2015-07-18

アニメシンフォニアの曲目変更問題について

http://as01.gekiban.com/

アニメシンフォニアというアニメの曲をオーケストラでやります

というプロ団体で急に曲変更が起きた問題でくわしく解説しているサイトがないからここで記載します。


よくJASRACで許可降りてるのになんでダメなの?みたいな話があるからその辺から

JASRAC許可制度の問題

JASRACは曲を演奏したり出版する際の許可をとって集金を代行するのが業務なんだけど

今回のように進撃の巨人の元曲をオーケストラにする場合には「編曲」という行為はいるんだ

そして編曲「していいか」どうかの権利というのはJASRACは管轄しないで直接許可を作曲者にとってねというのが

方針なんだ。編曲権っていうんだけどね。

権利関係の保有の会社ってどこ?

澤野 弘之さんとポニーキャニオン音楽出版ってとこが権利を持っているのでまず可能性があるとすればソコ

からまずオーケストラ編曲して演奏しますっていうのを澤野さんに確認しなきゃいけないの。でも普通の人に

澤野さんの連絡先なんてわからない「これが第一の問題作曲者に連絡取れるパイプなんて普通持ってない

からこういう劇伴系の演奏会日本だとやりにくいの

③だからポニーキャニオンに許諾を得るのが普通

ポニーキャニオンに連絡して「編曲していいですか?」「演奏しますね」「アマチュアではなくプロの公演です」

っていうのをやらなきゃいけないの。だけどまぁこのへんで指摘が入るのは考えられる


アニメはその他の利権も多い

アニメだと制作委員会制をとったりするから更に権利関係が複雑で放送時点は出版社放送局権利があってDVD

なったりすると今度は制作会社権利があったりするので最終的な演奏の許諾に関する権利関係責任所在あいまい

で誰かが許諾しないとNGが出たりするだから一般的出版されてない楽譜編曲して更に演奏するってなると許可を得る

のに数年かかったり最終的にNG出たりする。

まどか☆マギカはなぜ大丈夫なの問題

https://www.nitroplus.co.jp/license/

①実はまどか☆マギカは当初の権利関係スタンスがすごくクリアだった。

商業としてはかなり特例の「著作物転載ガイドライン」を定めていて、ファン活動であれば引用はOK

ですよってスタンスをとっていたの

②ここに目をつけたのがアマチュアの、ワルプルギスの夜オーケストラ

ファン活動として1000人くらいを動員する活動として「正式」にできたという経緯

③そしてその指揮者が関連する会社商業として持ち込む

指揮者志村健一が実績を持った上で商業的な成功を見越して、正式プロ活動としてコラボするから許可が出るというわけ。こでが0ベース商業としての持ち込みだったらOKでたかは定かではないと思うな。それが公式まどかマギカオーケストラにつながっているわけです。




■今回の騒動におけるまとめ

一度前例ができれば出版社や許可保有の会社法務部含めてそういうことへの許可申請のラインができるのだけど、いきなり降って出た話ってそういうのが許可できなくてオクラ入りになる場合が多い

・じゃあなぜ返金とか対応できないの?

アマチュア演奏家とかだとわかると思うけど実質運営団体として実績がない社団法人って吹けば飛ぶような運営方針だと思うんだよね。オーチャードホールなんて結構費用のするホールから多分返金したら利益が出ないばかりか演奏会が成り立たず実質運営者の赤字活動になってしまう。アマチュアならばまだしもプロ活動だとそれは避けたい。たとえ炎上してでも演奏会を決行せざる得ないし返金に応じないというのも仕方がないということ。

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