薄々気づいているようだけど、あなたが「理屈が通っている」と見做していた日本共産党の姿勢や他の政策も「非実在青少年」の件と大差ないんだよ。
例えば問題になった『2021 総選挙政策』(https://www.jcp.or.jp/web_policy/2021/10/2021-sosenkyo-index.html)において、安保については「75、領土問題」の項で尖閣諸島における中国の武力を使った「覇権主義的な行動」に対して、
と述べる。じゃあどうやって中国と対峙するのか?「75、領土問題」で、
と述べる。要するに「米軍を撤退させ、自衛隊は強化せず(むしろ現状でも強化されすぎてる)、中国と友好的な協議および交渉をつうじて紛争を解決する行動規範を結ぶことをめざす」。実効性や継続可能性があるか、付随する負の効果はどれほどかを完全に無視して、「軍事力を強化すると戦争になりかねない」「平和的な交渉が理想」という表層的で外聞のいい点と点を繋いで政策と称している。
これで理屈が通っているなら「非実在青少年」の件だって十分理屈が通ってることにできるでしょ。あなたは本件について
と述べる。真っ当な姿勢だと思う。でも日本共産党としては「誤った社会的観念を広めかねない」「弱者を護ることが大事」とだけ言えば十分でしょ。繰り返しになるが、日本共産党は「実効性、継続可能性、付随する負の効果」を無視している。本当に児童を護ることに資するのか、多数の表現の中から特定の意味内容を含む表現だけを見分け規制する仕組みは継続可能か、他者の権利を侵害していない無実の者を投獄することになりはしないか、政敵の排除に濫用されはしないか、これらは考慮していない。
もちろん彼らのこういう気質が役に立つ場面もあって、例えば生活保護の受給補助。あれは窓口である役所が生活保護制度の「実効性、継続可能性、付随する負の効果」を勝手に慮って出し渋っているのだが、そんなこと気にせずに「困窮しているなら支援するべきでしょ」という一点で突き通せる日本共産党の姿勢に価値がある。あなたが評価していた「姿勢」とか「理屈」というのはこの類のものでは?それは本件でも一貫していると思うよ。
つまり左右とか、「左すぎる」とかではなく、「実効性、継続可能性、付随する負の効果」をまともに検討して政策を立案できるかどうかという問題。もっといえば日本共産党に限った話ではなく、人間が政治をやるとしばしば起こる問題。
まあがんばりたまえ👽