話題になってるJOKER、予告だけ観た状態で1回目観て色々圧倒され、いろんな方々の評論を読んだあとにもう1回観て気づいたとこを備忘録がてらメモ。核心に触れるネタバレ多数なので未見の方はこの先非推奨です。
- まず、映画の中でアーサーが一番最初に語る言葉が「狂っているのは、僕か?世間か?」というセリフであり、これで大きな問題提起がなされている。
- この答えすら人によって異なると思うが、個人的には、アーサーも世間も両方狂っていて、本編の事件をきっかけにその歯車ががっちりと噛み合い高速回転し始めた、というところだと思う。
- 物語の大枠としては、アーサーが母親を殺すこと、そして「俺の人生は悲劇だ、いや違う喜劇だ」というセリフを軸にしてアーサーの行動が対称的に描かれている。
- 前半では、悪ガキに看板を盗まれアーサーが追いかけているシーンで、車に轢かれそうになるが轢かれない。後半では、アーサーが刑事に追いかけられるシーンで、車に轢かれてしまう。アーサーが追いかける/追いかけられるという物理的な状況だけではなく、街にとって敵になったかどうかの暗喩も含まれている様に思う。
- 前半では、アーサーは母が待つ自宅へ帰る途中うつむきながら階段を登る。後半では、ピエロの格好をして階段を楽しそうに踊りながら降りていく。まだ険しい道でも登ろうとしていた意思があったアーサーが、行く先(母親)や様々なものを失い、開き直って落ちていくという対比。
- 前半では、地下鉄で若い証券マンを殺した後に、アーサーは暗いトイレに閉じこもり、太極拳の様な舞いを静かに厳かに踊る。後半では、同僚を殺した後に、アーサーは光の差す階段の踊り場で明るく楽しそうに踊る。
- 前半では、妄想ではあるがマレーに親愛の情を抱き父親を感じるが、後半ではマレーに恨みを抱き殺す。
アーサーの行動原理について
とりとめもなくつらつらと書いてしまったが、あくまで備忘録なので悪しからず。
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