※この文章は過去性被害に遭われた方への閲覧を推奨いたしません。
ニュースを見た時に涙が出た。
私は独身で、子供もおらず、職場の仲間達の子供は保育園児か、今どき珍しい拡大家族で、そのニュースが私の生活に与える打撃は小学校低学年の子を持つ共働きのご両親と比べたら大したことは無かった。
当事者でもないのにとにかく泣けて泣けて仕方なかった。
ニュースを見て、こんなに動揺したことがここ数年であったかどうか。
しばらく食い入るようにTwitterを眺めて、元記事を見てはまた泣いて、よく眠れず朝が来て、仕事をこなし、土曜日だ。会見は見なかった。後からニュースサイトで内容を確認して、あまり休校の話に触れなかったことを知る。
何がこんなに私を泣かせるのかとひとしきり考えて、思い出したのは長らく見ないふりをしていたかつての犯罪被害である。
元々人と関わることが好きだったらしい母はその後年の離れた弟妹たちの在学期間を含めて10年近く小学校のPTAを続けた。
活動中、未就学児の弟妹は母と共に居たが、私は帰宅時に近所の従兄弟の家に預けられたりした。
当時高校一年生の従兄弟は、母の自慢の甥っ子で三人兄弟の弟たちの面倒をよく見ていたらしい。
安心して預けていたのだろうが、預けられた先で私はいわゆる性犯罪被害にあっていた。
されていたことがそうだと気づいたのは、従兄弟が大学に進学し、私の前から消えたあとである。
小学校低学年の私に体を触られること、触ることを強制されることの意味がよくわからなかった。
触らせてくれたら漫画を貸してあげる、触ってくれたらお菓子をあげる。その代わりこのことはお母さんには内緒。
汚くないのかなと思いながら、多少の不快感はあれど家では手に入らない漫画やお菓子に勝てなかったのだ。
ある時致命的に痛いことを強要されて私が逃げてから、それらは行われなくなった。
このことは意味を理解した思春期以降強烈なトラウマとなって、私を男性恐怖症に落とし込み従兄弟に対して殺意に近い衝動を産んだが、母には言えなかった。
彼女にとっては同級生を恐れて登校拒否する私よりも大人で対話のできる甥っ子の方が信用度が高いと思っていたから。
言って、そんなことは有り得ないと言われたら私は本当に生きていけないと思った。
数年前に母が、PTAの話をした。
「貴女の同級生に、再婚したお義父さんがいて、お母さんがいなくなった子がいたでしょう。彼女が性犯罪被害にあわないか、当時とても心配していたの」
彼女の頭に実の娘が性犯罪被害にあう可能性は、ずっとなかったのだ、と。
この時から私は母に連絡を取ることをやめた。
彼女は私の母ではたぶんない。そう思って蓋をして、子どもの頃の記憶は全部しまい込んで忘れようとしていた。
これはイレギュラーな話だ。
でも、もしかしたらあるかもしれない。そう思って思い出して泣けたのだと気づいた。
どうか、そんなことがこれからひと月おこりませんように。
わかったところで私の暗澹とした想いが消えるわけもないのだが。
私は祈るしかできない。
うんち
ちゃんと居て安心した💩
独身関係ねーじゃん