子供が「将来なりたい自分」のために頑張るのは、とても素敵なことだと思う。だから、アイドルになるために、小中学生が研修生として芸能事務所下部組織に所属することは、悪いことではないと思う。
しかし、それに大人が群がってる様子を見ると、これは児童ポルノと言われても仕方ないなと感じる。
私がそう感じた経験は2度ある。
私は既存グループのファンなので、そのグループも出演するフェスのようなイベントに参加したところ、前座として研修生のパフォーマンスがあった。
感想を短くまとめると、「ステージは盛り上がったが、私はドン引きした」。
肉体があまりにも未完成な少女たちが、露出の高い服を着て、おじさんたちにヒューヒュー言われている。その光景を見て、パフォーマンスのクオリティを判断する前に、「これはヤバい」以上の感想が浮かばなかった。
確かに、彼女らはデビューのために場数を踏まなきゃいけないし、デビューしたらミニスカートやへそ出しくらいはよくあるアイドルの衣装だから目くじらを立てるものではない。おじさんたちも、少女たちに興奮しているのではなく、彼女たちの気分を盛り下げてはいけないと思う優しさから雄叫びを上げているのかもしれない。
しかし、ヤバイのだ。一歩引いて見ると、少女に興奮するおっさんとギリギリすぎるミニスカートを履いた少女でしかないのだ。悪意のある切り取り方をされたら、アウトな匂いしかしない。いや、悪意がなかろうが、その光景の写真を撮ってSNSに上げたら、アウト方面に炎上しそうだ。
オタクがきもいから駄目なんですか?と「俺は風呂入ってますけど」と言わんばかりに眉毛ピクピクさせたオタクに詰め寄られそうだけど、たぶんキモいから駄目です。
2度目は、男性アイドル研修生のステージだ。今回は現場ではなく、Blu-rayに収録された模様である。
シチュエーションは、1度目とほぼ同じ。既存グループのコンサートの幕間。そして、衣装は水着である。
筋肉美なんて、みじんも感じさせない細っこいからだの少年たちが、半裸で水鉄砲をもってステージを駆け回る。それにファンの女性が、キャーキャー言う。
アウトだ。あれはアウトだ。田舎の小学校の全校生徒集めたみたいなラインナップの半裸の少年たち。それにキャーキャー言う女。
さらに、少年たちは歌わないし踊らない。実はカイジの鉄骨渡りを眺める富豪みたいな人が、人身売買をしてるなら納得である。色んな角度から見てもらうためには、ステージを駆け回るしかないもんな。
せめて、パフォーマンスをすればいいのに、それすらもしない。
ただ、それらも「彼らがアイドルとして成功するためには必要なプロセスだ」と言われてしまったら、私は業界に詳しくないので閉口するしかない。