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はてなキーワード: 文庫本とは

2008-09-20

分子生物学なるものの本を読んでみた

高校のとき大嫌いで理系科目じゃないと信じきっていた生物がとても面白く感じる

まったく関係ないけど未來のイヴ文庫本を一緒に借りた

おい、なんだこの旧字体

ということで、読みやすい未來のイヴ文庫を知ってたら教えてくれよ、増田さん

2008-09-12

http://anond.hatelabo.jp/20080912011214

たとえばこういう場合は? 小説AもBもCもダメとか、Aは許せてもCはダメとか、結構人によるような気がするんだよね。なにより中をいちいち目を通さなきゃわからないし、やるとなると面倒くさいね…

ウェブページとかいけば表紙も内容(あらすじ)も書いてるし、堺市サイト市民の声にもある、

 本の表紙は表も裏もともに「男性同士が抱き合っている・キスをしている」などの絵であり、

というのは回避できるんじゃない?

ある程度はレーベルで分けれると思うけど、その中でAとBとCの線引きが難しいからAもBもCも入れるよりAもBもCも入れない方がマシだと思う。

異論はあるだろうか、そこまで分類が面倒で難しいんだと言うなら仕方ない気が。

ママさんぽい人が借りてるのを見たことはあるし。金銭的には買えるけど家には置いておけないとか、あまり自由になるお金がないとか。だから図書館に一切入れるなとまではちょっと…。

金銭的には買えるけど、家にはおいておけないから図書館を利用するのはちょっと。

文庫本も買えないくらい困窮してるのか、それとも文庫本に出すお金がないのかわからないが、自分が欲しい文庫本でもお金払えないのは相当に大変だと思う。学生なら分かるけど、小遣いすらゼロなのかな?

それだったら教育に役に立つ参考書とかを置いてあげれば良いのにと思った。

2008-09-05

SF者に薦めるたった3冊の入門書

小川一水フリーランチの時代」(ハヤカワ文庫

短編集。特に「Live me Me.」と「Slowlife in Starship」は入門として理想的な完璧さ。同じ短編集である「老ヴォールの惑星」でも良いが、入門なら上記を薦める。

内容が面白いのは当然だけど、最近発売されたから簡単に探しやすいってのもオススメの理由であったりする。こういう入門書とかで、絶版になった過去の名作とか薦めても仕方ないしね。

グレッグ・イーガン順列都市」上・下(ハヤカワ文庫

小川一水で準備体操を終えたら、イーガンに挑戦してほしい。理知と言語感覚と背景世界の美しさを味わいつつ、自分が翻訳物に向いているかどうかも確かめる。

イーガンを読み終えることができたら、君も立派なSF者だ。多分。それで誰に何を自慢できるのかということは別として。

大きめの本屋文庫本コーナーで「これだ!」と適当に選んだ1冊

強いて言うなら、あまり厚くないもの、シリーズでないものを選ぶべき。サクサク読める分量の短編集とかがベスト。前半4分の1あたりにしおりを挟んだまま半年経ったりすると、多分2度とSFに戻らなくなるから。

最初の1冊が地雷だとあんまりなんで、最初は上を薦めるけど、その後は自分の感覚を信じて、次の1冊を手にとってみるといい。選ぶときは Amazon も良いけれど、本屋で「自分で手にとって選んだ」って体験は強い。自分が選んだ本って、やっぱり特別だと思うんですよ。

2008-08-09

http://anond.hatelabo.jp/20080808210341

うーん……

批判の仕方がマズかったかな。

まず、アメコミはつまらん。「袋小路」の一言で全てが片がつく。何年同じ事を延々とやってんだ。実際読んだ事はたくさんあるんだけど、台詞だけで全部を説明しようとするあのネームの切り方は、駄目だろう。日本式でいえば完全にボツだ。日本式じゃなくても、アレじゃ廃れる。台詞ばかりの小説を読まされてるようなもんだ。それもパンチ一発で普通文庫本の半ページ使うぐらいしゃべってるんだから、アニメ版キャプテン翼レベル。そういう「不自然」な事をされると、物語の中に入っていけないんだよね。感情移入とか絶対無理。感情移入が出来ない以上、思い入れが出来ない。だから「文化」に至らない。

先に「日本式」と書いたが、これを文化の違い、なんて乱暴な言葉で片付けるな。日本人でさえ、マンガを読む側は知らないような、高度な知識と実験の積み重ねによって成り立ってるもんだ。これが成り立つ為に、ものすごい才能資源が使われてる。そもそも日本人マンガに命削る天才が多すぎる。それらが切磋琢磨して作った技術日本には当たり前のように蔓延してる。

それを外国から見て、真似ても、結局根本には至らない。それは、日本でも、持込してる漫画家としてない漫画家の違いでもあるよ。プロ編集さんや先輩漫画家さんにそういった技術体系のノウハウを教わってるかどうかって事。そういった継承も無しに、単にマンガ読んだから漫画家になれるんなら、日本プロ漫画家だらけだ。

あ、あと俺が前に書いた「日本漫画信者ほぼ日本文化の信者」についてのレス無いけど、これすごい重要だと思うんだけどどうよ?

2008-06-11

ホコ天に突っ込むより、こうやって社会復讐すればよかった

彼はホコ天に突っ込む以外になかった、そんな事言わないで欲しいと思う。もっと別のやり方があったはずだ。

例えば、増田もこう言ってる。

http://anond.hatelabo.jp/20080611133407

満員電車アロンアルファをたらして回るとか。

自動車道の陸橋から塗装はがし液をたらすとか。

まだ、あると思う。

2008-05-22

http://anond.hatelabo.jp/20080522134353

こつこつ貯めたマイルでお気に入りの文庫本持って旅に出たいなぁ。。。

あ、マイラー発見

ねーねー、一つ聞きたいんだけど、その貯めたマイルって行き先のマイルと同じ数値なの?

で、そのマイル数ってどうやって調べるの?

たとえば、オイラは香港に行きたいんだけど、日本-香港間のマイルってどうやって知るんだろう?

たんに「ポイント」って言うとかっこわるいから「マイル」って言うだけ?

