先日、引っ越しのために物件を探している中で、マンションの規約に「当物件は楽器の持ち込み・演奏は禁止しております」とあるのを見た。
まぁよくあるやつだなと思っていたのだが、よくよく考えるとこれって可能なのだろうか?
もちろん、世間一般の常識の範囲でというのは理解しているが、規約の言葉をそのまま受け取ると仮定してちょっと考えてみる。
ドラムセットやグランドピアノ、アコギなどは容易に理解できそうだ。
DTMが一般的になったこの世の中、例えばピアノの音を出すことができるデバイスは無数にある。
どこまでが楽器と言えるのだろうか?
MIDIキーボードは見た目はピアノの見た目をしているが、それが問題なのだろうか?
音を鳴らしているのはパソコンの方でMIDIキーボード自体は音を鳴らす機能はないがそれを含めて楽器というのだろうか?
そうした場合、普通のキーボードでも擬似的に鍵盤として演奏することができるのでこれもだめなのか。
ルンバなんかもハックして音楽を再生することができてしまうのでだめ。
スピーカーがついている電子機器はほとんど楽器としても使えるのでだめになるのか。
もっと言えばモーターがあればPWM信号を制御して音階やリズムを鳴らすことができる。
さらに、電気自身をプラズマにして音楽を再生するなんて楽器も最近Youtube等でよく見る。テスラコイルのやつ。
なるほど、電気もだめだ。
打楽器という側面をみると、叩いたりして音が出るものもだめだろうな。
床や壁はどうか?
床や壁も叩いたり踏み鳴らしたりしてリズムを奏でることができる。
QueenのWe will rock youの冒頭リズムは床の踏み鳴らしと手拍子によって構成されているのはご存知のとおりだ。
どうしよう、家具も建物も存在できなくなって土地にテントでも張るしかなくなってしまった。
いや、テントもフレームに生地が貼ってあるという視点ではほぼドラムじゃないか。これもだめ。
人間はどうか?
さっきWe will rock youで手拍子してたな。
ヒューマンビートボックスなんかも問題になりそうだ。
当然歌も発声もできない。
そもそも空気が存在するから音が伝搬して問題なのでは、という気もする。
やっぱりこの規約は無理がありそうだ。