2019-06-19

就活が僕からすべてを奪っていった

20卒の新卒

就活にいろんなものを奪われてしまった。

時間お金、体力、恋人就活する前のあの頃に帰りたいと毎日考える。お願いだから返してほしい。全部僕の大切なものなんだよ。

正直就活が始まる直前の大学生活は、有頂天だった。

初めて彼女ができて、それはもうアツアツだった。初めてだったからいろいろ不慣れだったし、決して良くできた彼氏ではなかったと思うけど……。

まぁそもそも、よくできた彼氏はこんなことで亀裂を作ったりしないのだろう。多分。

ゼミも、それなりに楽しかった。担当教員とは気軽に一対一でのみに行くのが楽しいぐらいに相性がよかったし、専攻分野も自分に合っていたと思う。

部活もやってた。運営にも噛んでたし、好きなことだったからこそいろんなことを新しくやらせてもらった。もちろん不手際もあったと思うけど、なんだかんだでいい結果になっていたと信じたい。

部活引退して、ゼミ就職課がやってきて、自己分析だの、履歴書だの言い出すようになったあたりからだった。

まぁ当然それにかかりっきりになる。今後の人生を決めることだから別に手を抜いたつもりはなかった。1月ごろから自己分析を始めて、履歴書を完成させたのが2月

3月情報解禁に間に合うように動き回って、合同説明会選考会、各種イベントに足を運んだ。最初のうちは合同説明会などが多かったから、彼女と行くことも多かったが、やっぱりそのうちそれぞれの就活になる。

その時間の間を縫って会っても、やっぱり口から出てくるのは就活の話、特に愚痴ばかりで。

特に僕のほうが全くうまくいかなかったせいで、かなり疲弊していった。言い争いになることも増えたし、構ってくれ、助けてくれとなってしまうことがほとんどだった。今思うと情けないけれど。

その結果、一度荷物を下ろしたいといわれて別れを告げられた。 その直後、彼女には内定が出た。 僕は最終選考まで唯一進んだところが落ちたばかりだった。

就活やる前は、6月ごろには内定をもらって、そこからせっかくなんだから大作な卒業論文を書いて、自分の納得いくものができたら、大学の中の論文コンペに応募しようと思っていた。

そういうことが、自分にとっては楽しいと思えたみたいだ。志望動機を400字書くより、論文アウトラインを書いているほうが簡単なように思える。

でも、今はもうそんな余裕がさらさらない。

彼女に対する罪悪感と、日々への疲弊感。何もできなくなっていた。

1月から6月までの半年間を返してほしい。いろいろお金も使った。無駄だったから返してほしい。

何より、かけがえのない彼女を失った。 これは、自分のせいがほとんどなんだけど。

この前、ラインをしたら「楽しかったね、就活なんてなかったらよかったね」とメッセージがきて、1時間ぐらいずっと泣いてしまった。返して、返してよ。

夢にまでいろいろ見るようになって、眠るのが少し怖くなった。そのせいか無意味に夜更かしすることも増えた。

多分、精神科かに行かなくちゃいけないレベルなんだろう。大学棟の6階で授業を受けてたら、唐突に授業を抜け出して窓を開けようとしたこともある。

下に歩いている人たちをみて、そして何より彼女が罪悪感にさいなまれしまっては耐えられないと思い踏ん張った。

そうなると、就活は僕の今までの時間だけでなく、未来時間お金まで奪っていくことになる。 こういうのは、一日二日薬を飲んだら治るとかそういう次元じゃないことだけはわかる。

就活うつなんてものはそう珍しくないらしく、7人に1人はそれっぽくなるらしい。運悪く、そのくじを引いてしまったようだ。

10パーセント以上の学生がそうなるなんて、明らかに異常なんじゃないか

まぁその10パーセントの中でもかなり僕はいろんなパンチを同時に受けてしまった側だろうけど(もっとつらいひともいるかもしれない。だとしたらごめんなさい)、そうじゃなくても絶対おかしい。

履歴書を全部破り捨て、企業パンフレットは切り刻んで、とりあえず休むことにした。もう、憎むことすらできない。その気力がない。

就活は、僕からすべてを奪っていった。もう少しだけ、搾取され続けるのだと思う。

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