はてなキーワード: アブラヤシとは
僕が古代ローマ人が一つ目の巨人を倒すときに用いた棍棒のように真っ直ぐに固く勃起したペニスにコンドームを着け終え、背中を見せていた彼女に何気なく「ねえ、今何を考えているの?」と尋ねると、彼女は振り返って僕の目をじっと見つめ、「植民地時代のマレーシアのプランテーションについて考えているのよ」と答えた。
何だって?
「昔、地理の授業で習ったの。イギリスがマレー半島にもたらした天然ゴムが19世紀末から20世紀初頭にかけて急速に発展し、マレーシアはインドネシアに次いで世界第2位の生産国であり、世界のアブラヤシ全生産量の約30%を占めるのよ。プランテーション農業は、欧米諸国が熱帯・亜熱帯地域の国々を植民地にし、豊富な資金力を用いて広域的に開発し、国際的に価値が高い農作物を大量に栽培する農業スタイルであって、マレーシアは、現代においてもパーム油、天然ゴム、木材などの主要生産国なのよ?」
やれやれ。
彼女が突然どうしてよりにもよってマレーシアのプランテーション農業について出来損ないのAIのように語りだしたのか僕にはさっぱりわからなかったが、幼児がおまじないをする際に行う一見無意味な動作と同じように彼女自身にとっては必要な作業だったのだろう。
あっけに取られて押し黙っている僕に彼女は少し不機嫌になり「あなたっていつもそうね。セックスのときにセックスのことしか思考しないのはあまりに原始的で即物的じゃない?そう思わない?」と言った。
勇敢な古代ローマ人と獰猛な一つ目の巨人のことは彼女には黙っていた。僕はだいたいにおいて余計なことを考えすぎるのだ。
僕は少し意識を集中して、古代ローマ人を甘く柔らかい泥濘の中に、一つ目の巨人を深く青い海原の中に、一流シェフが一世一代の料理を盛りつけるときのような慎重さでゆっくりと消し去った。それでも薄い膜が張られたペニスはペニスのまま冬眠前の熊のように厳然と現実に存在していた。
「あなたも一緒にプランテーション農家のマレーシア人のことを考えて?」そう呟くと、彼女は若い雌猫が生まれたての子猫を全身で包むような柔らかさで僕のペニスを薄い膜越しにそっと口に含んだ。
私はパートナーがゴンドームを嵌めている間に考えているのは植民地時代のマレーシアのプランテーションについてです。
アブラヤシの聞き間違いですといいはれば?