「航空券と引き替えることの出来るポイント」=「マイル」って

距離に関係なく、GWだったり年始年末だと行けるところが近くなっちゃうとか。

振込は知っているオイラだけど、このマイルはよくわからん。

http://anond.hatelabo.jp/20080522122958

メモメモルミネカードの割引はいいなぁ。

最近は、JALカード陸マイラーなので、

店頭ならブックファーストで購入の1択だな。

100円で2mile貯まるので、月に1万くらい買ってるので200mile貰える。

丸善JALカード特約店だったのでよく使ってたが、4月から契約切ったらしく

特約店ではなくなってしまった。

こつこつ貯めたマイルでお気に入りの文庫本持って旅に出たいなぁ。。。

2008-04-13

http://anond.hatelabo.jp/20080413194322

ああごめん、数学に気を取られていたよ。

無理に読まなくてもいいんじゃないかなあ。娯楽なんだから。

文庫本、とくに短編集なんかいいんじゃないかな。お風呂の中でもトイレの中でも読めばいい。机に向かって読もうとするから、勉強したほうがいいとか思うわけで。

2008-03-31

ひらがなの「み」が書けなかった

今日文筆する機会があった。そこでひらがなの「み」が書けなかった。

困って鞄から文庫本を取り出して「み」を見つけて書こうとした。

書こうとしたけど書けるイメージが全くわかない。余分な紙に何回か書いてみてやっとイメージをつかめた。

無職パソコン時代の掛け合わせってのは恐ろしいね。

2008-03-27

http://anond.hatelabo.jp/20080327102937#tb

なんで分からないのか疑問だ。

マンガ 週刊誌に掲載→コミックスで再掲載 金を2重取りウマー →文庫本化 →コンビニ500円単行本 4重取りウマー

CD  いきなり発売

2008-03-13

宇宙一詳しいデビルマンのあらすじ 4/4

http://anond.hatelabo.jp/20080313111147←この続きです。

1.29.20 おじさんおばさん、ただいま!お帰りあきら君っていう情景を想像していたのに、玄関からちらりと見える景色はいつもと違う。

1.29.50 ヒゲヒゲ妻の死体を見る。どこで拾ったのか分からないけどパーカーのフードを被る。「おじさん」と言ったあと、右下を見て「おばさん」と言う。期待を裏切らぬ棒読み

1.29.55 上から(上ってどこ?)ヒロイン携帯がだらーんとぶら下がって落ちてくる。

1.30.50 画面が赤くなる。(恐らく、携帯をきっかけに、黒髪がデーモンとしての直感を用いてヒロインの最後を知ったことの象徴なのだと思う)

糞台詞:ヒロインの最後

ヒロイン包丁を持って「あたしは魔女よ!なめるな!」と言う。暴漢はヒロインの背中にピストルを一発。うつぶせに倒れたヒロインが一言。「あたしは魔女じゃない・・・」

糞台詞終了。最後は「アキラクーン」となって死亡。

1.31.00 黒髪「みきちゃん・・・ぅふうわぁ・・・はああああ」

1.31.05 ヒロインの生首が串刺しになって目の前に。

1.31.20 へあー。へあーへあーと三回叫ぶ黒髪。おまえ絶対にタバコ吸ってるだろ。肺活量と腹筋が無いに等しいので、何の迫力も無いシーン。

1.33.30 二分以上も延々とマネキンの首を持ってそこらへんをうろつく黒髪。荒廃してしまったかつての町を歩いている。まあ、ここまではっきりとCGって分かるとすがすがしいね。NHKの大人向け医学番組CGで今から赤血球の働きを見ましょう、って感じの景色の中を歩く黒髪。

1.34.20 教会に到着。町には建物が一つも無かったはずなのにガラス一枚割れていない教会。謎の教会。祭壇に生首を供えて一言、「みきちゃん・・・着いたよ。」

1.34.35 生首を撫でる黒髪。泣いてるって設定なんだけど、思いっきり目薬。ミーコを見習え。

1.35.15 ゆっくり祭壇から離れてくれ、と演技指導された黒髪は、混乱したらしく、ロボットダンスみたいな動きで祭壇から離れ、教会内の椅子にどすっと座ります。

1.36.10 ヒロインの「子宝に恵まれますように」のお祈りを思い出して、黒髪が薄笑いを浮かべる、どうした?と思ったが、どうやら泣く演技をしたいらしい。でも泣けない。ナス!泣けないんだから顔のアップはやめろ。

1.36.30 後ろから人の気配。振り向くと銀髪。そこで銀髪が一言「神はいたかぁ?」はいよくできました。

1.36.35 銀髪がコートを脱ぐと、下はスーツ。なぜぬぐ?人間は守る価値があったか、アキラ

1.37.05 黒髪が振り向きながら立ち上がる。そこで一言糞台詞。「おまえは最初からサタンだったんだな。おまえは俺をだましていたんだな。」・・・よく整理して考えてみよう。だますって、何について?銀髪が自分はサタンじゃないってだましていたってこと?いや、だましてないよ。最初から正体をばらしてたし。つうか、一時間二分五十秒のときにいってたよね。「サタンだから」って。ばか?いや、糞なんですよ。ナス夫妻が糞。

1.37.40 痴話喧嘩開始。新しい世界を俺と生きてくれってさ。

1.37.45 銀髪頑張る。「再び」両手を広げる。「デーモン世界を俺は目指した。」右手だけ胸に、左手は体側に。「しかし」右手だけ広げる。「人間の数は異常に多かった。」右手を元に戻す。「いくらデーモンをよみがえらせても」右手を広げる。「人間を滅ぼすことは不可能だった。」右手を体側に戻して、はい、がんばりましたねー。学芸会以下の演技指導でしたねー

1.38.35 銀髪「でも人間同士で殺し合いを始めた。笑えたね。」と言ってヒロインの生首のアップ。彼女の死の事も笑えたのでしょう。黒髪がキレる!そして一言「おれをころせぇ」、ってキレ無いの?

1.38.45 黒髪「おれあけ生かして、なんにあうー」カツゼツが・・・

1.40.15 例によって会話が成り立たないので要約。銀:俺と一緒に来い⇒黒:嫌だ、おまえを殺す(何故こうなる?)⇒銀:ならば俺がおまえを殺す。 こいつら幼稚園児です。何の理由も無く殺し合いをしているようにしか見えません。カツゼツが相変わらず悪いし。俺はデビルマンだぁらな!ってなんだよ。

1.40.40 見詰め合う二人。デビルマン、変身。サタン、変身。

1.40.50 二人の闘気がぶつかり合い、空襲を絶えぬいた教会が爆発し、教会の床が抜けて、実は床下には巨大な空間がありましたとさ。

1.41.00 いつものデビルポーズ。滅びよ、サタン。滅ぶのはおまえだ、デビルマン

1.41.10 バトル開始。どうでもいいです。いろいろな人がプレステのオープニングだとか、色んなことを言ってますが、一言で言うと、価値の無い映像。二言で言うと、ありきたりで安っぽい映像サタンビーム系の技。デビルマンは直接当てる技です。よく引用されてる「地球を割る」って技は1.42.00にでます。地面がぴしぴしなるだけです。

1.42.10 デビルポーズ。ここで、地割れが起きます。さっきの技とは無関係だと思います。

1.42.45 どちらの攻撃も有効打は無く、地球の一割くらいが炎でできたキノコ雲に覆われます。

1.43.00 荒廃したニューヨーク自由の女神夕焼け

1.43.30 人間が塔のように重なり合いながらうねっています。(人間竜巻?)私が読んだことがあるのは文庫本デビルマンだけなので、原作でのこの塔の位置付けは良く分かりません。というか、ただ、出したかっただけなんだろう、ナスの場合。

