まあ気持ちはわからないわけじゃないというか、「そのキャラを性的に見るのは違うだろ」みたいな二次創作が流れてきて不快になる気持ちは男の自分もわかる。今のSNSで完全に自衛することは難しい。
ただ、そういう解釈違いみたいな状況にキレるオタクは圧倒的に女オタクが多い。たまに過激派百合オタクの男が解釈違いにキレてるのは見ないこともないが、女オタク文化の影響が強いのではないかと思っている。
不快な存在を目にした時、男オタクは無視するか煽る。インターネットの最底辺の一つであるゲハ板やら増田やら棘やらを見ればわかるが、男オタクは基本「マジギレしたら負け」の世界で生きている。逆に言えば「相手をマジギレさせたら勝ち」だからこそ煽るのだ。なぜそんなことになっているかというと、男オタクにとってキレることと論理的破綻はほぼ同義になっているからだと思う。自分に破綻や瑕疵がないなら怒る必要がないからマジにならないしキレない。
一方、女オタクは「異教徒がのさばったら負け」という価値観に生きている。ナメられたら負け。無視されたら負け。だからキレる。論理的整合性と沸き立つ感情を両立させることが出来ると考えている(個別のケースででそうなっているかどうかは別として)。自分の解釈が自分の中で正当化されるかどうかではなく、そのコミュニティの中で自分の存在を叫ぶ必要がある。
男オタクと女オタクでは勝敗条件が違うのだ。故に男オタクは鈍感を装い、女オタクは意図的に過敏になる。
男の自分から見ると、女オタクは地雷があって生きづらそうだなと思う反面、そこまで愛情を注ぐことが出来る対象があって羨ましいとも感じる。まあ、なんだかんだ言って購買力行動力があるのは女オタクなので、彼女らの好きにすればよろしいと思うし、自分も出来るだけ口を挟むべきではないと思っている。
ただし男オタクの難儀なところは、男女問わず(!)キレている人を見ると不快になるところだ。つまり、「キレてるんだからお前は論理破綻しているはずだ、さっさと負けを認めて黙れ」と考える。負けを認めさせるためにこぞって煽る。
改めて整理すると、別にキレる=論理破綻だとは思わない。ただ、やっぱりキレている人間を見るとちょっと不快だ。感情的な昂りと論理的整合性の欠如は必ずしもイコールではないと頭では理解していても、直感的に駄々っ子が叫んでいるように見えてしまう。
ここまであえて男/女オタクに限定して話してきたが、SNSでのフェミニズムとアンチフェミニズムの対立にも同様のことが言えるだろう。
基本的に運動能力や体格に優れない男オタクは他人の論理的瑕疵をあげつらい鈍感になることで生き延びてきた。
男オタクは煽るし、威圧したりもするが、他人にキレたり他人の怒りを共有したりするのは苦手だし、「男も怒ってもいいんだよ」と言われた時の心理的な抵抗は一般的な女性のそれを遥かに上回る。
社会運動的な観点から見ればまるで役立たずだが、まあそういう生き物なのだ。許してくれとは言わないが、男オタクに何かを期待することもしないほうが良いだろう。
こうやって整理したからと言って何か提言があるわけではないのだが、お互いやっぱり違う価値観で生きてるんだね、ということがわかるとひょっとすると少しだけ世界が平和になるかもしれない。
(ただし対戦ゲームなどで負けた時にキレるのは圧倒的に男オタクが多いので、勝ち負けがはっきりするようなケースでは男オタクの方がキレやすいのかもしれない)
でもそれってあなたの意見ですよね?