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2008-02-14

http://anond.hatelabo.jp/20080214113513

あ、ごめん。書いてなかったけど

自分が買ったマンションは、設備的には下の下。

オートロックとかも付いてないレベルだから。

高いマンションは、お風呂ジャグジーだったりミストでたり、台所に食洗器やオーブンや生ゴミ処理機付いてる(多分もっといろいろあるんだろうけど、元から高いマンション見てないから不明)。

それでも、賃貸よりこんな快適なのか!と感動したって話。

あとから聞いた話だと、賃貸用に作ったマンションは設備けちるんだって。

例えばクローゼットの扉もすぐ壊れるような安い木材使ったりね。

どうせキズ付くからって、うっすいフローリング貼ったり(冬は冷える)。

分譲用は設備ショボイと売れないから、そこはけちれないと。

そうそう、あとコンセントネット回線LANポートの数が楽!

パソコン4台持ってるのでコンセントとかLANポートがいつも足りなかったんだけど、

流行マルチメディアコンセントとやらで、ほとんどのコンセントLANポートも付いてる。

無線LAN入れれば関係ないっちゃないんだけど。

2007-10-26

ニコ動マンガがアップされない理由

スキャンする職人が育っていない

http://anond.hatelabo.jp/20071026191930

だねー。

ページスキャナー自体は2〜3万で買えるけど、非破壊ではスキャン精度もスピードも落ちちゃうからねー。たかがニコ厨喜ばせるためだけに、自慢の蔵書を切るのはためらわれる罠。

あとhttp://anond.hatelabo.jp/20071026193832の言うように、あるにはある。けど、見れば分かるように、マンガ映像に再構成するのはすごい手間暇とセンスが必要だ。正直、この大和田秀樹作品のうp主はすごいと思う。それでもひとつかふたつは「え、めくるの早いよ!」ってコマがあった。マンガの読解スピードは個人で非常に差がある上に、当然の如く一定じゃなく、コマごとにベストタイムがある。それを身体感覚ではなく理論として把握し、すべてのコマを切ってリサイズ、タイムラインに並べて、ってのは手間がかかりすぎる話だ。大画面なりリアルなりで、1ページ単位で見ればそんな問題は問題にもならないのに。うん。手間とリターンが見合ってないんだよ。

一昔前の「マルチメディアブーム」のときに「デジタルコミック」っつって『コブラ』とか古い劇画サターンとかで読ませよう、ってそれを理解できてない頭の悪いおっさんたちが考えたけど、一瞬にして黒歴史になったのを思い出せば、動画サービスマンガにむかない、ってのはすぐ分かることじゃないのかな。

2007-08-29

anond:20070829095238

TK PRESENTS こねっと」ってなんだ?

1996年、当時の文部省の協力のもと、NTTが中心となって民間主導で全国の小中学校教育目的マルチメディアコンテンツインターネット環境を整備しようとしたのが「こねっと」プラン。「1000校プロジェクト」ともいう。

いちはやくそれに賛同した小室哲哉の呼びかけで結成されたチャリティーユニットが「TK PRESENTS こねっと」。

当時の小中学校インターネットが使えたようなところは、大体がこねっとによって整備された環境を使っていたはず。

なんか最近は没落貴族みたいな扱いをされてるけど、みんな小室先生のお世話になってたんだよー。

2007-05-08

Ubuntu Feisty 七つのスゴさ

先月、正式にリリースされたUbuntu Feistyなんですが、これが本当に使いやすい。自分は第一次Linuxブームの頃からずーっとLinuxを使ってきましたが、おそらく現在最高峰ディストリビューションじゃないかと思います。とはいえ、このことは知らない人には伝わらないと思うので、以下、個人的にスゴいと思うところを書き連ねていくことにします。

1. 速いのがスゴい

Ubuntuは、起動が速い・動作が速い・更新が速い、と三拍子揃っている。自動ログインに設定していると、本当にあっという間に立ち上がります。動作速度は、まあWindowsと比べるとまだまだなんですけど、過去に比べてべらぼうに速くなりましたよ。パッケージ管理も速い!一度aptを体験すると、もうyumには戻れません。

2. フォントが綺麗なのがスゴい

いや、OSXと比べるとまだまだなんですけどね。IPA系を入れて、Firefoxを明朝フォントで見ることにしたらびっくりするくらい読みやすい[1]。Windowsの場合、日本語で斜体のページなんてとても読めたものじゃないですからねえ。