1.44.00 その更に上空でサタンデビルマンが対峙してます。サタンデーモン軍団をつれています。デビルマンは隕石みたいなのに乗っています。

1.44.20 ほわーと言いながらデビルマン、青い炎に包まれて巨大化。それを見るサタンの目に涙。

1.44.35 ここでも「滅びろ、サタン」と言って、青いまま特攻。ザコデーモンは全員死亡。サタンは耐えます。

1.44.50 炎を使い果たしたのか、デビルマンサタンが右のミドルキックデビルマンは右ストレートデビルマンの胴体が削れます。

1.45.05 ぐおぐおいってたデビルマンが、空から落ちます。落ちながら黒髪に戻ります。黒髪になってもぐおぐお言ってます。

1.45.15 回想シーン。黒髪の餓鬼と金髪メッシュの餓鬼が、海辺で砂の城を作り終えたところです。

1.45.45 雨が降ってきたので、二人が自分達の体でその城を守ろうとしているところで回想終わり。

以下は、あの有名なラストシーン

1.46.10 黒髪、生きてます。目を開けます。きょろきょろします。岩の上で仰向けになっているようです。

1.46.20 岩の下から銀髪が這い上がってきます。

1.46.40 アキラ、リョウ、とか言い合ってます。わざとらしくぶほっと血のりを吐く黒髪。

1.46.55 銀髪「死ぬなよ、生き残れよ。デビルマンだろ。」

1.47.15 黒髪「おまえが生き残ればそれでいい。」・・・この人の発言の意味がわかりません。何故こんな台詞を言わないといけないのがが分かりません。で、そのまま黒髪は目を瞑ります。

1.47.20 銀髪が名前を呼んでも黒髪は返事をせず、黒髪の下半身に目を向けると・・・

1.47.50 下半身がやばいことになってる、と。二人無言。

1.46.00 銀髪が吐血。え?サタンなのに吐血?ナスにとってのサタンってのはいったいなんなのでしょう。かつての神と同じことをしようとして、しかし、愛を持っていたゆえに失敗してしまった堕天使、ってのがサタンなんじゃないの?まあ、どうでもいいや。

1.48.15 「まってろよ、アキラ、すぐ行くぞ。」と銀髪。

1.48.30 それを聞いた黒髪が、死んだはずなのににやっとわらって、それをみて銀髪もひひひひと笑う。

1.48.40 真っ赤な月の下、銀髪の笑い声が響く。「明が笑った。ふひふひふひ」

以上、原作の有名なラストシーンリメイク

1.48.50 崩れたコンクリートの壁にもたれかかって座るミーコ。

1.49.04 「おねえちゃん!」とススムの声が聞こえると虚ろだったミーコの表情に生気が戻る。ススムがミーコに駆け寄る。

1.49.20 「何を見ていたの?」とススム。「心の中を見ていたの」とミーコ。アホか、ナス妻。心の中ってなんですか。ミーコは、地球平和だった頃の海、空、森を思い出していたらしい。と、語りながら涙をこらえるミーコ。

1.49.30 泣きそうになるミーコの顔をみて、ススムがボソッと言う。「そんなとこ、もう無いよ。」

1.49.50 表情を引き締めるミーコ。頬には涙が一筋。ススムと見詰め合い、「生き延びるのよ。私達だけでも」

1.50.10 手のひらを握り締める。その中にはヒロインが渡した口紅。「牧村さんと約束したんだから。」「うん」とススムも表情を硬くしながら言う。どっかのアイドルの歌がBGMに流れる。

1.50.25 ミーコが立ち上がり、続いてススムも立ち上がる。口紅を握り締めたミーコの掌をススムがその上から握る。

1.50.30 二人が手を繋いで、このペースで歩いてねーってのはナス陰謀だな。だって、危機管理としてなってないじゃん。こんなヨチヨチ歩くなんて、普通想像力ではありえない歩き方。かわいそうな二人。せっかくの感動シーンを台無しにするナス

1.51.00 二人は今までいたコンクリートの残骸の出口に立つ。画面がセピア色になる。カメラがぐーっと引いて、周りの荒廃しきった景色を写す。周りに人間の塔(人間竜巻?)が山ほどある。

 THE END

映画デビルマンの悪評を聞いて、どれだけバカな映画かを見に行きたくなってしまった人は、上のあらすじを読んでうんざりしてください。

追記。(2005年6月10日)

東映さん、怒ってます?

これから一生東映映画を私は見に行かないので、(東映映画に関しては「観る」という漢字を使わずに「見る」という漢字を用いますよ。ポリシーの問題です。)べつに怒ってくれても全くかまいません。怒った後にきちんと反省してください。(どれほど反省したとしても私はこれから先一生東映映画を”見に”いきませんが)

一番嫌な状況は、東映から圧力がかかってこのblogそのものが消えることです。

圧力のかけ方として、一番考えられるのは著作権違反を理由とするものだと思うので(何せ宇宙一詳しいあらすじなので、翻案権に関してはかなりやばい。抗議を受けたら必ず消される。)、東映と対立することは全然平気なのですが、blogが消えるのは凄く嫌だ。

以下、考えました。頑張れ、自分。

この文章は著作権違反になるのだろうか?

翻案権は完全に侵害しているけれど、その上で引用をしているので、少しだけ状況が複雑なのだろうと思う。

血液型と性格」事件の判示(東京地裁判決平成10年10月30日、学者の間でも評判は悪くない)によると

新たな言語著作物創作する上で、他人の言語著作物の全体あるいは相当広い範囲の趣旨を引用する必要のある場合があるが、その場合、それを原文のまま引用するのでは、引用の名の下に他人の著作物の全部または広範な部分の複製を認めることになり、その著作者の権利を侵害する程度が大きくなる結果となり、公正な慣行に合致するものとも、正当な範囲内のものともいえなくなるおそれがある

とあり、

簡単に言うと、

映画のワンシーン・ワンシーンに突っ込みたいとき、

<1>映画そのものを皆さんに配布する

<2>映画そのものは配布せず、自分で翻案・要約した文章をオマケとしてくっつける

の2つの方法が考えられ、

それなら<2>の「要約引用」で行った方が良いんじゃない?みんなやってるし、普通でしょう?

