなんですね。 事務所の意図通り「かわいい!」って言うのが、正しいファンなんですね。 本...

  • かわいいと言われてキレる奴の顔、基本カッコよくない説を裏付けてる

  • 狩野英孝はかわいさが売りだけど、なんだかんだイケメンだもんなぁ

  • 男がかわいいと評価される意味を説くと、男がかわいいと評価される事が許せない、なんとかしてコミュニケーションを難しくしてやろうと暗い情熱を燃やすブクマカが必ずブコメに現...

  • 女のかわいいのほうが競争率激しく寿命も短いやろ 男のかわいいはギャップで来るものやから可愛さ全振りの女のかわいさとは根本的にべつもんや

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