2015-05-06

限定商法について思う

浮世絵にはまった増田です。

突然だけど、ビックリマンシールを集めるように、浮世絵を集めるようになってくれないかなと思う。

子供でも版画の美しさはわかる

ビックリマンのなにがすごいって、ただただ美しいいからというだけでブームを作ったこと。

シールに遊び方があったというわけじゃない。

しか「貼られたら貼りかえせ!」と書いてあったが、そんな遊びをしてるやつはいなかった。

コミックアニメが展開したけれど、あくまシールの人気にのっかっただけ。

コミックアニメの人気にシールがのっかったのではなかった。

子供でも、美しいものは美しいとわかるいい例だと思う。

今にして思うと、ビックリマンシールって、どうみても浮世絵役者絵だと思う。

ポージングや、レイアウトなんかがズバリ

大きく見栄を切り、枠のなかにタイトルがバシっと入る。

背景は描かれず、幾何学模様やキラキラさせたり。

加えて、旧ビックリマンシールって、今の平板印刷じゃなくて、アキバ売られてるイルカの絵と同じシルクスクリーンだった。

インクの盛り上がりが気持ちいい、一種の版画だった。

浮世絵は意外とお買い得

余談だけど、浮世絵大判が35×25だとして、ビックリマンシールが5×5cmとすると、大きさにして35倍。

ヘッドの封入率が約1/40 。

今売られている復刻浮世絵は、ヘッドシール以上に凝った細工がしてあるので、

35×40×30円=42000円

くらいまでは適正価格だと言えなくもない。

復刻浮世絵は1枚あたり1~2万円、なんとお値打ち

いや、4万もしちゃったら子供は買えないから、1枚1000円くらいじゃないと無理だけどさ。

版画家限定商法をやめたほうがいいと思う

特に現代木版画だと「限定○部」みたいな売り方してるけど、あれはやめたほうがいいと思う。

木版画って、ビックリマンシールと同じで、手にとって、生で見ないと美しさがわからない。

それでも、高級品として額にはめて壁に飾られたいのか?

それで本望なの?

一枚あたりの価値高まるのは理解できる。

でも、それって、希少だから貨幣価値が高まったというだけで、作品芸術性が高まったわけではないでしょう?

限定商法衰退史

手軽に聞けるウォークマンラジカセが普及して、高級オーディオは衰退の一途を辿った。

そこでオーディオ業界は取るべき道を誤った。

限定生産で、付加価値を高めるという方法だった。

結果は今の通り。

ミーハー金持ちと、狂信者だけという有様。

いい音を多くの人に届けていれば、そうやって品質アピールしていけば、もしかしたら生き残れたかもしれないのに。

木版画市場も同じ一途をたどると思う。

印刷技術が発達して、写真ディスプレイで見るぶんには区別がつかなくなった。

高級品として額に入れて紫外線をさけてアクリル板を挟んで飾ることを推奨するような売り方をする理由がわからない。

そもそも、市場は死んでる。

ネームバリューのある作家以外は、限定部数にしようがしまいが、ヤフオクでの値段は知っての通り。

財テクとして買うんだったら、絵なんかじゃなくて株券でも買うだろ。

常識的に考えて。

反論もあるだろうけど

ビックリマンシールが廃れた原因が、公取委指導でヘッドカードの封入率が上がり、レア度が下がったからという意見がある。

自分はそうは思わない。

レア度が下がったからではなくて、封入率が高くなったことで原価を圧迫して、シールクオリティが低下したからだ。

まとめ

限定商法というのはいずれ終わる。

流行りモノ好きと信者しかついてこなくなるからだ。

流行りモノ好きが飽きたら、信者から搾り取るものがなくなったらそこで終了だ。

田中義剛が、

「発想の転換であえて少なく作る」

みたいなことを言っていたが、ぜんぜん同意できない。

ここ十年くらいは、

品質がいいだけじゃ売れない」とかなんとかで、ブランディングが人気のように思う。

高く売るまではいい、品質がいいのなら。

でも、肝心な「多くの消費者」に届けることを放棄したら、終わる。

聞いてるか版画業界、聞いてるか音楽業界、聞いてるか衣料業界、聞いてるか食品業界

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