国の役目として、国民に対して政府しかできないデカイサービスを提供することと、国全体の金の量、金の回転を整え、景気を整える役割がある。
国がどんどん紙幣を作れば、紙幣の価値がどんどん下がっていく。ものに対して紙幣の値段が下がるということは物の値段が上がる。これがインフレ。
今日本はデフレ。それが故にインフレ気味にしたほうがいい。というので、金の量の増加をいう人間もいる、その一環で、政府が紙幣を多く刷るとか、借金して景気を支えろという話になる。
けど、デフレインフレは加減問題なので、過度のインフレは良くない。よって、税金で回収しながらでないとならない。
国全体で、資金の需要(資金不足、借金)と供給(資金余剰、貯蓄)は一致する。
端的に言うと、日本全体の貯蓄と、日本全体の借金は同額なんよ。
国が貨幣を作るということは、それはなにか国の財産を買ったり、公共事業をしたりして市中に出ていく。
なので、政府が貨幣を作って何かを買うのと、国中から借金して何かを買うのはあまり変わらない。貨幣も政府の借金と言える。ただ、強引に金の量を増やせるかぐらいで。
物の値段が上がるのは、物の生産者に対して物の需要が大きい時に起きる。わかりやすい例を言えばレアチケットに対するヤフオクでの争奪戦。
生産者に対して需要が大きいということは、生産者側としてもさらに生産を増やせば売れるということ、儲かるということ。この状態では少しずつ物の値段が上がっていく状態。
経済の規模は金の量×金の回転数でも表される。
金の回転数というのは、金を受け取って消費するか、金を借りてきて消費、設備投資、住宅投資をするか。何らかの金を回す行為。
金の回転数の指標となる貨幣の流通速度は数十年間ひたすら低下していってる。
金の量×金の回転数なもので、金の量を紙幣を作って経済規模を伸ばすのも一つ。また、政府の支出も金の回転数の一つではある。
一方何かの拍子で金の回転数が増加すれば、急激なインフレになる火種ともなってる。
一番問題なのは溜め込んで金の回転数を落とす富裕層、企業。だけど、今経済政策として新自由主義ベースでやってる。
なお、1950−1980年台は、高累進課税や高い法人税で強引に税金でとっていた。ケインズ主義という。新自由主義は、それを批判して生まれた。
新自由主義は国民生活に深入りせず自由にすれば良くなるという思想。
だけど、金の回転数をあげるには彼らの行動を変えないとならない。この矛盾が故に、金の量を増やしたが金の回転数については自己矛盾を起こして身動きができなくなってる。
それから、新自由主義は財政均衡にしないとならないという呪縛にとらわれている。
けど、資金の需要と供給は一致するから、企業が借金しないのなら、家計の貯蓄分政府が借金しないと不景気に落ち込む。
よって、バランス問題なので、景気を上げないとならないのは事実。鍵となるのは金の量と金の回転数。
だが、金の量をバカバカ増やすのは不安。かと言って金の回転数をどうやってあげたらいいか(新自由主義の基では)わからん。
だから、貨幣を新たに作るのは、とどのつまり政府が借金するのとあんまり変わらないんだけど、金の量が増えるという副作用がある。突然急激なインフレになるのが怖いから金の量増やす一辺倒は嫌という感じでしょうか。
まあ、金の回転数にメスいれんとどうしようもない領域ではあるとは思う。