3. 最新のEmacsが利用可能でスゴい

みなさん100年のエディタ[2]使ってますか?実は、フリーGnu EmacsフリーGUI環境であるX11上では、TrueTypeフォントの表示が出来ませんでした。WindowsMac OS X上では余裕で出来るのに。これは最新版の開発ブランチで解決されてますが、まだ正式にはリリースされていません。

ところが、Ubuntuには最新版のバイナリパッケージ[3]があって簡単にインストールすることができます。自分でコンパイルしてもいいですが、パッケージで入れると他のElispパッケージAnthy.elとかphysical-line.elとか)が入れやすくていい。最新版なんで不具合が心配ですが、作業してて落ちたことはまだありません。ただし、M+1VM+IPAGフォントを指定すると何故か落ちます。

4. GNOMEが便利でスゴい

GNOMEは本当にどんどん便利になってきています。特に個人的に便利だと思うのは、Deskbar Applet[4]とNautilus g-script[5]の二つ。

前者デスクトップ検索&ランチャ。デフォルトではタスクバーに表示されてないから自分で出す。Alt+F3でなんでも検索できるし、コマンドを打てば実行できる。ウィキペディア検索ができたり何かと便利。

後者GUIシェル拡張NautilusWindowsでいうエクスプローラ)上でコンテキストメニューを好きなように設定できる。これがあれば「フォルダ上でマウスを使ってsvn up」なんて動作をあっというまに書けます。こんな風に。

# .gnome2/nautilus-scripts/SVN_Update*
cd $NAUTILUS_SCRIPT_CURRENT_URI
exec zenity --info --text="`svn up`"

5. マルチメディアが簡単にできてスゴい

レポジトリを有効にして、gstreamer系をインストールするだけ。Adobe Flashも(32bitCPUなら)Firefoxyoutubeを見に行って、指示通りにインストールするだけ。いやあ、いい時代になったものですね。

6. 非フリーアプリが充実しててスゴい

Acrobat Reader, Google Earth, Picasa, Skype, Javaなんかが簡単にインストールできます。いやあ、いい時代になったものですね。個人的にはもっと、Linux上でも商用アプリが増えてもいいと思うけどなあ。

7. PC/AT互換機なのにWindowsじゃないのがスゴい

「他人と違う」ってのはそれだけで素晴らしい。違いすぎると苦痛ですけど、今のUbnutuレベルなら、やせ我慢してしのぐことができます。粋ですねえ。ファッションとしてのLinuxというのはいかがでしょうか。

  1. http://www.pc-souko.jp/deskbbs/linux/bbs/thum/0134.png
  2. バベル案内 http://www.aoky.net/articles/steve_yegge/tour_de_babel.htm
  3. http://debs.peadrop.com/dists/feisty/backports/
  4. http://raphael.slinckx.net/deskbar/
  5. http://g-scripts.sourceforge.net/

2007-03-28

ウィキペディア楽しいなぁ

の人じゃないけど。

さっきウィキペ長者ゲームやり終わってふらふら見てたのね。オギノ式、とか。PIって言葉知ってひとつ賢くなったり。膣外射精って確率的にはコンドームとそんな変わんないんだー(もちろん性病とかの危険性のぞく)、っていうかコンドームそんな確率高いんだーあははー。とか。

そんで流れで。まぁ。フェラチオのページとか見るわけですよ。リンク貼らないけど。心はいつも15歳!だから。ま、そんなに過激なことは書いてない。っつーか一応は百科事典で通ってるんだからそういう文体と内容です。やたら性病感染の危険性やら「女性は苦しいんだ」やら書いてあるけどな。とか。

