ドラゴンボールのゲームでかめはめ波系の技がぶつかり合うと「ボタン連打で勝負だ!!!」という文字と共に巨大なボタンの画像とゲージが表示されて、連打数で負けた方がふっ飛ばされて一方的にダメージを受けるシステムがあるらしい。
前にデパートのゲーセンでオッサンがプレイしているのを後ろで見ていただけだが多分そういうシステムだ。
プレイしてたオッサンはそれはもう必死の形相で、ネットの噂に聞く『パチンコフランダースの犬でリーチがかかると「死ね死ね」叫びながらボタンを連打するババァ』を思い出す必死さでボタンをカタカタしていた。
世の中には議論とか話し合いをこの感覚で捉えている人が、「勢いよくボタン連打して最終的に勝ったほうが相手をふっ飛ばして全ての要求を通せるもの」だと思っていそうな人がちょくちょくいる。
ただ自分は彼ら本人じゃないので本当に彼らがそう思っているのか、ワンチャンそうなったらラッキーだからとりあえず最初はボタン連打でパワーゲームするのを戦略としているのかまでは分からない。
ただ彼らは得てして最初ボタン連打で相手を打ち負かそうとするし、「話し合いをするべき」「こっちの意見を理解しない相手が馬鹿」「アイツらがなかなか理解しないから仕事が遅れている」といった言葉もよく口にする。
私は「話し合い」なるものを「妥協点を探るためにお互いにカードを切りながら線を引いていき、ルール違反にならない形で自分に有利な陣取りが出来たほうが得をするゲーム」ぐらいに思っている。
これもやっていることが「ボタン連打」なのか「ボードゲームもどき」なのかの違いで、結局はパワーの比べ合いで得をしようとする浅ましい行為であろうことは一応自覚はしている。
だが私の考える「話し合い」と比べるにしたって「とにかくがなりたてていき相手が折れたら勝ち」は幼稚すぎるように感じる。
言いたい放題言って相手が要求を聞かなければ拗ねて文句を言い続けるのでは店の床に転がって玩具をねだる子供と同じじゃないか。
相手は結局その「話し合い」に同意しているのではなく、単に「もう相手にするのが面倒くさいからとりあえず話を次に進めたいだけ」だろうに。
ボタン連打ゲームの人達はそれを「相手がついに状況を理解して納得した」と解釈するらしい。
何も納得してないだろ。
ただこういう戦術を集団として積極的に使っている職業(?)は実際に存在していて、それはいわゆる反社と呼ばれる連中だ。
連中は妥協点の探り合いなんてせず自分たちの都合を一方的に押し付けながら嫌がらせを続け、相手が疲弊して要求を飲んだらそれを「説得の成果」と言い張ってしまう。
不良学生のカツアゲとなんら変わらないが、強いて言うならあとあと警察に通報された時への備えが上手いだけだ。
ただ反社の連中は得てしてそれが「無茶振り」もっと言えば「強奪」でしかないのを理解している。
逆にボタン連打で「話し合う」人達はそれが正当な主張のぶつけ合いだと思っている気配がある。
ポジショントークをぶつけあうだけの幼稚な紙相撲のようなものこそが「話し合い」「議論」「交渉」だと本気で思っているのだろうか?
刑務所スレスレの底辺達と3年ほど仕事してたんでこの手の輩はよく知ってるんだけど、彼らはそもそも議論とか興味無いんだと思う なんというか彼らを自分たちと同じホモサピエンスと...