2023-02-11

麻美 私はすでに高校を辞めて、バイト休みたまたま家に居たのかな。兄が、これから仕事に行ってくるとかで、「今何時だっけ?」って聞かれて、私が「分かんない」って答えて。そのまま私は自分の部屋に戻ってくつろいでいました。

 午後になると、急に警察の方が家に来たんです。「ご家族と思われる方が、隣の駐車場で亡くなっているので、身元確認のために来てくれませんか?」って言われて。

 はっ? 何の話……? 意味全然からなかったんですけど、「ご遺体洋服ポケットに、このマンションの鍵が入っていて、確認たらここの家だと思われます」って言われました。まるで状況を飲み込めなかったんですけど、言われた場所についていって、遺体確認したら、兄でした。

――どうしてお兄さまは、そういった選択をされたんでしょう。

麻美 なんでしょうね……。遺書のようなメモ書きに「生きるのが疲れた」とだけ書いてあったんです。仕事転々としていて、やっとパチンコ屋さんのお仕事が決まったのかな、仕事が始まって2,3日後くらいに自殺してしまったんですけど。きっと、社会に出るのもプレッシャーだったろうし、家が安らげる場所でもなかったから、本人なりに生きづらさとかあったのかもしれないですね。

――元々はどんなお兄さんだったのですか?

麻美 どちらかというと、落ち着いてる感じかなぁ。兄が中学生の頃は、野球部キャッチャーをやったり、頭も良くて、一緒にゲームをして遊んでもらってました。決してモテるタイプではなかったけど、家に友達を呼んで、よく麻雀をしていたような。でも、私が中学生になったあたりから、兄がだんだん引きこもりになって、兄の部屋には拳で殴った穴があったり、壁がボコボコになっていました。優しかった性格も、変わっていったような気がします。家でも外でも上手くいかないことも増えて、イライラが募っていったのかな。

――麻美さんにあたることあったのでしょうか?

麻美 その頃には日常茶飯事でした。手がでることもしょっちゅうだったし、みぞおちボーン! とかされたり。一番は、兄に拳で顔を殴られて、左耳の鼓膜が破れてしまたことですね。私も私で頭にきて、家のガラス割っちゃうとか、そんなお転婆なこともしてたんですけど。壁もよく殴っていたので、ポスターで隠してましたね。

 ただ、途中から兄弟げんかの度を越えて、明らかに兄の言動おかしいなって感じはしてきたんです。家の中に私と兄が二人しかいないときも、「あそこに誰かいるぞ」とか、「この家が、盗聴されてるのは知ってんだからな!」って、大声で叫びながら、外に飛び出しちゃったこともあって。

 家で奇声を上げたり、突然テレビボリュームを最大限に上げたり、理解ができないような行動が増えていって、母が病院に連れて行くと、「統合失調症」という診断がつきました。強い薬を飲んでいたのか、薬のコントロールがうまくいっていなかったのか、わからないですけど、立ち眩みをして倒れてしまったり、私も変わってしまった兄とどう接していいかからないまま、そういった結末になりました。

からおっぱいが大きくって、すごいコンプレックスだったんです

――麻美さんは18歳のとき上京されて、グラビアお仕事をはじめたそうですね。なにかきっかけがあったのですか?

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