でも、そういう難しくて、ワンプレーごとにプレーが切れて、戦略性のあるゲームが日本人は好きだよね
野球で言えば捕手が座ってる位置あたりに木の柵があり、投手はボールをそれにぶつけて壊すことがゲームの根幹となる目的だ
打者は木の柵を壊されないように棒を当てて阻止する
つまり、柵に当たりそうなストライクゾーンに来る球は大振りせずバントのように確実に当て、ボール球のような柵に当たるリスクが少ない球を強振して打ちに行く
野球みたいに生還して1点という概念はなく、打者と、向かいにいる走者が互いにベース間を往復し続ける
2人がちゃんと進塁できれば1点だが、野球と違うのはバットに当たっても必ずしも走る必要はないため、野球だと内野ゴロになるような当たりも、走らなければファールのようにアウトにならない
もちろんタッチアウト、フォースアウトはあるため、無謀な走塁はリスクしかないためまず試みない
走らなければ進塁、得点もできないけどね
つまり、クリケットは柵を壊すまでにどれだけ邪魔されなかったかを競うゲームで、打って点を取るというより、柵を壊すまでの失点をなるべく避ける考え方だ
通常の球技はボールを持っているほうが得点する機会を持つが、野球は例外で、ボールを持たない側が得点する稀有な球技だ
それはこのクリケットのルーツ通り、柵を壊すのがメインのゲームだから、投手がしているのが攻撃なわけだ
野球になるとそれが逆転して、打つほうが攻撃で、投げるのは打つ機会を提供するためになってしまった
それに伴い変化したのが走者だ
が、野球のメインは走者を走らせることになった
ベースは安全地帯ではあるが、基本的に走者はいついかなる場合でも走ってよくなってしまった
本塁に帰れば1点となる
滞空時間の長いフライを打った時も走ってよければ、走者がめちゃくちゃ走れてしまうので、「フライウトの時は塁にいなければならない、いなければ帰塁しなければならない」という決まりはあるものの、それ以外はいつでも走ってよい
フライアウトになった時に帰塁していれば、その瞬間「いつでも好きなだけ走ってよい」状態が復活するため、ボールが戻る前に走者が進塁を試みるのがタッチアップ
また、走塁の時間が一番稼げる、打者への投球時に勝手に進塁を試みることが多く、これが一般的な盗塁だ
打者の出塁にのみ制限があり、「守備側がボールを保持していないこと」が走塁可能な条件だ
バットでボールを打てば、ボールはフリーになっているため走ってよく、三振したときも打席から解放されるが捕手が正規捕球をしていなければ守備側がボール保持をしておらず打者走者としては死んでいないため進塁を試みてよい、これが振り逃げだ
となると、基本的な考え方がどうであれ、観戦者は「打つのを見るゲーム」になってしまった
そうなった結果が、今のルールのわかりにくさだと思う
柵壊しから走塁へ、という流れが分かっていれば、野球のルールって、まあそうなるだろうって感じがする
というわけでクリケット見よう
最近のクリケットは2日で終わるしね 唐突な『しね』発言に草
この、ハゲェーーー! ちーがーうーだーろー!