2024-09-14

オハイオ州スプリングフィールドハイチ移民が急増した理由

アメリカデマ検証サイトSnopesの記事に詳しくまとめられている。(Snopesの良いところは日本団体ファクトチェックサイトと比べて、デマの発生源や背景まで調べた記事が多いところ)。

No Evidence Haitian Immigrants Are Eating Ducks, Geese or Pets in Springfield, Ohio | Snopes.com(オハイオ州スプリングフィールドハイチ移民アヒルガチョウ、ペットを食べている証拠なし)

https://www.snopes.com/fact-check/cats-ducks-haitians-springfield/

アメリカオハイオ州共和党副大統領候補バンス氏の出身地であり、スプリングフィールドも『ヒルビリーエレジー』で描かれていたような典型的産業が衰退した街だった。

だった。市行政当局は、10年代中頃から工場誘致に成功しまくって、日本ホンダなど有名企業がいくつも進出して雇用を生み出した。

一方で、アメリカ国民にはブルーカラー仕事は人気がなく、コロナパンデミック以降は特に人手不足に陥った。

そんな時、ハイチコミュニティで「スプリングフィールドに行けば仕事がある。田舎から生活費も安い」と口コミで広がり、ハイチ移民が一気に集まった。雇用主は歓迎した。

ハイチ移民は、ギャング支配されてまともに生活できない本国から逃げてきた人たちであるアメリカ移民当局は、ハイチ国民に「一時的保護ステータス」と呼ぶ資格を与えて、アメリカでの滞在就労許可している。不法移民ではない。

経済に活気が戻ったとの声もある。とはいえ2万人近いハイチ移民が急増して、市の教育・住居・医療パンパンに膨らんでしまった。住宅価格も高騰し住民の不満も膨らんだ。

そんな中、ハイチ移民運転する自動車が、スクールバスに衝突して子供が1人死亡する事故が起きた。運転手は過失運転有罪になった。そこからハイチ移民叩きが加速した。市長ハイチ移民流入させているとバイデン政権批判した。そしてトランプが流した「ハイチ移民ペットの猫を盗んで食べた」というデマにつながる。

死亡した少年父親は今現在、息子の死がトランプらによって移民へのヘイト活動に利用されていることに怒りを表明している。

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