2021-10-20

anond:20211019170210

薄々気づいているようだけど、あなたが「理屈が通っている」と見做していた日本共産党姿勢や他の政策も「非実在青少年」の件と大差ないんだよ。

  

例えば問題になった『2021 総選挙政策』(https://www.jcp.or.jp/web_policy/2021/10/2021-sosenkyo-index.html)において、安保については「75、領土問題」の項で尖閣諸島における中国武力を使った「覇権主義的な行動」に対して、

中国のこうした行動に強く抗議し、その是正を求めるものであります

としつつ、「73、安保基地自衛隊」の項には、

自衛隊強化を許さず、大軍から軍縮へと転換する

在日米軍の全面撤去基地のない平和日本をめざしま

と述べる。じゃあどうやって中国対峙するのか?「75、領土問題」で、

友好的な協議および交渉をつうじて紛争解決する行動規範を結ぶことをめざしま

と述べる。要するに「米軍撤退させ、自衛隊は強化せず(むしろ現状でも強化されすぎてる)、中国と友好的な協議および交渉をつうじて紛争解決する行動規範を結ぶことをめざす」。実効性や継続可能性があるか、付随する負の効果はどれほどかを完全に無視して、「軍事力を強化すると戦争になりかねない」「平和的な交渉理想」という表層的で外聞のいい点と点を繋いで政策と称している。

  

これで理屈が通っているなら「非実在青少年」の件だって十分理屈が通ってることにできるでしょ。あなたは本件について

助長論」を支持するような科学研究があってはじめて「さあ話し合いましょうか」となる

と述べる。真っ当な姿勢だと思う。でも日本共産党としては「誤った社会的観念を広めかねない」「弱者を護ることが大事」とだけ言えば十分でしょ。繰り返しになるが、日本共産党は「実効性、継続可能性、付随する負の効果」を無視している。本当に児童を護ることに資するのか、多数の表現の中から特定意味内容を含む表現だけを見分け規制する仕組みは継続可能か、他者権利侵害していない無実の者を投獄することになりはしないか政敵排除濫用されはしないか、これらは考慮していない。

  

もちろん彼らのこういう気質が役に立つ場面もあって、例えば生活保護受給補助。あれは窓口である役所生活保護制度の「実効性、継続可能性、付随する負の効果」を勝手に慮って出し渋っているのだが、そんなこと気にせずに「困窮しているなら支援するべきでしょ」という一点で突き通せる日本共産党姿勢価値がある。あなた評価していた「姿勢」とか「理屈」というのはこの類のものでは?それは本件でも一貫していると思うよ。

  

まり左右とか、「左すぎる」とかではなく、「実効性、継続可能性、付随する負の効果」をまともに検討して政策立案できるかどうかという問題もっといえば日本共産党に限った話ではなく、人間政治をやるとしばしば起こる問題

まあがんばりたまえ👽

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