<前置き>
この案は「そもそも兄弟や姉妹という存在は子供の人権侵害なのではないか」という思考から生まれた産物です。
一人っ子と比べて兄弟や姉妹がいるという状況は、明らかに子供や親に求められる能力が高くなります。
まず子供ですが、兄や姉は妹や弟の世話。未成年に当たり前のように労働をさせている現状があります。
次に比較されてしまう状態。出来のいいほうに比べられたり年が上なんだから下なんだからとどちらか一方に負担される場合があります。
そして兄弟喧嘩、一人っ子では絶対に起こらないトラブルに対応する必要があります。
親の方はというとまずお金。一人っ子と同様に育てようとすると単純に考えて二倍の予算が必要になります。
足りない場合は年が上の子が進学を諦めて就職するなど子に負担が掛かるようになります。
次に育て方の差異。勝手の分からない上の子より下の子のほうが育て方をわかっているのでスムーズに育てることができます。
逆に上の子が手間のかかる場合は子育てもままならず、場合によっては死に至る危険な状況になることもあるでしょう。
最後に愛情の差異です。極端な例で言えば搾取用と愛玩用なんて言葉がありますが、そうでなくても人間である以上上の子と下の子を完全に平等に愛することはできません。
また上の子一人の期間があったわけですから、下の子が生まれてから上の子に与えていたように愛情を注ぐ事は上の子がいる時点で不可能です。
このように複数人兄弟がいるという事は明らかに一人っ子である場合とはまるっきり異なる状況になります。
しかしそれらが全て悪いというわけではなく、小さいうちに子の世話をすることや喧嘩によって得られる経験や比べられることによって伸びる能力等もあるでしょう。
何より少子化が加速している日本で一人っ子以外の廃止などという提案は無意味でしょう。
そこで考えたのが二人っ子政策です。
<二人っ子政策とは>
簡単に言ってしまえばばら撒きです。
後は<兄弟><兄妹><姉弟><姉妹>という4パターンにおいて発生しうるトラブルの対処法の教育をするなど考えています。
なぜ二人っ子限定なのかといえば、三人になると9パターンになって教育内容が増えてしまうため、ひとまず二人っ子として上手くいったら二・三人っ子政策に進むという事になります。
ではその財源はどこから取るのかというと、一人っ子家庭…からではありません。
徴収額はその人の状況で変動し、
未婚同棲>結婚子無し>未婚恋人有り>未婚恋人経験有り(子有り含む)
上記状態から二人の子供が生まれた時点で徴収したお金は全額返還されます。
その後は子供が成人するまである程度の補助金が出ますが、三人目が生まれた時点で補助金は終了します。
これが二人っ子政策です。
<独り身隔離金>
二人っ子政策とは少し外れるのですが同時に導入したら良いのではないかと考えているのが独り身隔離金です。
上記二人っ子政策予算徴収対象者に未婚恋人経験無しは含まれていません。
私はむしろそういう人たちには隔離金と称した金を二人っ子政策予算から出すべきだと考えています。
これはただでさえ競争率の高い婚活市場に一度も恋人経験の無いような人が含まれることを防ぐことが目的です。
それにより自然に恋人ができるような意欲と能力を持った人だけが婚活市場に残るという目的があります。
独り身隔離金は未婚恋人経験無しの人に恋人ができた時点で止まるどころか全額返還の義務が発生します。
それもあり、婚活市場には全額返還するほどの意志のある人しか来ないという事となります。
また独り身隔離金の支給額が少ないうちに行動したほうが良いという意識から晩婚化も防ぐことができます。
結婚はともかく同棲や恋人の有無なんかどうやって政府が把握するんだというごもっともな意見はあると思います。
それは監視社会のようになってしまいますが、やはり通報制度によるものが一番安価に導入できるのではないでしょうか。
独り身隔離金を受けながら恋人が過去や現在にいた場合にはその人から返還される独り身隔離金の一部を、
同棲や恋人、恋人経験を隠していた場合には追加徴収額の一部を奨励金に回します。
これにより不正を行う人達から適切な徴収を行うことができるようになります。