2024-08-30

近づいてるんだかなんだかよくわかんない台風

矢のような雨が降ったと思ったらスンと止んだり、けれどぬったりとした湿気がまとわりつく8月締め日の金曜。

今日は朝9時から人生であまり経験することがないハリソン世界住宅ローン契約)に足を踏み入れてきて、246は地面師も溺れるような冠水してるし、仕事ではなんかみんな余裕ないのかな、みたいな塩対応やら激おこされるし、カーテンも無いし花を入れる花瓶もないか港町スーパー銭湯にやってきた。

デカい湯船に浸かってサウナに一回だけ入って、マッサージ意識飛ばしてやってきましたお食事処。

公共私的空間グレーゾーンスーファミゼルダみたいに何台もの配膳猫がぐるぐると哨戒するエリアを潜り抜けて着席注文。

グラスもよく冷えた生ビールを「油淋鶏ソースの冷やしトマト」を舐めながらいただいていると、隣の席に初老の男女と、直毛がそのまま伸びた芝刈りくん13日目くらいの朴訥とした青年の3人グループがやってきた。

それにしても油淋鶏ソースってなんなんだ。油淋鶏主体たる揚げ鶏は不在だけどこれアレだ。油淋鶏の肉抜きだ。玉ねぎサラダポン酢薬味がかかったものを「オニオンスライスの鰹のたたきソース」として提供してるようなものか。マーケティングだ。

隣席の芝刈り青年のはだけた作務衣の胸元からは青々とした光進丸がセイルオンしており、Kちゃん、と母親らしき女性から呼ばれていた。

Kちゃんはその世話の焼かれ方や呼びかけに「僕はチーズに目がないです」と目を合わせずに繰り返している様からちょっとしたハンディキャップを抱えている御仁のようだった。

かいに座った父親らしき男性女性からMさん」と呼ばれており、どうやらこの3人グループ血縁関係ではないようだ。

飲み屋ママとハンディキャップを持った息子、と常連さん、といった関係性なのか、何も考えずにはたから見たら3人家族の睦まじい団欒に見えたがどうやらちょっとイレギュラーな店外デートのようだった。

車で来ているため風呂上がりにビールを浴びたいであろうところを小瓶のノンアルコールビール乾杯するMさんママさん。その横でアツアツのチーズ揚げを手づかみで食べ嗜められるKちゃん

Mさん握り寿司を「食べたいです」と屈託なくおねだりするKちゃん。キレてるのか照れ隠しなのか「いいよいいよ!もう全部食えよ!」とMさん。「ちゃんとごちそうさまを言うんだよ」と訓告するママさん。KちゃんMさんは浴室で男2人きりでどのような会話を交わしたんだろうか。盛りそば握り寿司セットや韓国冷麺やよくばり天丼デザートを注文するたびにスキャンされるMさんリストバンドうまいな、とポツリと呟くMさん。きょとん、としているKちゃん。その景色を横目に見ながら、私は単品650円生搾りレモンサワーの3杯目のレモンを絞りながら、「飲み放題1800円なら単品にしなければよかった」と愁嘆した。

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