ということです。

ちなみにススム君ピンチのシーンは一切ネタバレしてないよ。

あのシーンは「映画」だったからね。

つまり、必要な部分だけしか引用していないのです。

以上から、私の文章は、著作権法32条1項引用の場合の著作権行使の制限)の適用を受けるので、著作権を侵害していないと言える。

のだと思います。そう思いたいです。

blog人のサーバーが落ちるたびに、

うお、もしかして私のブログが消された?東映から苦情が来たのか?と自意識過剰な不安に駆られるのです。

今日、つれづれなるままに考えてみて良かった。

多分、(多分、としか言えない。何せ要約引用判例なんて、ましてや映画の翻案に関する判例なんて、かなり少ないし多分存在しない。)、私は不正なことをしていない。

だれかエロイ人、詳しいこと教えてください。(txmailjp☆yahoo.co.jp(☆を@に変えてください))

2008-03-04

http://anond.hatelabo.jp/20080304224945

日本屋で平積みになっていたから、何気なく、いわゆる携帯小説とやらを見てみた。

で、ぱらぱらっと見てみたんだけど、なんていうか、凄いカルチャーショックを受けたよ。

台詞9割、心理描写1割、情景描写皆無。

おまけに文字も老眼にやさしいやや大きめのサイズであることに加え、

たっぷりと確保してある行間でさらに読みやすくなり

その結果ページ数も十分に確保され贅沢な達成感も得られるお得仕様

文字のサイズや行間の幅とかを一般的な文庫本サイズの小説に合わせたら、一冊が

10ページ前後でまかなえそうな量だ。

値段は見ていないが、豪華な装丁からその高級感に応じた値段だと思われる、

内容については好みの問題もからむから即断は避けとくが

ともかく贅沢に紙資源を消費してつくられた高級品であることだけはまちがいない。

始めに「読んでみた」ではなく「見てみた」と書いたのはそのせい。

「読む」ときに感じる労働感はなく気軽に「見る」感覚で読めてしまう

20年くらい昔、富士見ファンタジア文庫が創刊して、スレイヤーズあたりが

アニメ化した前後に、誰かのどっかの本で

「この手の小説って下半分を真っ二つに切ってもメモ帳として使える」

と、台詞主体の複数行にわたる長文の少ない文体の利点を褒め称えた

ものだが(残念ながら貧乏くさくびっしり書いている人もいた)、

携帯小説はそれを遥かに上回るゆとりを持った文体で、残念ながら

旧世代の俺達には単なる空白にしか見えないが

考える力」育成重視の脱詰め込み教育を受けた新世代はこれくらい広大な行間から

様々な情報を読み取ることが出来てしまうのか、と思うと

今後俺達は行間を読む力がなければ新しい世代の小説もロクに

読めないのかよ、と若者の本文化の急進化を嘆いてしまう。

2008-03-01

アブソリュートラップ <後編>

TRACK8(INSTRUMENTAL)

 トゥルルル、ガチャ

 電話ベルが鳴った。

 「はい、もしもし。----ですけど」

 「あたし、分かる?」

 「うん。どうしたの?突然に」

 「別にどうもしてないんだけど、忙しい?」

 「いーや。何もしてないよ。暇だったけど」

 「…あのね、さっきテレビで怖いドラマ見ちゃってそしたら電話して言いたくなっちゃった

 「どんなの?」

    ↓

 「別にそんだけ。用はないんだ、じゃぁね」

 ガチャ

TRACK9

 待ち合わせ。と、いう行為は非常に楽しいことであると同時にとてつもない苦行でもある。その日は僕は極小Tシャツにデッドストックのブーツカットジーンズエナメルビルケンサンダルという出で立ちでひたすら彼女を待っていた。風のない日でおまけに正午、じりじりと僕を責めたてるものが太陽でなかったら一体なんだろう。焦燥、字面からしてもう、焦がれている。遅れること20分彼女はやってきた。いつもパンツルック彼女スカートを履いている。吉兆と緊張。

 昼食はでたらめに飛び込んだ店でとった。その割にはまぁ、美味しかったので、良い気分で店を出て電車に乗って移動する。ガタンゴトン。語っとこう、肩の力抜こう、と聞こえる。従い、彼女と語る。

 彼女の話は長いので省略。

 「へー。そうなんだ」

 とりあえずのところそんな風にあいずちを打っておけば問題ない。一応、カタルシス

 「今日スカートなんだね。初めて見た」

 「いつもはね、汚れちゃうからパンツなんだけど。足太いからあんまし履きたくないんだけどさ、今日はね。あたし、デートのときしかスカート履かないんだよ。どう?」

 「いいね」

 色々いい。色も良いし、もっと履いたらいい。

 様々な店がひっきりなしという感で立ち並ぶ雑多な、滅多に歩かない、街の通りを見て歩く。それはもう本当に様々で、古着屋、雑貨屋などをはじめに目に入った順に立ち寄った。僕も彼女も何も買わないし、何か目あての物があったわけではないのだが非常に楽な気分になれた。肩の力が抜けたという感じか、顔を合わせるのが3度目とは思えないほど僕達はリラックスし、それ以上に親近感が2人の周りの空間を包み込んでいた。呑み込んでいた。淀みが飛んでいた。

 夕方になると幾分風が、心地良く吹き始め、人々の頭髪を、柔らかく揺らす。僕の崩れた頭髪も、あっちも、こっちも。いつもおろしっぱなしの髪をバレッタで巻いて揚げた隣の彼女をも。もう。

 「はぁー。疲れたね」

 「うん、生き返った」

 喚き、歩き疲れた僕達はファーストフードの店に入りその体に飲み物をひとしきり流し込んで、そう交す。まるで仕事後のサラリーマン居酒屋でやってるみたいにだ。彼女の話を聞いていた。彼女はとてもおしゃべりな子で、そうそう黙り込むことはなかった。ハンバーガーを食べていた僕の口の周りはもはや壊滅的状況といった装いで、その被害情況は両手、トレイにまで及んだ。僕はハンバーガーだのがうまく食べられたためしがない。だったら食べるのよすのが良いんだけど。

 「もう。汚いなぁ、あたしが食べちゃおうかな」

 と言って大きく口を開けてかじりつくふりをする。ライオンみたい。

 やっとのことで食べ終えた僕は、

 「そういや、何か用事があるんじゃなかったっけか。何時に何処?もうすぐでしょ?」

 と尋ねた。外れない。

 「そうなんだよねー。あーあ、どうしよう」

 「すっぽかすのはまずいでしょ」

 「うん…」

 力なくそう答えてからいつも元気な彼女は次の瞬間しゅんとなって

 「…もっと一緒に居たいな」

 ぽつり。

 ここは駅付近、駅構内へ向かう人出て来る人どちらの人も皆せわしなく歩いている。足音だけが彼等の存在証明、そして僕等も、その存在を立証すべくお互いに優しく注意深く手を振る。彼女はもうすっかり笑ってそのたてがみの様な頭髪をゆさゆさ差し込む陽光で金色に光らせて今もう一度手を振った。もう1度揺すった。

 僕達は一体どうなるんだろう。願望だけが宙に浮いて。振り向いて。

 真夏のライオンキング

TRACK10

 僕と彼との一旦。

 暑い暑い気が触れる寸前の夜、俗にいう熱帯夜。基本的には気が滅入ってヤダ。でも、ちょっと素敵じゃない?

