2011-07-26

フクシマ後、松本龍の一件をみて景山民夫を思い出した

チェルノブイリ事故の後、当然のごとく反原発運動はあって、

「危ない話」の広瀬隆氏あたりが有名だけれども、

景山民夫氏やいとうせいこう氏が論陣をはっていたのだそうだ。

http://www.geocities.jp/goki_con/e/54.html

イラ小学校低学年頃で、残念ながら、その頃の記憶はまったくない。

それから5,6年後(オイラ中学生)、

幸福の科学フライデー被害者の会を名乗ってデモ訴訟をやる騒ぎがあり、

その広告塔だったのが、景山民夫氏。

(ちなみに当時、ビートたけしは俺は加害者の会だ、という冗談を言っていた)

この件で彼のことを初めて知った。

その後も、彼は料理の鉄人あたりに出演していたし、

直木賞受賞作である、「遠い国海から来たCOO」が映画化されたこともあって

日テレ40周年で製作された角川映画なんだが公開が春樹氏の逮捕と重なった!)

どんな人だろうと気になり、彼のエッセイを読み出したのだ中学3年~高1のころ。

ちょっとオトナな話が多いので、オトシゴロのオイラはすぐに引き込まれていった。

原発の話題も多かったが、科学の子(もちろん学研的な意味で)を自負していた当時のオイラは、

そこにはあまり共感はできなかった。

(その後、核をテーマに「パンドラの選択」という小説を出されるのだけれども、これはあんまり面白くない)

3.11の後、ふと読み返したくなって、中古本を買ってきたのだが(残念ながらほとんどの著作が絶版)、

週刊朝日での連載をまとめたエッセイ集では、原発関連企業CMにはでません!なんて話があって、

勝間和代の一件もあって非常に興味深い。

さて、景山さんは、放送作家出身で、

昭和40年代日本テレビ業界を扱った長編小説の「ガラス遊園地」がある。

この中で、佐藤首相の引退会見を描いた場面がある。

例の、「テレビ真実を伝える」「NHKはどこにいる?」発言のシーンだ。

ここで、ある登場人物が「最後最後になって、佐藤首相もとんでもない名言を吐いてくれたんだね」と解説。

アメリカ大学で、「ノートルダムのせむし男」の映像

編集してナレーションをつけることで、

学園紛争映像に作り替えてしまった映像を見た話を主人公にしてみせる。

ナレーションコメントを付け加るだけでなく、編集して発言の順序を入れ替えれば、

逆の意味にしてしまうことも可能だと。

この後、テレビを見て育つようになれば、日本人フィクションノンフィクションの区別がつかなくなる、という話が続く。

この話を読んで、オイラはとても背筋が寒くなった。

指摘されたとおり、自分は無批判にテレビが伝えることを信じてしまっているではないか

これ以降、オイラテレビを信用しないことに決めた。

さて、最近、この話を強烈に思い起こさせる一件があった。

我が郷土、福岡選出、部落解放同盟プリンス松本龍氏の言動と

それをめぐる報道だ。

http://www.youtube.com/watch?v=TpvGCRA4228

http://www.youtube.com/watch?v=rCuBxebD4-Y

村井知事自衛隊出身であること

地元漁協が強く反対しているこにも関わらず、知事漁港集約を進めようとしていること。

この2点を知っていれば、だいぶ受ける印象が違うのではないか

あれって本当に「叱責」?

松本氏が起こっていたのは知事が遅れてきたことに対して?

この剣幕に知事もおもわず苦笑い、ぐらいのコメントだったら、はたしてどうだったか

どうしても私には、松本氏の最後の軽口が、

テレビ関係者を立腹させてしまたから、

印象操作をされてしまったようにしか思えない。

イラはあまり松本龍に好意的な印象をもっていなかったのだが、

この件ではついつい同情してしまった。

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