2023-02-11

ととのう温泉美術館にいってきた

朝、NHKローカルニュースを見ていたら、近くの温泉ホテル現代アートフェスをやってるというのが流れてきた。

個人的美術には造詣が深くない。持っている美術知識といえば大学一般教養で受けた西洋美術史概論(途中でいかなくなったため単位未取得)とダヴィンチコード(序盤で読むのやめた)くらい。

特に現代アート」なんてものはわけがからない。ルネサンス絵画印象派の絵なら実物を見て、「あ、これ知ってる!」「すごい!」、「うまい!」、「きれい!」などの感情を抱けるが、現代アートと呼ばれるものは、見ても「?」、「これがアートなのか・・・アートってなんなのかよくわからん・・・」みたいな感情しか持てない。

なので普段なら見流すところだった。

だがしかし、前日にスーパー銭湯ブルーピリオド読破していた私は俄然興味を持っていた。

今なら、わかる気がする。

しわかんなくてつまんなくても温泉に入れるみたいだし、温泉ホテル美術館ってなんか珍しいから話のネタになりそうだし。

 

というわけで行ってみたんだが、結論から言うと、行って良かったとは思うがそれが現代アートのおかげなのかどうなのかは正直よくわからん、というところ。

会場は半径500mくらいの温泉街の5、6個のホテルに点在していてる。高低差が50mくらいある。結構歩く。つらい。

鑑賞エリアがわかりやすく区切られているわけではなくて、ロビー一角だったり、エレベーターホールだったり、客室、ゲームコーナー、ラウンジなんかに自然な形で展示されていて、それが意図して作られたアートなのか、元からあったホテル什器なのかよくわからなかったりする。

どのホテルも年季が入っていて、80年代90年代バブル平成レトロ空気が漂ってるように感じたんだが、これがアートのおかげなのか元からそうだったのかよくわからない。

作品展示以外にもロビーで劇をやっていたり、夕日が沈む海の前でバイオリンを弾いていたり、日常空間が非日常空間になっていてよくわからない気持ちになった。

穏やかな海と冬の午後の暖かい太陽がとにかく美しくて、ノスタルジックホテルで展開されるよくわからない現代アートと相まって、不思議空間を作り出していた、気がする。

いやほんと、気がする。確信が持てない。なんとなくでしかない。ずっとほわほわしていた。 

ブルーピリオドを読んでいたおかげで、作品が絵や彫刻でなくても「これがインスタレーションってやつね!」と自分を納得させることはできたが、それ以上の助けにはならなかった。

なんだろう、映えスポットだらけだった。現代アートと映えスポットの違いがわからない。若者はあまりいなかったけど、いたらきっと至る所でパシャパシャしてるんだろうな、と思った。

結局私には現代アートはわからないままだった。でもこの日の体験は行ってよかったと思えるものだった。

 

あ、でも会場が思いのほか広くて、時間が足りなくなって温泉に入り損ねた。それだけが心残り。

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