 「夏はまずコロナから始まるよな。コロナ2本、何か食う?」

 「いらないね。酒を飲むときは何もいらないんだ。しいていえばピスタチオくらいあれば申し分ない」

 「そうだった。じゃ、ピスタチオも」

 ウェイターにそう告げると快くカウンターに入っていった。無音で「いい」って言った。えらく少ないオーダーに嫌な顔をする店というのは結構世の中にはたくさんあるものだ。そんな中にあって稀少といってもいい店。だからよく行くお店。

 「最近さ、どうしてんのさ」

 「別に。どうもしないさ」

 「でも呼び出したからには何かあったんでしょ。少なくとも」

 「ただの世話話だよ」

 世話話というのは世間話のことだ。

 少し遡ろう。ちょっと盗聴っぽく。

 「はい?」

 電話に出た僕の耳に聞こえてくるのは紛れもない彼の声だ。

 「あのさ、ちょっと出れない?」

 「いいけどオールとか無理だぜ。君と違って明日も学校があるんだから」

 「あるのは知ってるさ。毎日ある。さらに言うなら君が行かないことも知ってる」

 「わぁったよ」

 「場所は分かってるだろ。何時に来れる?」

 「8時」と、僕。

 「ということは9時だな」

 彼の失礼な言葉電話を終わらせ部屋に戻り飲みかけコーラを飲んでしまうとそのあとでゆっくりとマールボロを吸う。ゆっくりと支度をした。

 「ごめん、遅れた」

 時計は8時45分を指している。

 「いいや時間通りだよ」

 こういうことを分かっている存在だ。ぞんざいか?

 「また夏が終わるよ。1人者の夏が」彼。

 「そうかい。嘆くことでもないと思うけどね」と、僕。

 「まーね、君は顔がいいからね」

 といつも言う口癖を言って5杯目のカクテルを飲み干す。とはいっても彼の飲んでいるのは全てショートカクテルの強いものばかりだ。僕だったらもうストップなのに彼はまだ飲むつもりらしい。積もることでもあるらしい。

 「オーダーいいすか?チャーリーチャップリンスレッジ・ハンマー

 「ああ、俺、結構キいてきたよ」

 「でも飲めるだろ?」

 「俺何か食おうかな。あ、これ頼んで。ナスとミートのオープンオムレツ、これ食いたい」

 「オーケー」

 僕は吸いかけの煙草を灰皿で揉み消し、新しい煙草に火を付ける。僕も彼もはっきりいってチェーン・スモーキングに近いのだ。そして料理を食べる。僕達は当初の予定通り身のない話を山ほどした。見ない未来の話や、なにか、そういう意味では今日ノルマクリアしている、現実的にも比喩的にもお腹一杯だ。だけどどんなに話し合っても分からないことだらけだったし、どんなに飲んでも食べても飢えも渇きも消えなかった。僕はそろそろ答えを欲している。そして、バックグラウンドはレゲェミュージック。ワン・ラブ。笑う。

 「どうだい?」

 「どうだろう?」

 夜はまだまだ終わらない。

 僕たちはまだまだ笑い終えない。

TRACK11(INSTRUMENTAL)

 僕は今まで数多くのものを憎んだけれど、このときのベスト1は美術予備校の講師だ。僕は天秤にかけられ、結果彼女に拒まれた。それだけだ。だけど秤に乗せられる気持ちなんて秤に乗ったことがある人間にしか分からない。僕は偉大なる日々から日常へと帰っていく。

 あるいは僕が憎んだのはこの僕自身だったかもしれない。もう忘れた。

TRACK12

 僕ともうちょっとマシなものとの会話。

 『ほら、言わんこっちゃない』

 「何が?」

 僕は怒っている。

 『分かったろ?』

 「だから何が?」

 『僕が話したいのはそんな君じゃないんだけどな』

 「いいよ、あきらめついたから」

 『そう?』

 「拒絶したい奴はすればいいさ。僕はそれほど何もかもに関心があるわけじゃないんだから」

 『ただの負け惜しみにしか聞こえないけど。未練たっぷり。直視出来ない、まともに見れん』

 「それも1つの見解でしかない」

 『まだ他人がうらやましい?忘れた?あの日、君は道標を見つけたんじゃなかった?なら進めよ。君が今嘆いているのは大前提事実だぜ、うかれて足元すくわれただけだろ。だいたい何をうかれてんだよ。君は何も知らなかった、それだけだろ。大きな勘違い

 「裏切られた気持ちを知らないからだ」

 『なら言ってやる。求めればあたえられるっていうのはナメてんだよ。子供か?何でも向こうからやって来るのを待ってんのか?耳かっぽじれ。求めよ!渇望せよ!そして進め。これが本当だ。この先はない。与えられん』

 「…」

 『泣いたってだめだよ』

 「どうしたらいい?」

 『大丈夫、きっとうまくいくさ』

 その夜、誰も見てないのを確認してから泣いた。

TRACK13(INSTRUMENTAL)

 そらで言える電話番号を押し彼女電話をかける。時の流れと一緒にプレッシャーも流動しているのだ。なぜならもう合格発表の時期だからだ。

 「どうだった?」

 僕と彼女では専攻が違うのでこの聞き方はおかしい。まるで一緒に受けたみたいだ。

 「そっか、俺の方もだめだったよ。今度のはいつ発表?何処?そんときにまたかけるよ。じゃぁね」

 別に彼女恋人でなくともできることはたくさんある。あるいはただ未練がましいだけかも知れない。それはそれでかまわないのだ、僕に重要なことは正しいベクトルであること。これだ。

 ××美大の発表の日、僕はすぐには電話をかけることができず少々ごたついてしまい結局かけることができたのはその何日か後になってしまった。胸を早く打ちながら、受話器があがるところを想像したが電話に出たのは彼女ではなかった。

 「この電話番号は現在使われておりません(繰り返し)」

 後にも先にもこれほど途方に暮れたのはこれっきりである。

TRACK14

 時の流れはきっと冷たいんじゃないかと思う。非情という意味ではなくて体感温度として、ちょっとした心象表現だ。下らないことを言ってみたかっただけ。そして、今だ僕の体もその流れの中にある。聞き流して。

 いや、溶かして。

 ハイ・シエラの谷でとれた水の冷たさで僕の右手はもはや麻痺し、何も描けない。はっきり言って逃げ出したかったけれど一体僕は何処へ逃げたらいいんだ?そんなわけで僕は日常の中で小さな現実逃避を繰り返しては、ぶりかえしては、熱病に執拗に、連れ戻されていた。

 僕には浪人という立場があり、やるべきことがきちんとあったがその答えをまるで別の方向で弾きだそうとするみたいに足掻いた。足掻いて、足掻いて、その跡で凍傷で焼けた赤い手を見て、そして、そのことからまた逃げるように他のことで代償行為としたのだ。言ってみればこの時にひょんなことで出会った娘と何度も、映画を見るための2時間限りのデートを繰り返したのだってその一環でしかなかったかも知れない。

