サイゼリアのエスカルゴのオーブン焼きを、キャベツとアンチョビのソテーに入れると美味しいって教えてくれた大学の友人の女の子の話。
こんなところで書くのもいかがなものかと思うけど、どうしても消化不良で話したい。
当時の記憶を頼りに書いているので、断片的な話しかできない。それに文章が下手くそなので死ぬほど辛気臭くてつまらない話になると思う。
ご勘弁願いたい。
入学直前のオリエンテーションでたまたま私が隣の席に座ったのと、そもそも学部に女の子が少ないからすぐに仲良くなった。
大学入学したてって浮かれてるから、インキャ上がりとか地方ヤンキー上がりみたいな奴らのまとまりに私も彼女も所属してまあまあ楽しくしてた。
入学から一ヶ月もしないうちに、私も彼女もグループ内の男子と交際するようになっていった。
彼女は地方出身で、東京にきて一人暮らしをしていた。地元にいた頃からサイゼでバイトしてたらしくて、冒頭の食べ方も四月頃に教えてくれたっけ。
一人暮らしで仕送りもなくて毎日のようにアルバイトしていた記憶がある。その頃は「大変なんだなあ〜」ぐらいにしか思ってなかった。
6月ぐらいには夜職のバイトも初めていた気がする。「あんま無理すんなよ」って言っても、「まだまだ平気だよ」って言うので、これ以上は何も言えなかった。
そんなこんなで夏が来た頃に彼女が身体を壊して一時入院した。無理がたたったようだ。
それから確か夜職オンリーで働いていたっけ。その子の当時の彼氏は優しい青年だったので、仕事が終わるまで職場の側で待ってて家まで送ってたらしい。
彼女と親しくなるにつれ、彼女の家が結構ひどい状況だった話とか、親の借金を返済するためにも過剰にアルバイトをしていることを知った。
私も彼女ほどではないが、親の暴力があったりしたので親近感を抱いていた。あまりに彼女の置かれた状況が過酷でなんども「家と縁を切ったほうがいいんじゃないか?」
と言いたかったけど(実際言ったかもしれない)、彼女の答えは「家族なんだから見捨てられない」だった。また私は何も言えなくなってしまった。
それからしばらく時間が経って、彼女は当時交際していた彼氏と別れた。急なことで驚いたが、どうやら毎晩家まで送っていた彼氏の体調が崩れたことが原因で、彼氏の親が別れるように話を進めたのが直接の理由だった。それに加えて、四月頃からつるんでいたグループと彼女と私が喧嘩別れして、残っていたその子の彼氏の立場も危うかったらしい。
追い討ちをかけるように、彼女が彼氏と交際してる時に浮気をしていただの、あいつはヤリマンだの事実無根なことを彼氏に誰かが吹聴していたことも発覚して泥沼化した。
そのせいか、もともと真面目だった彼女は元彼と別れてからは本当に奔放に振る舞い始めたし、授業の出席率も下がってしまった。
この先の話は本当に最悪としか言えないので、もう書かないことにする。
その後の彼女だが、大学を退学して夜職オンリーで生活しているらしい。詳しいことはあまりわからない。
結局私は彼女に何もできなかった。男だったら彼女と付き合うとかそういう解決もあったかもしれないが、女に生まれてしまった以上どうしようもない。
サイゼリアでエスカルゴとキャベツとアンチョビのソテーを食べてると無性に悲しい気持ちになる。
終わり