そんな思いながらページ終わりまで読んだときに、ちょっとぶっ飛んだ。

ウィキメディアコモンズに、フェラチオに関連するマルチメディアがあります。

どん。

リンクを開けてさらに倍。

みたいな。

全く萌えない中世絵画とかイラストに混じって。

写真が1枚あるじゃないですか。

モロ竿が写ってる。

そーかー。最近子供広辞苑で1発抜く、という体験はくぐってきてないのんかなー。とか感慨深げ。

……ちなみに

ウィキメディアコモンズに、クンニリングスに関連するマルチメディアがあります。

ってのもあった。

金髪精神的ブラクラ

2007-03-11

群馬県内の書店

昨日、前橋市内に大型ショッピングセンターの「けやきウォーク」が開店した。

テナントに県内初出店となる「紀伊国屋書店」が入っていて、どれどれと見て来たんだがなかなか良さそう。

という事で、県内の大型書店の雑感を書いてみる。

追記

確かに前橋ばっかりですね。県央以外の人ごめんなさい。

煥乎堂

前橋市内の中心部にある老舗の書店楽器も売ってたりする。高校生の時は良く通ったな。最近は新しい書店に割と押され気味。やっぱり駐車場が無いと厳しいか。コンピュータ関連の本は弱い。何気にコミックが強い気がする。

戸田書店

地味だけど品揃え良い。でも地味。

ブックマンズアカデミー

漫画を置かない(といいつつ漫画雑誌漫画文庫は置いてある)書店。その分充実の品揃え。特に専門書強し。欲しい本があったらとりあえずここ(無かったらamazonポチる)。オライリーの本がちゃんと置いてあるのが非常にありがたい。

未来書店

去年出来たイオン高崎ショッピングセンター内のテナントとして入っている書店。結構広い売り場なんだけど、コンピュータ関連の本は微妙に弱い気がする。あと書棚の背が妙に高いところがちょっと萌える

紀伊国屋書店

そして、けやきウォークに入っている「紀伊国屋書店」。売り場広い。コンピュータ関連書籍も結構充実。これは、他の書店は結構脅威かも。微妙に明かりが暗かったような気がするのは気のせい?

コンピュータ関連の本についてしか語ってない気がしますが、まあいっか。この他にフジタコーポレーション系の店とか文真堂とかあるけど、本メインっていう感じじゃないしあまり行かないのでパス

あと、本屋じゃないけど、ヤマダ電機 PC&マルチメディア前橋本店はちょっとした本屋並の品揃えで結構使う。溜まったポイント文庫とか漫画とか良く買います。

2007-02-11

http://anond.hatelabo.jp/20070211181911

Wikipedia秋葉原>略史)

PS3は結局ただのゲーム機にしかなれない予感。

ゲームも含めたマルチメディア環境としてならWindows + Xbox360の方が優秀。

PS3の良い点はしいて挙げるとすればPS2ソフトが動くということだけ。

「ただのゲーム機」としてはPS2が最終形だったんだと思う。

Wiiゲーム専用機だけど新しいインターフェースを用意してきたから

従来のようなただのゲーム機ではない。今までと同じような括り方はできない。

しかしマルチメディア環境としてXboxに劣るPS3は「画面が綺麗になったただのゲーム機」でしかない。

ただあと2年ほどしてみんなが持っているPS2が壊れたら

PS3を買う人は増えると思う。ただしそれも日本国内のみの話のような気がする。

北米ではXboxシェアが大きいからPS3を買う必要なんて無い。

日本だってXboxシェアが大きければそうなるだろうけど、

日本人排他的なところがあるからなかなかXboxは広まらない。

加えて、誰もがゲームをするのにも関わらず多くの人はゲームに関心は持っていないということ。

ハードを買う判断基準はみんなが持っているかどうかしか頭になく、

自分で情報を集めようとする人は少ないことが問題。

2006-12-17

AKIBA FUTURE -オタサイト秋葉原

はじめに

秋葉原現在もっとも注目される街の一つである。IT・ハイテク技術聖地として、あるいは現在国が推進するソフトウェアコンテンツの見本市として、またはサブカルチャー文化が生まれる一観光地として、政府である『官』やソフトウェアハードウェアを生産する『企業』、そして秋葉原を目指す『個人』の視線がそこに集中し、ひとつのムーブメントを作り出している。

この記事は、秋葉原歴史については軽く触れる程度にとどめ、主に90年代後半??今後の秋葉原について参照し、今後秋葉原がどういった発展を遂げるかについて将来像を探るものとする。