 良く晴れた平日の昼間に近場の公園文庫本を読みながら、溜め息をついた。いまだ、僕の右手はかじかんだままである。

 あがけばあがくほどより深い溝にはまってゆく、それが僕に限った話かどうかは知らないけれど。アリジゴクっていうのがあるけどとても悲惨なネーミングだ。もう、本当に。誰がつけたか興味ないけれど、そんな名前をつける奴こそが深い溝の底で未曾有の苦しみを味わうがいい。

 僕は予備校にまた通い出した。大好きなマイナーなクソ映画もあらかた漁りつくし、しまいには見るものなくてフェリーニまで見た。夜な夜な飲み歩き、好きでもない酒を知らない人間と飲むのももううんざりした。近所の公園なんて僕の縄張りみたいなもんだ。やるべきことをやる時期、そう判断したのだ。ゆらゆらゆらゆらクラゲのように気楽に海水と愛の巣をつくる話は破談した。求愛する相手も無くし、色んな居場所を追われたけれどラッキーなことに僕にはまだやらなければいけないことが残っていた。僕はついてる。

 相変わらず判で押した様に定時に行くことは無理だったけどそれでも少しは救われた。

 ピリピリという擬音が聞こえてきそうなほど押し差し迫った空気の中、僕は浪人2度目の受験を迎える。そんな中に在っても僕はふっきれないまままるでコンクリートプールで泳ぐ気分だった。

 具合が悪くなるくらい考え事をして僕は生まれ変わる夢ばかり見た。1度だけ大学生に生まれ変わる夢を見た。勿論、笑い話だぜ。

TRACK15(INSTRUMENTAL)

 いよいよ試験の日程も押し差し迫るといった最後の前日、友達がお守りをくれた。実際に彼が身につけ、数々の合格をむしりとったラッキーお守りだからといって僕にくれたのだ。

 そして、僕は合格した。拍子抜けした。

TRACK16

 僕は大学生になり、あくせくと大学生をまっとうし、わだかまりとアクセスしたけれどそれが何だっていうのだろう?僕は考えられないほど学校に通い恋をすることもなかった、何事もなかった、暇がなかったわけでもないし余裕がなかったわけでもない。浪人中に比べればさほどの欝没も感じない。歳をとったせいか、はたまたそんな時代なのか知んないけどな。

 ただ僕は絵を描いていた。派手に遊ぶこともなく前から付き合いのある友人と付き合い、本を読み、そして絵を。辛かったことを忘れないように、嬉しかったことをかみしめるように、恥ずかしい自分を戒めるように、何よりも自分自身の僕という存在の力を知りたくて。

 そして、まだ、在りたかった僕になりたくて。

TRACK17

 蟻はただ働き、そしてそういう自らを肯定した。そのおかげでかつての僕を知る人などは変貌ぶりに驚嘆の声など挙げてみたり、またある人は近づき難しと距離をおいた。何も考えない、蟻は死など恐れない。死への行進、日付だけが更新。そんなの怖くなかった。ただ、そのシステムが変わるのが恐ろしかった。何かが変わるのが恐ろしかった。でも、案の定何かが変わる。

 僕はある女の子と出会った。それは特別にマーキングしておかなければとても目立たないような特徴のない毎日に降ってきた、だから僕はその娘が特別だとは少しも思わなかったのだ。

 電話が鳴る。その内容はとても事務的に終始しつつ意図の分からないものだった。予想外の人物、ただの1度以前に引き合わされただけの人物が電話の主とはいえ、特徴のない平穏な毎日の中にある僕はこの出来事の持つある種の特殊性に気付かずにいたのだ。

 そして2度目の電話も鳴る。

 「もしもし 覚えてますか?」

 消え入りそうな声。

 「ええ、覚えてますよ」

 遥か、遥か遠くから語りかける言葉

 そう。堯倖に等しい毎日はとても当たり前の顔をして始まったのだ。キングダム

 実際に会った彼女の中の王国は、かつて様々な人の中に垣間見たような理解の範疇を超えるような代物ではなかったし、逆もまたしかりだったのではないだろうか。

 なんとなく信じられないのは、今こんなふうに生きていること。ただその喜びは宙に浮かんで輪郭もはっきりとすぐ鼻先にあるみたいなのだけれど、蜃気楼みたいに決して届くことはないのかもしれない。物事は現実的であればあるほどそのリアリティを失っていく。誠実であろうと思えば思うほどそれが叶わないようにだ。

 世はなべて。僕は儚む。

 そして、一筋の光明

TRACK18(INSTRUMENTAL)

 最初に体を重ねてから数ケ月経ったある日、僕達は共同作業を終えた。それは本当に思い掛けないぐらい突然にやってきた。僕はこの時やっと誰しもが容易に掴み取ったであろうリアルを手中に収めたのだ。

 彼女は笑った。

 僕も笑った。

 何かが起こりそうな予感がする時は必ず何かが起こる。僕の得た貴重な経験則のひとつだ。

TRACK19

 人は忘れる生き物だから、人は忘れる生き物だから、人は忘れる生き物だから。

 ------

 オーケイ、ドント・スリープ

 男は言った。

 「信じているか?絶対の、完全無欠の、無制限の、無条件の」

TRACK20

 夕方4時頃目が覚めた。

 頬をつたう涙の正体は一向に分からなかったが、多分コンタクトを外さずに寝たせいだろうと解釈した。大学夏休みに入っていて特にすることがないのだが埒のあかないことにいつまでもかかずらっていることはあまり好みではないからだ。さてどうしようと考えて外食しにいく事にした。

 身支度をして部屋のドアを閉める。

 僕は随分と長い間喋り続けた後のような疲労感と、倦怠感、凄絶とも言えるかつてない空腹に襲われていた。そしてあまりに腹が空いて相当笑えてもいた。炎天下の下、こんな体を引きながら繁華街まで出るのはどう考えても億劫だった。駅に行くまでには定食屋だってあったし、それこそラーメン屋や各種飲食店の類は数え上げたら切りがないほど存在したのだけれど、何故か僕の足は駅に辿り着き、そして疲弊しきった体はというと、駅のホームに立ち、新宿行の電車を待とうとしていたのだ。辟易とした。

 平気?いや、平気じゃない。今何故か僕の体は睡眠から覚めたばかりだというのに随分と疲弊していて、風邪をひいたのか何か分からないけれど異常な倦怠感があったのだ。喫煙所でバカスカ煙草を吸いながら、僕は癇癪を起こしそうだった。どんな解釈も無用だった、もう、電車がホームに入ったからだ。どうも僕は乗る気らしいし。

