ツイートの主は、姪の両親から電話をもらい、応援をしてくれと言われ、それを即答で断った。
みたいなツイートだ。
ツイート主は漫画家であるから、姪の親から「それとなく手を貸してくれ(アシスタントとして雇えとか、いろはを教えろ)」みたいな事を言われたのかもしれないが、
そのような事は一切語られていないので、ただ単に「手を振って応援の掛け声をしてやってくれ」とか言われたのかもしれない。知らんけど。
まぁ、そのツイートがバズって、私のTLに回ってきた。
それと同時に、「高校はやめるべきでなかった」なども一緒に回ってくる。
なぜなら中卒で雇ってくれるところなど、ほとんどないだろうからだ。
漫画家なんて、自営業だしそもそも、連載単行本とかが爆売れしない限り、食い扶持としての幅はかなり狭いと思っている。
それ以前に、デビューするのは簡単だなど言っている漫画家がいるが、デビューできていない「志望者」がどれほどいると思っているのだ。
良い加減にしてくれ。
話が逸れてしまった。
私が言いたいのは、そこではない。
同時に回ってくるツイートのことだ。
回ってきた絵描きの人間は「高校なんてネタの宝庫だからもったいない」と言う意見。
これは、わかる。とてもわかる。
私もそのように思う。確かにもったいない。自分で見た景色と知識が漫画として落とし込まれるからだ。
「高校はやめるべきでなかった。そもそも漫画は在学中に描けるだろ」という話だ。
「在学中(もしくは仕事に就いて)で描けなければ、向いていないのでやめた方がいい」
などの意見だ。
何様なんだ、絵描き様か。
そして、このようなツイートに付随するのは、かなりの確率で「本当に好きなら」だ。
総括すると「本当に絵を描くことが好きなら、在学中だろうが仕事に就いていても描けるし結果が出せる。」
しかし、そのような事を言い、同じようにRTされるのはすでに「絵で食べていけている人」ばかりだ。
その成功者たちは、口を揃えて同じような事を言っている。
やめてほしい。
「本当に好きなら、何がなんでも続けられる」と。
しかし思い出してほしい。
世間は、夢を追う人間に冷たい。応援するような言葉をかけながら、「どうせなれっこない」と思っているのだ。
夢を追うものたちの中にいるだろう。
多忙な日常に心身ともにすり減り、作品を作るのに数ヶ月かかってしまう。
そんな人間に対して言うのだ。
「それはあなたの頑張りが足りないのだ」と。
1日に、何十キロも走る人間。その全てがオリンピックや箱根駅伝に出れるわけではないと。
「本当に好きなら、学校や仕事に行きながらでも、描き続けられる。」と言う神話。
「それができないようなら、あなたには向いていないのでやめた方がいい。」そんな神話。
神々が語る、言葉。
なんども言うが、スペックは違うんだ。
何かをしながらでは、成し遂げられないこともあるのを理解してくれ。知ってくれ。
「夢を追う」と言いながら、学校や就職から逃げる奴らもいるのも理解している。
何かをしてくないから、「夢を追っている」を免罪符に使うやつもいる。知っている。知っているさ。
しかし、それでも。学校に行きながら、課題をしながら、仕事をしながら、作品を作り続けることが難しい人間がいるのを知ってくれ。
私は、専門学校(夢とは別学科)を中退して、フリーターしながら夢を追う者だ。
もうそろそろ届きそうな気もするんだよ。
私が、その一端を掴んだら声を大にして言いたい。
「何かをしながら完成させ成功した、成功者が語る絵描き神話をやめてくれ」
私は本当に好きだし、何が何でも掴みたいと思っている。
私のスペックが低いだけを、
「頑張りが足りない」「本当は好きじゃないんでしょう」「君には向いていない」と言うのをやめてくれ。
そんなことは、誰かに言われるべきではない。
まして、成功者がそんなことを語らないでくれ。あまりにもキツイ。
まぁ、コレは私に対して言われたことではないのだが、あまりにもツイート読んでしんどくなったので匿名に書いた。
高校やめるのはもったいなかった(長い先の人生のリスクやコストを考えて)と、
親が許したならいいんじゃない?