1 電脳都市秋葉原誕生

電気屋街としての秋葉原歴史は、終戦直後に作られた露天市までさかのぼれる。戦前秋葉原にも山際電気現在ヤマギワ電気の前身)なども存在はしたが、当時電気屋の主流であった「電気材料卸商」(電化した工場設備に必要な部品を販売する商店)の中心的な場所ではなかった。戦後焼け野原になった秋葉原で近隣の電機工業専門学校(現東京電機大学)の学生ラジオを組み立て販売するというアルバイトをしたところ、これが大繁盛。その結果、他の露天商も品物を真空管などラジオ部品の販売に転向、その上電気に詳しい露天商の参入もあり、120軒あった露店のうち約50軒が電器商という、まさに電気屋街の前身ともいえる様相を見せた。

この初期の秋葉原の発展について、近くに工学専門の学校があったという地理的要因のほかに、交通の便のよさというのが上げられるだろう。終戦直後にできた闇市で活況を見せたのは、上野新橋渋谷など国鉄の乗降客の多い駅の周辺にできたものだった。秋葉原国鉄都電が通るアクセスのよさは、そういった「人の流れの結節点」となって、秋葉原に人を留める要因になったと思われる。

その後、GHQにより道路拡張工事を行うため、露天撤廃令が施行され、露天商は国鉄秋葉原駅ガード下で営業をはじめることになる。これを秋葉原電気屋街の原型とし、以後日本高度経済成長とともに、電気屋街は拡大していくことになる。この成長を支えたのは家電だった。人々は豊かな生活を追い求めるため、「三種の神器テレビ冷蔵庫洗濯機)」に代表される電化製品を求め、家電が安い秋葉原に足を運んだ。しかしその人の流れは昭和50年代後半で終わることになる。家庭に普及した自動車郊外型の家電チェーン店に向かうといったライフスタイルが定着し、それまで主要客層だった家族層が秋葉原に足を向けなくなる。また、昭和60年代のAVブームと高級家電のブームの反動による家電不況などもあり、秋葉原は新規顧客層の開拓と、それに伴う主力商品のシフトを図ることになる――「情報家電」。昭和にはマイコンとよばれ、現在パソコンと呼ばれるマルチメディア機材である。平成6年、電気街の売上においてPC関連商品が家電商品を上回って、名実ともに秋葉原電脳街となるのである。

2 オタク層の流入??趣都の誕生

秋葉原の主力製品となった情報家電は、アニメゲームを愛好するオタクたちと親和性が高い。アニメを見るためのTV、エアチェックする為のレコーダー、ゲームだけでなく、ファンとの交流を図るコミュニケーション・ツールとしてのPC――しかしそれだけが、秋葉原を「オタク聖地」としたのではないと、建築学者である森川嘉一郎は言う。

秋葉原に点在する「まんだらけ」や「海洋堂」、「ゲーマーズ」などの同人誌アニメグッズ、ガレージキットフィギュア)専門店はそれまで秋葉原になかったものであり、それらは秋葉原移転するまで吉祥寺渋谷新宿などに点在して存在していた。しかしそんな専門店が97年以降秋葉原に集中するようになった原因を、森川は『趣都の誕生 萌える都市アキハバラ』において、(株)海洋堂宮脇修一専務のインタビューをヒントにこう記している――アニメ新世紀エヴァンゲリオン』のヒットと、それに付随したサブカルチャー・ブームにより未曾有のバブルに沸いたサブカルチャーショップが、その勢いに乗り秋葉原への出店を促したのだと。確かにこの時期、東京ビッグサイトで行われたコミックマーケットの入場者数が25万人(95夏 90年からこの人数が横ばい)から35万人(96夏)、40万人(97夏)へと急激に膨張するなど(ちなみにこの後入場者数は横ばいになる)、この時期サブカルチャー文化への大幅な人口流入があったという見方もできるだろう。しかし、アニメマンガ界隈において、エヴァ以降現在に至るまで、エヴァと比肩し得るヒット作は生まれていないのが現状である。しかしサブカルチャー産業は萎むことなく、拡大し続けているのが現実である。エヴァ現象によってサブカルチャー文化に入ってきた人びとは何を飽きずに摂取し、そこにとどまり続けているのか。まずこのことを明らかにしてから、秋葉原の現状について考えてみたい。

