「年上イケメン上司から迫られる」女性向作品が存在することへの批判について、
1. 普段ロリ漫画を「二次元と三次元を混同するな」として擁護しているにも関わらず、今回指摘の女性向け作品を現実とごっちゃにして批判しているやつがいる(超超レアケースかもしれんが)。
親切心でいうが、反表現規制派の言い分として使えなくなるぞ。ちょっと論理的に考える能力が欠落していませんか?と言いたい。
2. 次に、元増田(「年上イケメン上司から迫られる」女性向作品が存在する矛盾)の問題について反論しよう。
「上司から迫られて嬉しいシチュエーション」というのは理想上は存在するんだ。
「こういう人がこんな感じで迫ってくれたら嬉しい」と妄想しちゃう女子はいるよ。
だけど現実には起こらない。現実では99.9999999%起こらないような妄想だ。99.9999999%くらいの割合で、迫られたら迷惑。キモい。セクハラ。パワハラということなんだ。
だから、理想を描いたフィクションでは需要があるけど、現実では望まれないってことだ。
望まれるパターンが微粒子レベルで存在するが、望まれないパターンの方が圧倒的に多い上にセクハラだからやめてくれって話だ。
というわけで、「年上イケメン上司から迫られる」女性向作品が存在することは矛盾じゃない。
ちなみにイケメンとかは関係ない。むしろ若い女子から人気のあるイケメン上司が調子に乗って「飲み物もらうよ」みたいに間接キスしてくる、みたいなのはキモい。その瞬間嫌われたからな。
3. 最後に、男性向けロリ漫画がダメで「年上イケメン上司から迫られる」女性向作品は問題ないとする理由だ。(「あ、なんだ、ロリ漫画とか幼児型ラブドールって許されたんだ、へぇ」での指摘に対する反論)
この増田では欲望を強化する、性的に消費しても良いとするメッセージを与えるという2点がロリ漫画と女性向け作品で同じという指摘があった。
確かにロリ漫画では、読者がロリコン欲望を強化されることが問題視されている。
まず、ロリコン欲望を強化された読者が女児を対象にした性犯罪の加害者になることが懸念されていると思う。また読者が女性を実在非実在関わらず性的消費することが性差別であるという指摘もある。
いずれも読者が加害性を持ちうることへの懸念だ。
一方で「年上イケメン上司から迫られる」女性向作品は、読者がイケメン上司に迫られる欲望を強化すると言える部分があるが、懸念しうる読者の加害性はロリ漫画とは異なる。
「イケメン上司から迫られる」というのは受け身であり、「迫られるのに憧れる、迫られるのを待つ」というのは加害にならない。加害にならないことへの欲望を強化されたとしても問題ない。
またフィクションで描かれた理想像は、読者=迫られる側が望む状況である。社内権力を持っていない側が許容すれば犯罪にはならない。
また、フィクションのみでの欲望なので実在男性の消費にはあたらない。非実在男性の消費という視点は、まああるかもしれない。
このように犯罪の加害と実在異性の消費について、「年上イケメン上司から迫られる」女性向作品にはロリコン漫画と同等の問題はないと言える。
(「年上イケメン上司から迫られる」女性向作品を批判される程度は、「年上美女上司から迫られる」男性向作品と同等であるべきだと思う。)
「イケメン上司から迫られる」フィクションが実在男性の消費であることが問題だと思えば、そういう主張をして世間の耳目を集めるべく努力をしてもよいと思う。
男の側が受け身な作品が気に食わなかったら別の理屈で非難するだけだから、どうせ理屈なんて全部後付けでしかないのにね
まあ理由後付けなんてのは双方ともしているわけだし、少ない文字数では漏れもあるだろうし仕方ないよ。 それとも新しい意見を出すべきではないとでも?