数年前に見つけたADHDの女性のブログに勝手に同士のような感情を持っていた。そのブログは日々の生活の愚痴やライフハックをつぶやくブログで、ブログ主は新卒で就職した会社をやめたあとは、アルバイトや単発の仕事で食べていた。収入は10万前後で食べるものにも困っていて、医療費(薬代)の高さを嘆いたり、ものをなくしたり、ミスをしたりといったこともよく書いていた。正社員は諦めているようだった。
俺がそのブログを見つけたのは自分がADHDだという診断が下り、自分の生活や生き方に困っていたときのことだった。そのときの俺は収入10万円未満で実家ぐらし、親とは衝突してばかりだった。障害や新卒で入った会社をやめたことによる親との軋轢で一人暮らしをしたいと思っていた俺は、同年代で収入は同程度だが一人暮らしゆえ苦しい生活のうちなどを書いたブログ主のことを応援していた。彼女はADHDの診断を受けてから長いらしく、投薬や暮らしの工夫などはADHD新米の自分には読んでいて勉強になった。
2年くらい前からブログの更新が途絶え、最初のうちは頻繁に更新を確認しにいっていた自分もそのうち存在そのものを忘れていた。今日、ふと思い出してブラウザのお気に入りからそのブログを訪ねてみると、ブログの記事は更新されていなかった。ブログにはツイッターアカウントが載っておりそちらを見てみると今も稼働していた。前はほとんど見ていなかったが、ブログ主は元気にしていただろうかと思い、ツイートを少しずつ読んでいくと、あるツイートで彼女が結婚したと書いていた。お相手は婚活アプリで見つけたらしかった。結婚後のツイートは惚気も愚痴もなく淡々としていてそこから結婚生活への彼女の感情は読み取れなかった。けれど一言、自分が結婚できたことが意外だと書いてあった。
30歳、障害持ちの非正規社員、既婚。きっともう、彼女は賞味期限の切れたキットカットで空腹を凌ぐことも将来の収入を気にして夜、滅入ることもないのだろうなと思った。コンサータとストラテラの高さを悩む記事も収入を増やしたいけど働く気力がでないという記事を書くこともないのだろうなと思った。
一方で、自分はあのころの念願だった一人暮らしをしている。資格を取得してなんとかオープンで仕事に就いた。けれど仕事は大変で料理をする気力もなく毎日サプリと炭水化物で腹を膨らましている。部屋は通販のダンボールとゴミで荒れて、体質ゆえADHD薬を飲めない代わりに抗うつ薬を飲みながら生活している。当然、恋人はいない。仕事を長く続けられそうはないので今も暖房代をケチってフリースにウルトラライトダウンを着てこれを書いている。
もし自分がブログ主のスペックだったら、30歳、ADHD、非正規で月収10万円だったら、恋人はできるだろうか?結婚できるだろうか?そう考えると気持ち悪くなってツイッターを閉じてブックマークを解除した。
嫉妬ではなく、ある時点において同様のステータスだったはずなのに現在ではまったく違う境遇にいることにめまいがしている。
あー、またひとのせいにしてるー
弱者男性は悪くない 女が悪い
増田が産婦人科のベビーベッドに並ぶ赤ちゃんだったころは、他の赤ちゃんと同じ境遇だったんだよね どんどん置いて枯れるね
そのブログの主の性別が自分と違うことを念頭に置いて読まない増田よ…。
https://anond.hatelabo.jp/20211219194355 この増田の例とか。 よくあることじゃないか?