2019-03-31

20年前に助けてくれたご夫婦(仮)

小学2年生のときの話。

2年ほど前に5ちゃん日記スレにも書いた内容だから(全然話題にならなかったけど)なんか読んだことある人は読んだことあるかも。

当時私は田舎団地に住んでいて、弟が生まれたばかりだった。

父親は今で言う社畜育児の協力は皆無だったし、母親は相当疲れていたと思う。いつもカリカリしてた。

ちょうど2年生になると週一でクラブ活動が始まる。私は手芸部に入った。

確か9月月曜日放課後先生に来週までに必要ものを準備してきてと言われたのを、私はちゃんと聞いていなかった。

帰宅してから母親に「何を準備したらいいの?」と聞かれて「忘れちゃった」と答えた。

「じゃあ明日ちゃんと聞いてきて」と言われたのに、アホアホ小学生だった私は翌日にはキレイさっぱり忘れてしまった。

その日も「忘れちゃった」と言うと、母親が火をつけたように「なんで忘れるんだ。ちゃんと聞いてこいって言ったろ!」と物凄い剣幕で怒ってきた。

服を引っ張られて、背中を押されて、お尻を何度も何度も蹴られた。

今思い返すと、あそこまでやることないよなって思う。でもきっと産後ホルモンの乱れってやつで、プツンと切れちゃったんだろうね。


怖いし痛いしで思わず玄関を飛び出して、とりあえず団地の真ん中にある公園に向かった。

公園には友達やその母親もいて、涙目の私を見て心配してくれたけど「目がかゆいだけ」なんて言って誤魔化した。

徐々に暗くなってきて、みんな帰って行ったけど、私はどうしても帰る気にはなれなかった。

帰ったらまた怒られる。また蹴られるかも。帰りたくない。でも家出する勇気もない。

気付くともう真っ暗になっていた。

公園の真横には、団地の出入口に繋がる大きめの道路がある。私は公園を囲む低めの塀に登って、道路を見下ろす形で縮こまって座っていた。


もう何時になったかからなくなってきた頃、奥から一台の車が走ってきた。

私の目の前で停まったかと思うと、窓が開いて「何してるの?」と運転席の男の人が話しかけてきた。

父親くらいの年齢の人だった。

「なんでもないです」

と少し警戒しながら答えると

「もう遅いよ。早く帰らないと家の人が心配するよ。」と言って、私が小さく「はい」と答えると、その男の人は窓を閉めて出入口のほうへ車を走らせていった。

緊張が溶けてまた縮こまって座っていると、今度は車が来た同じ方向から、女の人が歩いてきた。

素通りしていくかと思ったら、私の目の前にきて「どうしたの?」と声をかけてきた。

ちゃんと見ると、背中赤ちゃんおんぶしている。弟くらいの小さい赤ちゃんだった。

「なんでもないです」

とさっきと同じように答えると

もしかして、お母さんとケンカしちゃったのかな?」

と言われた。

その言葉で私は思わず泣き出してしまった。

ママと約束やぶったから怒られた。帰ってもまた怒られる」と、そんなことを泣きじゃくりながら言ったと思う。

女の人は「家に帰ろう?ママもきっと心配しているよ」と言ってくれたけど

心配なんかしてない。まだ怒ってる」

と私はなかなか引かなかった。

でも女の人は「ちゃんと謝れば大丈夫だよ。私が玄関の前まで一緒に行くから」と優しく言ってくれた。

私もようやく帰る気になって、女の人と一緒に自分が住んでる棟まで歩いた。

棟の中まで入ると「ここまでで大丈夫?」と言われたので「うん。」と答えた。

ちゃんと謝れば大丈夫から、ね」と言って女の人は帰っていった。

私も意を決して自分の家がある2階まで上がろうとしたとき、弟をおんぶした母親階段を降りてきた。


ここで私の記憶は終わっている。

多分母親に「なんで帰ってこなかったんだ」とものすごく怒られただろうし、ものすごく泣いたと思うけど、ここから先はちゃんと覚えていない。


そして何年もたった今、思うことがある。

あの女の人は、最初に声をかけてきた男の人の奥さんだったのではないかと。

二人とも同じ方向から来たし、暗い中わざわざ赤ちゃんおんぶして外に出てくるなんてそうそうないと思う。(田舎なので買い物に行く場所も近くになかった)

当時はスマホなんてない。

しかしたら、男の人は固定電話公衆電話で女の人に、私の様子を見に行ってくれと頼んだのではないのか。

ただの憶測だけれど。

それから数年後には私達家族引越したし、この話自体もも20年以上も前のことなので、どうやっても確認はできない。

あのときおんぶされてた赤ちゃんも、多分弟と同い年なので立派な大人になってるはず。

私も昨年、一児の母になった。

このことを思い出すと、いつかは私も母親のように自分の子供を怒って蹴り倒してしまうのだろうかと不安になるし、もし当時の私のような小さい子を見かけたら、どう対応すればいいのか悩んでしまうと思う。

でも、あのとき夫婦(仮)のように、連帯して助けることができたら良いなと思っている。

届かないと思うけど、あのとき声をかけてくれたお二方、本当に本当にありがとうございました

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