 新宿の街で食べたものはといえば、それが果たして自分の住む近所で食べたこととそうも結果が変わるとも思えないようなメニューを選択してしまったし、それでなくとも、まともに考えればわざわざ新宿電車に乗って飯を食いに来る意味は何なのかと、自分に問うていた。腹が朽ちるとそれも馬鹿馬鹿しくて良い方向に笑えてくる。満腹になった今でいえば、そんなわけの分からない自分が、少し気に入ってきつつもあったのだ。

 大学夏休みに入ってからというもの、怠惰な生活に、対話なき生活に、僕はすっかり馴れてしかも親しんでしまっていた。基本的に自炊で食事を賄う僕としては外出することもなかなかなくなっていた。まぁ、念願叶うといってはおおげさだが、いい機会でもあった。

 ファッションビルの1番上から順に眺める。店舗に入る服屋を物色する。僕は必要に迫られない、狭められない、そんな買い物が好きだった。もう、若い者ではない僕には最先端の流行は必要ではない。購い者でもない。

 ひとしきり人ごみを満喫し、ポケットから煙草を取り出して、目的もなく歩く。人の流れにうまく乗り、集団の中手に、苦なく波に乗り、咥えた煙草に火をつけた。映画の巨大な看板を目にして、胸に何か去来する。僕には何も、分からない。

 信号の青い点灯を待たずに、跨がずに、すぐ手前の白線を踏む。人の織り成す濁流が交差して、甲翳して、ふたつの流れの交わるところで僕は前方から歩いてくる若い女性の姿が目に止まる。歳の頃も同じぐらいで、髪が肩よりも短く、白い開襟のシャツを着ていた女だった。堪らない程多くの人間といっぺんに交錯するようにすれ違う。目を覆うようにして翳した手の甲の影から、急に涙が込み上げて、歩きながら振り返ると個と解けた濁流は散り散りになっていずこへと消えた。

 僕は吸いかけの煙草をもう1度大きく吸ってから、迷うことをやめた。

2008-02-26

もし人間

3重和音発声可能で、テレパシー能力で数十キロ先の人と普通コミュニケーションできて、

数秒見ただけでその景色キャンバスに見事に再現できて、文庫本1冊くらいなら物の数十分で全部読んで寸分違わず記憶できるような

能力を持ってたら、きっと著作権法制は今とはずいぶん違う形になってたと思う。っていうかまず社会そのものが全然違うだろうな。

それが現実になるような事がここ十数年で起きた訳で、そりゃ混乱するのも無理ないよなぁという気がする。

2008-02-01

中学高校で一般常識と言うものを科目として教えたらどうだろうか

決して「今時の若いものは・・・」と言いたいわけじゃないんだ。

俺がまだインターネットなんて存在くらいしか知らなかった高校生の時の話で当時俺は読書の習慣が全く無かったんだがたまたま発売されたばかりの文庫本小説を読んだんだよ。

その小説を楽しく読み終わって解説文を読むとその続編がけっこう沢山出てるらしいと知ったんだ。

で、そのシリーズを読んでみたくなった俺は本屋に行ったよ、そこでその作者の名前から続編を探したけれど見つからない。

他の本屋でも頑張って探したけれど見つからない。更に他の本屋でも必死で探したけれど見つからない。それから先も本屋に行くたびに探してたけれど見つからなかった。数ヶ月間。

なぜなら文庫のコーナーだけ見てたから。当時の俺は「文庫落ち」って概念を知らなかったわけだね。

これ読んで「お前がバカなだけだろ」って思う人は多いと思うんだ。だけどそれ知らない奴多分けっこういるよ。

大学入って「好きな子が村上春樹って人のファンだから読んでみたんだ、けっこう面白いね。殆ど生まれて初めて(教科書とか漫画とか雑誌以外の)本を読んだよ」って言っていたS君(仮名)だってきっと知らなかったと思う。他にもZ君やL君もきっと知らなかったと思う。

そういう知ってる奴なら「は?普通誰でも知ってるだろ?」って思うような常識を教える教科があってもいいと思うんだ。

知識として一回でもそういうものを教えておくと違ったものが生まれると思うんだ。

他には例えばええとオーケストラってどういうものかなんとなくわかるけど細かくは俺知らないもん。

だから「一般常識」を中学高校の必須教科にしようぜ。

ちなみにその小説の続編はある日立ち寄った本屋で目立つ所でその作家のフェアやっててようやく買うことが出来ました。

そのフェアを見て初めて文庫落ちって概念を理解したよ俺。

2008-01-27

芥川龍之介文庫本いとうのいぢにでも挿絵を描かせて電撃から発売すればライトノベルとして成立するのではないのかという思考テスト

2008-01-15

マイブック―2008年の記録―

新潮社から出てる、1年間の日付が1ページに1日ずつ印刷されいるだけの文庫本

欲しい!

欲しいんだけど……

なにかに負けたような気がして書店で見かけても結局買わず、2008年1月も半分が終わった。

あー、欲しいけど、か、買うのは、ああああああ、やっぱ抵抗があるうううううううううううううううう

2007-12-26

文庫本で出せとまでは言うまい

いい加減、ジョージ・ガモフの小説廉価版で出して欲しいんだが。

宇宙=1,2,3...無限大」とか、「トムキンス」シリーズとかさ。

あれだけの良書が1000円台で出てないのはおかしい。というか、大きな損失だと思う。

2007-11-07

SIer現実

 最近SIerオワタ論が各地で叫ばれている。

 僕は鼻で笑っていた。

 僕が就職した先は大手SIer従業員数も多く、新聞に載らない日はないほどの有名企業だ。

 僕はこの間ようやく後輩に仕事の指導をした程度のぺーぺーSEだ。だけど、自分の会社技術レベル

高いと信じてたし、事実自分の周りの先輩にはギークと呼ばれてもおかしくない、その道の

スペシャリストが何人もいた。僕と3,4つしか変わらない人が、Googleで名前を検索すると山ほど

引っかかるなんてのもあった。

 僕は、彼らの後を追っかけて必死で勉強していた。いや、彼らだけじゃない。僕の短い会社生活

だけでこれだけの人に出会えたのだから、この大きな会社の中にはもっとたくさん、もっとすごい

人がいるのだろう。まだ出会っていないそういう人達に追いつきたい。追い越したい。そしてきっと、

他の人たちもそうやって研鑽を積んでいるのだろう。そういう会社なのだ。

 僕の会社は違う。

 そう信じていた。

今日までは。

 僕は今日会社の中での最大の開発拠点を訪れた。そこではソフトウェアからハードウェアまでの

開発を一手に引き受ける、社内でも重要な拠点だ。当然、技術者レベルも高いに違いない。

…まあ残念ながら僕の仕事上司と一緒に開発部門の一部長(これがまた冴えないおっさんだった)と

打ち合わせをするだけのつまらない仕事だったので、そういう技術者と接触する機会はなかったけど。

 昼食を済ませ、次の打ち合わせまでまだ時間があったので、拠点内の社員向けショップを訪れた。

 そこは僕の職場のような、雑居ビルにおまけのようについているキオスクのようなショップとは違い、

まるで総合大学生協のような大きな店だった。食料品はもちろんのこと、CD、服、本なども十分な量を

とりそろえていた。

 僕の向かう先はもちろん書籍のコーナーだ。何せ社内最大の開発拠点の書籍コーナー、量質ともに十分な

技術書が取り揃えてあるに違いない。僕は期待に胸を膨らましながら本の並ぶ一角に向かった。

 衝撃だった。

 ないのだ。

 技術書が。

 全く、ないのだ。

 一瞬、僕は自分の目と頭を疑った。

 そんなわけない。

 だって、技術で食ってるってあれだけ豪語している会社が、技術書書店に置いてないはずないじゃないか。

 何度も本のタイトルに対してシーケンシャルサーチをかけた。

 しかし結果は同じだった。

 

 あるのは、ビジネス関連の書籍文庫本TOEICの本、それに旅行の本ばかりだった。

 

 なんでだよ?