3 社会最適化されたオタク??個のオタクから公のオタク

批評家東浩紀によれば90年代以降、アニメ物語よりもそこに登場するキャラクターや設定などの断片を愛好するオタクが増えたと、著書『動物化するポストモダン』で述べている。東浩紀によれば「オタクたちは、物語メッセージなどほとんど関係なしに、作品の背後にある情報だけを淡々と消費している」と指摘し、そのことを「キャラ萌え」している(この言葉はやや古くなった感があるが、そのことについては触れないでおく)と表現した。1960年生まれのライターである竹熊健太郎氏も、「オタクとは何か? What is OTAKU? | Web草思」において、まず自身の立場を「(アニメ作品などにおいて)トータルで作品は見るべきだという思いがどうしても強い。」と表明し、「もちろん心の深いところでは、キャラ萌えのような感情はあるんですけどね」としながらも、かれらについて「でもそれを外部に表明するのは、自分はバカですと言ってるのと同じで、とてもできないわけですよ。」と違和感を語っている。しかし、その中で竹熊はこうも語っている。曰く、キャラ萌えという衝動は「アニメブームの頃、中高生ミーハー女子が「シャア素敵??」って黄色い声をあげていたのと同じ」であると。

東はオタクの嗜好が変わった原因を大きな物語の凋落に求め、結果大きな物語に付随する「小さな物語アニメにおけるキャラクターロボットなどの一要素)」を単独で摂取するようなオタクが現れた、と前述した著書で述べている。このことについて東はインターネットの世界を例に挙げてうまく説明しており、少々長くなるがここに引用したい。「すべてのウェブページを規定するような隠れた大きな物語存在しない。(中略)インターネットにはむしろ、一方には符号化された情報の集積があり、他方にはユーザーの読み込みに応じて作られた個々のウェブページがある、という別種の二層構造がある。この二層構造が近代のツリー・モデルと大きく異なるのは、そこで、表層に現れた見せかけ(個々のユーザーが目にするページ)を決定する審級が、深層にではなく表層に、つまり、隠れた情報そのものではなく読み込むユーザーの側にあるという点である。」「ポストモダンデータベース型世界では、表層は深層だけでは決定されず、その読み込み次第でいくらでも異なった表情を現す。」

この件について森川も同じくインターネットを紐解き、インターネットにおける「地縁血縁に因らない趣味や関心の共通性に基づいたコミュニティコミュニティ・オブ・インタレスト」が、秋葉原の構造の変化を促した、と記している。つまり、「パソコンを好む人は、アニメの絵柄のようなキャラクター好み、そうしたキャラクターが登場するアニメゲームガレージキットも愛好する傾向がある」というオタク趣味の構造が、現在秋葉原を形成したのだと。しかし私は、この変化を趣味の変化や世代の変化ととらえるのではなく、技術進化趣味の構造の変化をもたらしたのだ、と主張したい。

オタクについて、まずかれらについて、サブカルチャー文化を愛好するものたちだと捉えよう。サブカルチャー文化はメインカルチャーにたいするカウンターである為、自ずとその文化を愛好するものはマイノリティとなる。そしてマイノリティである為、常に外部から奇異の視線に晒され(宮崎勤事件を参照されたい)、それに対抗するためオタクたちは様々な我流の理論武装を施し、それによって更にオタクオタクとして、孤立、タコツボ化を極めた(こういった空気は、ガイナックスの元社長である岡田斗司夫が記した『オタク学入門』(太田出版)を参照されたい)。そしてオタクはまた、サブカルチャーの知識を深めるための仲間を必要とし、オタク仲間に出会える場所を強固に求めた。漫画家篠房六郎氏は、かれ自身にとっての同志が集う場所であった武蔵野美術大学漫画研究会について、「かつてはクラスの隅っこにいた痛々しい孤独連中が、自分と同じものの見方を持っている人がいると知って、救われる場所がここだった。」と表現している。

しかし技術の発展が、限られていた場所を無数に生み出すことになる――具体的に言うと、ネットに生まれた「コミュニティ・オブ・インタレスト」である。

秋葉原が「趣都」となった97年以降、PCインターネット整備網、そして文化は急激に発展し、一般家庭に普及していった。オタク情報家電親和性は「2 オタク層の流入??趣都の誕生」の冒頭で述べた通りであり、また、Windows95以前もニフティサーブパソ通などで、一部のオタクBBSを通じて他のオタクとのコミュニケーションを図っていた。その後インターネット人口が拡大するにつれ、オタクたちはかつて無い数の「同志」と出会うことになる。現実世界では「距離」によって出会えなかった人々と、モニター越しに交流することができ、どんなにニッチ趣味でも「仲間」を見つけることができるようになったのだ。

