2024-08-27

映画ラストマイルの公開をきっかけに、アンナチュラルの4話を見返しているけれど

この話、当時は感動していたけど、今見ると微妙だな…。


ケーキ工場長時間労働を強いられ、最後にはバイク事故で死亡した佐野という男性がこの回のメインテーマなんだけど。

佐野生前社長に頼まれた急な仕事から帰って来た夜、子供二人の寝顔を見ながら、

幸せだといいなぁ。こいつらが大人になったとき幸せに暮らせるといいな」

…と言うんだけど。今見ると、はぁ!?と思う。

こいつらが大人になる頃には、じゃねーよ。子供なんてあっという間に大人なっちゃうの。今の大人幸せじゃないのに、どうして子供達が大人になった時には幸せに暮らせると無邪気に思えるんだ?

底辺労働者の子供は同じような底辺職にしか就けない可能性が高い。親ガチャが叫ばれるようになってきて、身に染みて分かった。佐野の子供達もこのままだと多分、同じような底辺長時間労働職で疲弊する事になると思うよ?

良い労働環境は、けして自然に与えられるものなんかじゃないの。ただ黙って耐えてさえいれば、そのうち勝手に良くなってくれるなんて訳がないの。

この父親職場労働環境改善のために何かしたのか?ドラマの中で描かれた限りでは、忖度による長時間労働を強いてくる社長に、ただ漫然と従っていただけじゃないか。それで労働環境改善される訳がないでしょ。

職場で直接声を上げるのは難しくても、ネット問題提起をするとか選挙での投票行動に反映させようとか、そういう行動を取っていた様子もない。無責任だと思う。

残された奥さんにしても、夫が亡くなってから弁護士相談する余裕があるのなら、なんで夫の生前にやらなかったのか。専業主婦っぽいか時間はありそうなのに。

そりゃあ底辺労働者立場では、自分が生きるために劣悪な環境でも働かざるを得ないのは分かるよ?でもそうやって自分一人が生きる事だけ考えてていいのは、子供のいない人間だけだと思う。子供がいるなら、そういう態度は無責任だよ。子供の将来を考えて行動すべき。

残された子供のうちの息子の方も、最初父親の死で働く事に対して疑念を持っていたけれど最後には懐柔されちゃうし。

最後従業員みんなで社長を訴えるようだけど、それは佐野が生きているうちにやるべきだったんだよ。

結局社会派ぶってみても、根本的な問題に向き合う事は避けているというか。

ラストマイル海外の大規模資本による物流問題を扱いながらも、上層部ではなく顧客という末端個人責任押し付けるような内容になってるし。

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