2023-02-14

共感的に聴いてもらっている」と思われやすい態度について

たとえば、そこそこの距離感相手を想定したい。そこそこの定義は、親しくもないし、仲が悪くもない……くらいにしておこう。

ここではそんな相手から愚痴とも文句とも相談もつかないような話があった場面を想定する。

まずは相手言葉の「。」を意識して聴く。「。」が出る前に話してはならない。割り込むと、共感パラメータは大きく減少する。とにかく最後まで発言を聴き切ることを意識していく。

さらに大きなポイントは、とにかく状況を聞き取ることに徹することだ。「基本的に俺の意見なんて、奴らには必要ないものだ」と理解するといい。問題解決しようとするなどはもっての外だ。してはいけない。

しろ問題解決っぽいコミニュケーションはとらないぞ」という心構えが重要である。油断すると聡明な皆さんはすぐに解決案を思いつき、言いたくなるだろう。それでは、共感パラメータの上昇は難しい。

共感パラメータの向上のために、最初必要なのは、「相手の状況への理解を深め、解像度をあげていく」ことだ。

もちろん前後関係人間関係などの状況が分かりづらいときには相手質問はしてもいい。しか質問は常にある種の侵襲を伴うことも理解しておきたい。相手質問を立て続けにされて苦しくなったり、責められているような気分になったことは誰しもあることだろう。多かれ少なかれ、質問には侵襲があるのだ。だから二つ以上の質問をして同時に行ってはいけない。聞きたくても一つずつだ。細かいことは後回しにして、なるべく質問を控えつつ、まずは全体像を把握することに力を入れよう。



状況の理解が進んだところで、ようやく攻撃に転ずることができる。このタイミングは慣れるとわかるようになる。ああ、十分にバフを積めた、という感覚を得られるのである。ここで必殺技を打とう。

そう、必殺技がある。

必殺技は、これだ。

「~(聞き取った状況・出来事)だと、~(予想された感情)ですね」と言い切る。言い切っていい。

コレは本当に有効だ。感情は、悲しいとか、むなしいとか、イライラするとかが当てはまる。状況を聞いていれば理解できることが多い。それでも相手感情の予想がつかず、イマイチからないときには「辛い 大変 心配」の3つのどれかが万能である

たとえば「なるほど……〜〜な状況だと、本当につらいですね。大変でしたね」という。苦労を労うような構造にすると打率が上がる。

相手から「そうなんですよ」が出たら、状況の描写に映る。「だって、〜になって、でも〇〇をしなくちゃいけなくて、なのに……だったんですよねー。いやー、それは辛いなぁ〜」とかなんとかを話してみる。状況描写基本的に外しづらい。前半に十分にバフを積めば、状況描写を用いて簡単に「そうなんです」を引き出せる。そして「そうなんです」を繰り返し引き出すことを意識するのだ。

うまく引き出せないときにはバフが足りないことがほとんどだ。相手が「そうじゃないんだよな……」という態度を示したら、すぐに状況を理解する作業に急いで戻るんだ!すぐに戻れれば戻れるほど、傷は浅く済む。

「そうなんです」コンボは続ければ続けるほど、ボーナスが乗るイメージを持てるといい。

この「『そうなんです』引き出し作業」を行なっていると、不思議こちらにも自然と疑問が湧いてくるようになる。

相手も含めた登場人物の想いや行動の理由だ。どうして、そんな行動をとるのか、その時の想いは何か、どんなことを感じ、日々どんなことを大切にしているのか、などが気になるようになるのだ。だってこちらは状況への理解を深めることが重要ときめたのだ。そこからは共同作業だ。何が起きているのか、どう解釈したらいいかを見出すためにコミニュケーションが取れるようになっていくのである

敵だと思っていた相手は、状況理解を助けてくれるためのパーティーメンバーになる。

さらにこのように人物や状況への理解を深めていくと、その解釈ときに救われることもある。それは双方にとって役に立つ知見のことも多い。

(ちなみに、問題解決目標とするとここに辿り着くのには時間がかかってしまうことが多いかもしれない。)

ここまで来ると相手は「共感的に聞いてもらえた」と思うことが多いだろう。

  • 多分正しいが、それをやってどうするという感じもする。   例えば、それをやって友人関係を維持したとして、共感できない友達ができるだけなのでは。

    • あー、意味ないかなあ。上手く言えないけど、対話を通して、相手の世界を覗き見ることができるような感覚になれるのは、ありがたいんだけどねえ。

  • わかりやすい 良いこと書いてある こういう風に考えて会話できる人が増えたらいいなと思った

    • この手法を覚えて「話を聴くって、ワリと技術なんだなぁ」と思ったんだよね。ちょっとの練習でほとんどの人が出来るようになるんじゃないかなぁ。

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