2008-03-04

http://anond.hatelabo.jp/20080304224945

日本屋で平積みになっていたから、何気なく、いわゆる携帯小説とやらを見てみた。

で、ぱらぱらっと見てみたんだけど、なんていうか、凄いカルチャーショックを受けたよ。

台詞9割、心理描写1割、情景描写皆無。

おまけに文字も老眼にやさしいやや大きめのサイズであることに加え、

たっぷりと確保してある行間でさらに読みやすくなり

その結果ページ数も十分に確保され贅沢な達成感も得られるお得仕様

文字のサイズや行間の幅とかを一般的な文庫本サイズの小説に合わせたら、一冊が

10ページ前後でまかなえそうな量だ。

値段は見ていないが、豪華な装丁からその高級感に応じた値段だと思われる、

内容については好みの問題もからむから即断は避けとくが

ともかく贅沢に紙資源を消費してつくられた高級品であることだけはまちがいない。

始めに「読んでみた」ではなく「見てみた」と書いたのはそのせい。

「読む」ときに感じる労働感はなく気軽に「見る」感覚で読めてしまう

20年くらい昔、富士見ファンタジア文庫が創刊して、スレイヤーズあたりが

アニメ化した前後に、誰かのどっかの本で

「この手の小説って下半分を真っ二つに切ってもメモ帳として使える」

と、台詞主体の複数行にわたる長文の少ない文体の利点を褒め称えた

ものだが(残念ながら貧乏くさくびっしり書いている人もいた)、

携帯小説はそれを遥かに上回るゆとりを持った文体で、残念ながら

旧世代の俺達には単なる空白にしか見えないが

考える力」育成重視の脱詰め込み教育を受けた新世代はこれくらい広大な行間から

様々な情報を読み取ることが出来てしまうのか、と思うと

今後俺達は行間を読む力がなければ新しい世代の小説もロクに

読めないのかよ、と若者の本文化の急進化を嘆いてしまう。

記事への反応 -
  • ケータイ小説を色々読んだことあるわけじゃないので、基本的に恋空に限った話にしとく。 あれは文学かって議論が各地で見られるけど、ちょっとそういう話の対象外だと思うんだよね...

    • 昨日本屋で平積みになっていたから、何気なく、いわゆる携帯小説とやらを見てみた。 で、ぱらぱらっと見てみたんだけど、なんていうか、凄いカルチャーショックを受けたよ。 台詞9割...

      • ケータイの小さな画面だと長文は読みにくいだろうし、状況描写が省略されるのは仕方ないんじゃない? ラノベもものによっては変わらんよ。 会話文+「○○は何をどうこうした」と...

    • そもそも、ケータイ小説はそれが文学だなどと主張している愛好者はほぼ見ない。 (多分そんな事に興味が無い層しか読んでないんだろう) 議論しているのは外部者だけでは? ケータ...

    • エロゲもあんまり変わらなくね?

    • 発射するためのきっかけ作りとして容易されてるAVとか漫画の、 ストーリー性やら文学性について語るアホがいるか? 所謂「名作」扱いのエロゲとかエロ漫画とか日活ロマンポルノ...

    • http://anond.hatelabo.jp/20080304224945 文学性はともかく、ストーリーは演劇でも映画でも漫画でも重要なんだからさ。エロゲやエロ映画がストーリーを語るのは当たり前だろ。シナリオライター...

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