2021-02-09

謎はどこにいくのか

映画を見た。詳しいタイトルを挙げるとネタバレに繋がるのでぼかすが、2010年代前半に作られたミステリもので、犯人40代の男。

動機70年代に未解決のまま終わった事件黒幕を捜し出し、復讐すること。男の父親事件によって殺されていた。

こういう物語は、どんどん減っていくんだろうなと思う。

昔を生きていた人間が年老いて死んでゆけば、過去犯罪因縁に持つ犯人は減っていく。私が見た映画だって舞台現在2021年)であれば成立し難い。犯人は50歳を超えているので、少なくともアクションシーンを少し削らなければ。

公的組織不透明さ、捜索技術の不足、それによって生み出されるわだかまりだとか未解決事件というのは、時が進むにつれ減っている筈だ。

根拠として示せるもの特にない。映画を1本見た素人の所感なので。

ミステリーの舞台事件現場から建物の中へと移っている気がする。(※示せるもの以下略

警察は本当にそんな部署を抱えているの?と言いたくなるような分析組織監視カメラ映像前科者のデータが壁一面に映し出されていて、監禁場所特定する凄腕ハッカーなんかがいる精鋭部隊)が舞台ドラマをいくつか見た。

最新の電子技術を使った捜索、脳や精神研究者活躍するミステリー。

犯人行方、身元が技術進化によって「謎」でなくなりつつある今、ミステリーは新たな「謎」を求めてより未知の領域へと足をふみこもうとしている。(※素人以下略しかし移り変わる先はともかく、昔の推理小説を読んでいたら、「そんなの監視カメラを辿ればいいんじゃない」と思うことが偶にあることから分かるように、過去の題材は、進歩した現在で「謎」になり得ないことがままある。)

ずっと昔、今では義務教育で習う出来事を誰も知らなかった時代、ただの自然現象は「謎」であり「魔法」、「奇跡」、「神の仕業」であった。

それが次第に解き明かされていくと、今度は人間の行動に焦点をあて、物語の謎とした。

次は機械進化人間の未知の領域へ。

じゃあその次は?それらは今現在有名な推理小説作家作品と並べられるだろうか。

大昔の謎からまれ物語神話伝説とされミステリーとは並ばないように、私達が今楽しんでいる小説ドラマ映画も、無知人間が描いた娯楽作品とされる日が来るかもしれない。

過去迷宮入りした事件を最新(2010年代)のテクノロジーを利用して暴いていく犯人を見ながら、ぼんやりとそう思った。

別にミステリーに詳しいという訳でもない。

本当に素人の考え。

  • 少し昔のミステリだと携帯電話がガラケーだったりなかったりで密室作るのが楽だったけど 今はそうもいかないし過去で通用したトリックも技術の進化で抜け穴がたくさん出てきてるね...

  • 時刻表トリックも情報化で死んだ

  • かつて地図には空白があり、空白には怪物が潜んでいた。 人々はそれを恐れ、空白を知識で埋め尽くした。 空白はなくなり、もはや誰も問わないが、空白は何処へ行ったのだろう。怪物...

  • 都会に住んでて日本中どこでも携帯の電波が届くって思ってそう ドコモの電波エリア見たらわかるけど、全然だから。

  • 結局冒険も謎も人の心の内部か理系の最先端にしか残らなくなる https://togetter.com/li/1654710 このへんはまだまだ謎

  • ん?誰か『シモヤマ・ケース』の話してる?!

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