2018-01-17

母親の話

母親が好きだった。たぶん小学生くらいまではいい人だった。彼女のことをひとりの女性として「ムリ」と感じた話。最近この時のことがフラッシュバックしてきて眠れないので、いっそどこかに吐き出してしまったほうが楽だと思った。大した話じゃない。

3年くらい前だったと思う。当時精神的に参っていて、私は仕事をしていなかった。平日家にいた母親祖母宅に行くというので、車に乗ってとりとめもない話をしていた。ちょうどラジオから結婚CMが流れてきて、子どもの話になった。子どもは好きだが、自分で産む気はほとんどない。でも母親は、私が当然のように結婚して、当然のように子どもを産むものだと考えている人だった。そんな母がなにげなく言った。

子どもを産むなら、ひとりにしておきなさいね。手間もお金も段違いなんだから

マジかと思った。愕然とした。うんともすんとも言えなかった。

私は2人姉妹である。妹はとても優秀だった。国立大に行き、就職大手。母の機嫌を取るのがうまい子だった。どんな喧嘩をしても真っ先に母に告げに行き、いかに私が悪いことをしたのかを強かに告げていたことを思い出した。私は抓られ、怒鳴られ、部屋に閉じ込められ、外に出された。いかに辛いしんどいと訴えても、「お前は甘いから」と繰り返された。熱を出したとき病院へ連れて行ってくれ、ポカリを買ってきてくれたのはいつも父だった。

合点がいった。この母は、優秀な妹しか産みたくなかったんだと、単純に絶望した。

自分でも被害妄想じみていると思う。その時は心も随分弱っていたこともある。しかし今でも「じゃあ私はひとりしか産まないね」とは言えない。子どもを産む産まないの話になるたび、この出来事を思い返しては泣きそうになる。

それ以降、母親に関して様々な「いやなところ」が目につくようになってしまった。そして今では何の期待も抱いていない。一度意見を口にしたとき飲食店内だったにも関わらず、大声で「黙れ」と罵られたからだ。これは反面教師にして生きていこうと思う出来事だった。

とある親戚のうちに遊びにいくと、なぜかそこのお母様にいたく気に入られていて、「あら○○ちゃん!元気?」と体を抱きしめられる。私より背の低いお母様が、私の背中に手を回して、ぎゅーっとしてくれる。それだけで涙が出そうになる。私の母親も以前はこんなことをしてくれていたのだろうか。今では「いい歳こいて夫婦で手をつなぐなんて」と嘲る母親だ。それでも大好きだった。大好きだった。


■追記

またちょっとつらい時期がきたので戻ってきた。そしたらほとんど書き逃げした文章に反応があったことに驚いている。

残念ながら母親やその関係はあまり変わっていない。相変わらず自己中心的な人だと日々感じている。相変わらず子どもを早く産めというので、もう結婚する気持ちも失せてきた。

優しい反応をたくさんいただいている。こんないっとき感情だけで書いたよくわからない文章に。ありがとう

特に親に何を求めているのか、親離れしなさいという言葉。とてもありがたい。まったくその通りだと思う。

これを書いて以降、母親とは自分から話をすることはなくなったし、仕事の話も一切していない。でも、それなりにしんどいことはあって、不眠はまだつづいている。

というわけで上記やその他もろもろについて会社上司相談したら、心の拠り所をつくりなさいという話をもらった。(この上司ともあまり折り合いがあわなくなってきたので、本格的に私が悪なのかもしれない。)

この心の拠り所というのがよくわからない。宗教に興味はないし、友人に親の話はとてもじゃないができない。

心理カウンセラーとか、家族問題に特化した機関とか、そういったもの相談するには少しためらわれる。

ずっともやもやとしていて、無気力だ。ずっとデスクに座っていられない。心療内科ですべて吐いたほうが楽になるだろうか。でも、それでもしよくならなかったら?またマイスリーのお世話になると思う。そんなことをずーっと、仕事中もぐるぐる考えている。

全然関係ない、とりとめのない追記になってしまった。

  • 今日も女は毒親叩き

  • 今は無理かもしれないけど、そのうち時間が経ったら、その傷ついたことをお母さんに言ってみてもいいかもよ 正直どんな答えが返ってくるか分からないから、本当にもっと心の距離が...

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