ー 政治、経済、日常まで、非常に広い話題に対応している点で高い評価を受けられています。どのようにしてトピックの幅を広げられているんでしょうか。
増田: あー…そうだね、広い話題を書くことは大前提なんだ。できるだけ色んな層にリーチする文を心がけてる。話題自体は、自分の体験から拾っていることが多いかな。実体験だけじゃなくて、外を歩いたり、買い物をしたりしていると、自然と周りの声が聞こえてくるだろう?そういう声を聞き流さずに、自分の中に落とし込んでいくんだ。なんて言うのかな、憑依させる…が一番近いかもしれない。その人の声や体験を、自分の体験として刷り込んでいく感覚。
ー 最近特に気になるトピックはありますか?キャリアを通してIT関連、特にエンジニア・プログラミング周りは得意とされている印象がありますが、時流を掴んだ話題はヒットに繋がりやすいという分析もあります。
増田: 当然そうだね。みんなが関心を持っていることを、表現に落とし込みたいと常に思っている。最近だとそうだな、今年に入ってからは弱者男性、オリンピック…あとは差別関連のトピック。批判を受けることもあるけど、刺激的な要素はいつだって自分の表現の中心にあるものなんだ。2ちゃんねる(現5ちゃんねんる)から強い影響を受けているからね。同じ話をしていても、内容の振れ幅、視点の違いは大切にしている。最も重要視していると言ってもいいかもしれない。多くの人の声を表現するためには、中庸であることよりも極端であることが大事なんだ。左右両極端の意見を書いていくなかで、自然と中庸、場合によっては正論に近いものにたどり着くことができると思ってる。
ー トピックの話に戻ると、時に周りが驚くようなカミングアウトもされています。特に下ネタ、厠周りなど。
増田: それは…そうだね(笑)自己開示なのかな。どうしても政治的、刺激的な議論ばかりだと受け入れられないっていうか、自分で書いていて飽きてしまうような時期があるんだ。毎日同じようなことばかり書いているなって。そういう「ダメになっている」時期に、息抜きとして下ネタや脱糞なんかについて書くことがある。肩の力を抜いてね。でも意外とそれが好評だったりして、なんかな、てね。(おどけた表情で周りを見回す)
ー はてなブックマーク以外のSNSでも注目を集めることがあります。好意的な意見も多いですが、中には否定的なユーザーもいて、トラブルに発展するケースもありました。
増田: SNSについては…(落ち着きなく体を動かす)ちょっとセンシティブな問題なんだ。できれば話したくないようなことで。自分自身は外部のSNSに向けて情報を発信しているつもりはないんだ。そういうシーンがあることは知っているけどね。あくまではてブを地元だと思っているし、はてブユーザーの顔を想像しながら書いてる。いや、どうだろうな…もっとパーソナルな表現と言えるかもしれない。それが結果的に、はてブを超えて届くことがあれば、決して悪いことではないかな。
この増田は大物ぶってるけど、ほとんど悪口しか書いてないわけだから設定に無理がある
ー ところで宣材写真のアナタの手先に目を移すと、時に周りが不思議に思うようなジェスチャーもされています。 増田: それは...、ロクロだね。
増田の中の増田なら、相当美しい「ロクロ」ポーズができるんだろうなぁ