押し寄せる不法「移民」や中国製品にEUやアメリカ経済が押されている所に米トランプ大統領の登場、イギリスのEU離脱、反グローバリズム、保護主義(排外主義)の盛り上がり
そして軍拡する中国へ反感の機運が盛り上がり掛けていた矢先に中国発のコロナウイルス登場
反中の右派はすかさず事態の原因は「中国の武漢ウイルス」と宣伝する。コロナ騒動の開始だ
移民とか政敵を感染症や病原体になぞらえる修辞の(右派的な)排外主義との親和性はナチスを引き合いに出すまでもなく既知のものだ
当初左派は差別の比喩としての「ウイルス」が持つ意味に反応し批判していたように(少なくとも自分には)思えた
もしトランプが外国から持ち込まれた「チャイナ・ウイルス」の脅威を目ざとく反グローバリズムに利用し感染症の脅威を誇張し不法移民をウイルスになぞらえマスクの着用推進など「社会統制」を強める方に向かえば
反トランプの左派は立場上「トランプ=ナチスからの自由のため」に右派のコロナウイルスの脅威の誇張を指摘し騒動を納める方に向かっただろう
しかしリバタリアニズムの影響かまたは一貫性の欠如の故かトランプはじめ右派はマスクを拒否し統制からの自由を求める
中国のウイルスを強烈に敵視する一方で国内ではウイルスなんてただの風邪だとうそぶき統制を嫌う。
外国からの移民に不寛容な右派が外国からのウイルスには寛容になると言うパラドックス(そしてこれはトランプとナチスとの違いでもある。トランプは快楽主義者であってヒトラーのような禁欲主義者ではないのだ)
このパラドクシカルな状況で、状況を俯瞰するだけの視野を欠いたまま反トランプのスタンスを愚直に貫き論陣を張った左派
いきおいコロナの脅威を誇張する事でトランプの感染対策の無策過失を強調する方向に向かう事になってしまった
右派に加えて左派もトランプ叩きや政権批判のためコロナの脅威を叫ぶようになった
こうして右も左もコロナの恐ろしさを叫びパニックが扇動される結果になった
このパニックを納めようとしているように見えなくもない勢力はホリエモンのようないかにも感じの悪い経済系ネオリベを除きもはやいない