 

 僕は思った。

 

 なんでPHPの本じゃなくてPHP文庫の本ばかり並べてあるんだよ?

 

 雑誌はまだマシだった。いわゆるIT関連の雑誌がいくつも並んでいた。

 それでも平積みされているのは漫画雑誌女性誌と週間アスキーだった。

 

 何か、おぞましい虫のようなものが無数に全身をはいあがってくるのを感じた。

 

 確かに、置いてない理由ならいくらでも推測することができる。

 

 専門書は部門で購入してるから、とか、ソフトウェア部門だけじゃなくてハード部門もあるじゃない、とか。

 

 でも、でも。

 

 多分真実はそんな幻想の中にはなくて……。

 

 技術書を置かないのは会社のせいじゃない。だって、会社だって売れる本は置くはずだ。

 置かないということは、売れない、需要がないということ。

 技術書の需要がない開発拠点、そこに支えられる大会社……。

 

 何かが、頭の中でうわんうわんと鳴っているような気がした。

 

 真実はどこにあるかはわからない。

 

 ただ、目の前に詰まれた漫画雑誌女性誌と週間アスキーだけが僕の現実だった。

※この話はフィクションです。実在の人物・組織・場所とは一切関係がありません。

2007-10-26

http://anond.hatelabo.jp/20071026224136

バーに行って、もっぱらバーテンさんと雑談したり文庫本読んだりしてます。

……駄目だ。なんかだんだん凹んできたぞ。

2007-10-18

http://anond.hatelabo.jp/20071018233415

中学生の頃春画を集めた文庫本がなぜか我が家本棚にあって、実用的に使いました。

18禁の本は実用書なんで、実用的に使うのが供養。

18禁小説を読んで人間失格な気分になった

安上がりな手段として適当18禁小説を買って帰ってきたのです。文庫本です。

(1時間後)

使い終わったのです。ああ、非常に実用的な小説でした。値段以上のすばらしいものでした。実用的なだけではなくて心も温かくなるような。

…あら、18禁小説なのに解説らしきものがある。

これはこの作家の遺作なのだそうです。この本を書き上げてからすぐに、若くして病気でこの世を去ってしまったのだそうです。

なんだかとてもとても申し訳ない気持ちになりました。さっきまで盛り上がっていた自分に恥じいりました。気分はお葬式です。自分が遊園地で楽しく過ごしていたその時間に、疎遠になっていた知人が死んでいたのを知らされたような。そんな気持ちです。なんだろう、ヒトとしてごめんなさい。実用的に使ってしまってごめんなさい。生きていてごめんなさい。

2007-10-08

本屋での俺流の小説の買い方

本屋での俺流の小説(特に文庫本)の買い方

1. タイトルと作者で、読むか読まないかをフィルタリング

俺はあまり小説を読まないから、あえて高い新刊の本を読まなくても本屋には読んだことがない小説が溢れている。だからとりあえず本屋に行ってみて文庫のコーナーをぶらぶら眺めてみる。そして、たまたま目に留まった本を手に取って、買うかどうか検討する。

タイトルと作者名でピンと来なかったら、もう読まない。

2. その本の最後に書いてある解説を読む

興味が湧いた本を手に取ったら、まず解説を読む。解説を読んで興味がなくなったら、別の本を探す。興味が膨らんだら次のステップへ進む。

解説は多少ネタバレを含んでいる場合もあるが、基本的には「この物語はここがすばらしい!」ということが趣旨の文章である。それなのにそれを読んで萎える本は、きっと本編もつまらないに違いない。もちろん解説は本編を書いた作者とは別の人物が書いた文章だから、解説はつまらなくても本編はおもしろい本というのがあるのかもしれないけれど、あえてそういう本を探す必要もない。これは私のカンだけれども、解説のおもしろさと本編のおもしろさには、相関があると思うから。

この行為は、書評ブログを読んで書評がおもしろかったら買うという行為と近い気がする。

3. パラパラとめくって全体的なストーリーや時代背景をチェック

推理小説だろうと思って読んでいたら誰も死ななくて、そろそろ誰か死ぬかな〜と思っていたら延々と恋愛話が続いて終わり、なんてことを避けるためには、読む前に全体的なストーリーを把握することが大切だ。ここまで極端な場合は 2 の段階で気づくだろうけれど、「読みたいストーリー」かどうかを読む前に判断するためには、この作業は必須だ。

4. 買って読む

前から順番に読む。

まとめ

という俺流の小説の買い方を友人に話したら、「うまく言えないけど、その買い方は間違ってる気がする」と言われた。なぜだ。

2007-09-28

anond:20070927233304

例えばチョコならゴディバとか4粒で1000円だもんね。ピエールマルコリーニだと1500円。たかがチョコなのに。でも食べる機会があると美味しいなーって思うんだよね。で、店で見てすっごい美味しそうだと思っても、やっぱり自分じゃ買わない。文庫本何冊よとか考えちゃう

と、24歳女子といビンゴの方から強い一票が!

確かにゴディバとかなら女性向けな感じでいいですね??。

普段手を出しにくい、ちょっぴりリッチお菓子ってチョコぐらいなのかな?

というかチョコ以外に浮かばないorz

とにもかくにも、

同じ女性・年齢ということで参考になりました。

意見ありがとうございます!

2007-09-27

http://anond.hatelabo.jp/20070927230956

24歳女子ですけれども、いやー、嬉しいよ、お菓子

例えばチョコならゴディバとか4粒で1000円だもんね。ピエールマルコリーニだと1500円。たかがチョコなのに。でも食べる機会があると美味しいなーって思うんだよね。で、店で見てすっごい美味しそうだと思っても、やっぱり自分じゃ買わない。文庫本何冊よとか考えちゃう

というわけで彼女好みに合致したギフト菓子に一票。消えモノがやっぱり他意を感じさせなくていいよね。

ネット使えば各種名店お取り寄せ可能な訳だし。

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