「仲間」と「コミュニティ・オブ・インタレスト」を形成できるというのは、前述したような「我流の理論武装」をする必要がなくなったことを現す。なぜなら形成したコミュニティを安定維持するため、構成員の視線は外部より内部に向かうからだ。よって仲間同士、理解しやすく、されやすくするため、お互いにとって理解しやすいものを求めるようになり、その為表層と呼ばれているデータベースを、お互いのコミュニケーションにおいて重要視して使用するようになった。「巫女」や「ツンデレ」など、キャラクターの要素をあたかも服装の組み合わせによる着こなしように消費し、コミュニケーションのための文法とするオタク。作品から好みの要素切り離して楽しむことができるからこそ、エヴァンゲリオン以降ヒット作に恵まれなくとも、オタクたちはサブカルチャー文化を愛好し続けることができたのだ。

4 個の聖地秋葉原??インタラクティブ都市としての発展

秋葉原の今を見つめるブログとして、アキバbloghttp://www.akibablog.net/)というサイトがある。このサイトは毎日秋葉原の店先をチェックして、物品の販売価格のほかに、店員が作る個性的なPOPを“ネタ”として紹介することをメインコンテンツにしている。このサイトを眺めていて目に付くのは、店が掲げるPOPに書きこまれた“ネタ”はマスメディアが流布したイメージよりも、インターネットから生まれたジャーゴンである場合が圧倒的に多いということだ。普通の店なら「○○という番組で紹介された??」という文句を掲げるはずのものが、ここではネットジャーゴンを絡めて、連帯感を出して売られている。また、匿名掲示板群である2ちゃんねるから生まれたキャラクターグッズを売るショップもあり(因みに同じ2ちゃんねるで話題になったのまネコFlashとそのキャラクターがAVEX資本で商品化されたときには非難が集まり、秋葉原発のグッズショップにはなんら実害を及ぼさなかったこの対比は興味深い)、現在秋葉原オタク文化というマスではなく、ネットというマスに向けて情報を発信していると言えよう。話題になったドラマ「電車男」も、触れ込みは「オタク発」ではなく「ネット発」とうたわれていたのも思い出させるし、そもそも秋葉原名物となったメイドも、(始まりこそあるアニメコスプレ喫茶として生まれたものの)オタクたちが共有イメージとして持っていた「メイド」を現実化したものであり、特定のアニメ作品というマスメディアから生まれたものではないことも記しておこう。

高度成長時代、メーカーにとって秋葉原とは、特例的な値引きを許し、かつ消費者の反応をフィードバックさせるための実験場であり、社員の技術者が新製品とともに、専門知識を備えた販売員として小売店へと配備された場所だった。今秋葉原では同じように、ネットから生まれた文化を貪欲に取り込みそれを街の貌とする実験場になっている。インターネットの発展により、個の集合体があたかもマスコミュニケーションのように総体として機能し始めた現在。「趣味の構造が場所を変えた」都市に加え、「既存のマスメディアだけでなく、個々が生んだネットメディアと交流をとる」最先端の都市として、現在秋葉原は評価されるべきだろう。

参考文献

「週間大衆:昭和54年8月9日号」焼跡のバラック問屋街を『世界のアキハバラ』に高めたガンコ一徹

http://www.shimura-musen.co.jp/home_2/kiji_02.htm

秋葉原歴史

http://www.akiba.or.jp/history/index.html

オタクとは何か? What is OTAKU? | Web草思

http://web.soshisha.com/archives/otaku/index.php

伊藤計劃:第弐位相 - 学園祭の話

http://d.hatena.ne.jp/Projectitoh/20061029#p1

秋葉原におけるメイド喫茶コスプレ喫茶歴史

http://sotokanda.net/his_cafe.html

註:ちなみにメイド喫茶が爆発的に増えたのは、私の記憶によればドラマ「電車男」以降のはずである。

コミックマーケット30’s ファイル 発行:(有)コミケット 発行人:米沢嘉博

カーニヴァル化する社会 講談社 著者:鈴木謙介

動物化するポストモダン 講談社 著者:東浩紀

趣都の誕生 萌える都市アキハバラ 幻冬舎 著者:森川嘉一郎

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