2018-02-08

ODしていた頃のはなし

気付けば脱ヤク中してから1年以上経っていたので、あの頃の限界生活を綴ってみようと思う。






そもそもODとはオーバードースの略であり、薬の過剰摂取のことを指す。

リスカと並んでメンヘラがよくやっているあれだ。







きっかけはありふれたことだった。

就活が上手くいかない、ただそれだけだ。

まだ肌寒いときにはじめたそれは、桜が咲き、セミが鳴き、木々が染まり、気付けばまた寒さを感じる季節まで続いていた。

B3の紙切れ1枚でこれまで生きてきた22年間の全てを否定されるものから精神的にかなりボロボロだったと思う。


あれは10月頃だっただろうか。

いつものように面接から帰りスーツのままソファに横たわっていると、ふと薬箱が目に入った。

そこには昔メンヘラを拗らせていたとき処方してもらった精神薬が残っていた。

そんなに多くはなかったと思う。

なんとなく、一気に全部飲んだ。

少しでも楽になれると思った。






気付いたら日付けが変わり太陽が真上を少し過ぎていた。

ベッドに入らないと眠れないタイプなので、酷い眠気で落ちたというより気絶の方が近いのだろう。

やばいと思ってツイッターを見ると、書き込んだ記憶のないツイートが残っている。

支離滅裂だし日本語になっていないし誤字どころではない。



とりあえずツイートを消してお風呂に入った。

するとなんとなく元気になった気がしたので大学に向かった。

その道中で吐いた。

しか大学で友人とおしゃべりしてまた元気になったと錯覚した私は当時バイトしていた料理屋に向かう。

その日は平日だったので比較的空いており、料理長の作る料理に舌鼓を打ち、日本酒を飲んでかなりハッピーに過ごしていた。

しかし途中から気分が悪くなる。




気付いた時には奥の座敷で寝ながら泣いていた。

営業時間が終わって料理長に家まで送ってもらったような気がするし、別の友達に迎えに来てもらったような気もする。

正直ほとんど覚えていない。





それから頻繁にODするようになった。

メンヘラ御用達市販薬や、海外から取り寄せた精神薬など、色々飲んだと思う。

薬がよく効くような気がしてグレープフルーツジュースと一緒に飲んだ。



飲んでしばらくすると呼吸が浅くなる。

体が痙攣する。

頭がぼーっとするのに眠ることができない。

胸が苦しい。

でも、そんなとき、苦しさや気持ち悪さを感じるとき、「私めっちゃ生きてる!!!!!」と感じていた。

ドエムで良かった〜〜〜〜〜〜!



(ただ一度だけ、よくわからない海外精神薬を飲んだときは血流がぐわんぐわんいってめちゃくちゃ気持ち悪かったので、あれはオススメしない。)





薬が切れればまた飲んで、その合間にバイト就活をして、また薬を飲んだ。

飲んでから2日は上手く話せないし頭も回らない。

しかし、そんな生活をしながらも12月中頃には就職先が決まった。

よくあんなヤク中採用したなと思う。

土日祝休み賞与ありの会社だった。

そこからはいったん就活から解放されてODからも上がれた。


肯定されたと思えたから。






そして私は社会人になり、約1年ほど仕事従事している。

土日祝休みなんて妄言で実際は盆正月も出勤、賞与は初年度支給無しだし、他にも裏切られまくっている。

特にやりがいを感じるわけではなく、待遇微妙なのにとにかく忙しい。


上司理不尽なキレ方をされた日の夜は、また薬を飲みたくなる。


ああ、死にたい


いや、死にたいわけではないけれど、なんとなくなんで生きているのか分からなくなる。



なんのために働いているんだろうか。

人間みんないつかは死ぬじゃん?

生きるために働くの謎じゃない??


そうして明日も、また、会社に向かう。

いつか死ぬその日のために、わたし今日も生き続けるのだ。

  • はやく転職しなよ 仕事に殺されるなんてバカみたいじゃん 死ぬくらいなら無職になったほうがましじゃん

    • 死ぬほど嫌なわけでもなくなんとなく仕事してるというか… やりたい仕事なんて何も無いから就活で困ったので…… とにかく全部なんとなくしか生きられないので、そのうちやりたいこ...

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