先日、初めてカレ(30代中盤)を連れて実家にいきました。プロポーズを終えて結婚を前提として付き合うカレと、私の両親との初顔合わせです。
初めのうちははとても和やかに事が進み、そのままトラブルもなく面会が終わるかと思いました。しかし、恐ろしいことが起きてしまったのです。
「僕はゴルフが好きなんだけど、○○君は何か趣味があるかい?」
すると、カレは照れたような顔で答えました。
その瞬間、その場が凍りつきました。
ええ、たしかに男性ならそういうものに興味がないわけがないでしょう。でも、そんなことをこんな場面で言う!?
数秒間の沈黙が永遠のように長く感じられ、私は卒倒しそうな意識の中で「ああ、どうしてこうなった。もう別れなきゃ」と半ば別れを覚悟しました。
「ええ、映像関係ですね。DVDとかブルーレイとか、自分で撮影したものを見ることもありますよ!」
「いや、あはは、○○君、うん、若いなあ。それで、びっくりしたけど、自分で撮影することもあるのかい?」
「はい、実は撮影機材にも興味がありまして。最近のカメラは夜もキレイに写るんですよ。野外も室内もバッチリ」
それでも実父は無理にその場を和ませようとしていましたが、私と母は絶句して何も言えません。
母が小声で囁いてきます。
「あなた、そんなこと撮らせてるの? 後で何かあったらどうするの?」
そんなプライベートな場面を撮影させたことなんてありません。それなのにどうしてカレはあんなことを言うのか。
理不尽な言いがかりとはいえ、私は顔面が強く脈打つのが分かるほど赤面し、気持ちの整理がつかずに思わず涙がこぼれました。
その様子を見た実父がカレを諭します。
「○○君、君がそういう趣味があるのはわかった。でも、そのことで自分の大切な人を傷つけてもいいのかい?」
カレは反省する素振りも見せず、むしろやや憮然とした口調で答えました。
「え、何か問題でも? (私の名前)も一緒に見るのが好きだって言ってくれてたんですが。。」
何というウソ! 本当に信じられない! どうして私がそんな頭のおかしいことを!?
「(私の名前)、そうなのか?」
確認を求める父の顔も見れないほど涙は止めどなく溢れ、私は顔を両手で覆いながら、ただ首を横に振ることしかできませんでした。
その姿を見た実父は、明らかにそれまでとは違う強い口調でカレに一言。
「○○君、せっかくお会いできたところ残念だけど、もう私達が君に会うことはないでしょう。(私の名前)、それでいいね?」
私はさっきとは逆に、ゆっくりと首を縦に振りました。
カレは自分のしたことの罪の重さも理解できず、ただ何が起こったのか分からないといった様子で狼狽えるばかり。
その姿は涙で霞んだ視界を通してなお無様で、ひと時でもこんな男と結婚しようとした自分自身が恨めしく思われました。
その後、カレは両親から追い出されるように実家を出、独り帰っていきました。
優しい両親はあえてその日の出来事には触れず、ただ帰省してきたときのように普段通りに接してくれました。
後日、カレから何度も電話の着信があり、LINEやメールでも連絡が送られてきましたが、以来、ずっと無視しています。
もちろん、こんな酷いカレとはすぐに別れたいと思っていますが、本当にこんな形で全てを終わりにして良いのかと迷ってもいます。
そもそも、あんなに温和で常識的に見えたカレが、なぜ両親との初顔合わせの際に限って非常識なことを口走ったのか。それが不思議でなりません。
カレは世間で言うところの「アスペ」なのでしょうか。そんなことにすら気付けなかった自分が情けないです。
私は男性が信じられなくなりました。
面白い!80点!みんなにも教えてあげたいレベル
釣り乙
小町でやれ(褒め言葉