2020-12-04

オタクを辞めて良かった

私の担当は数年前にグループを脱退した。

脱退後の活動音楽活動が中心でライブなども行なっており、何度か足も運んだが今まで経験してきたアイドルライブとは全く異なっていた。なんだかついていけず自然と彼から降りた。その後も「担当」や「推し」はできなかった。彼以上に熱中できる人はいなかったし、そんな気力もなくなっていた。

彼が脱退して数年が経った今日何となく当時のツイッターアカウントログインしてみた。ファンになった2012年当時からずっと使い続けていたそのグループ情報収集用のアカウントだ。当時私は中学生だったのだが「強いオタク」や「面白いオタク」は必然的に年上であり、中には既に社会人オタクもいた。泣かず飛ばずだったそのグループアニバーサリーイヤーを控えており、これから売るぞ!売れるぞ!という時期だったので私のような若輩者も優しく受け入れてくれた。

話を戻そう。そのアカウントタイムラインを見ると、久々の顔ぶれが相変わらず並んでいた。当時と変わらない賑やかなタイムライン。今も変わらずそのグループ応援している人、他のグループへ降りた人、様々居たのだが私はほとんどのアカウントが未だ残っていることに驚いた。その残っていたアカウントは多くが当時から大手」と呼ばれるフォロワーの多かったアカウントなのだが、そのどれもが2012年当時社会人だった。女は性格の悪い生き物である彼女達の年齢を私は覚えていた。そして逆算をしてしまった。

「○○くんしか勝たん🥺」

CD○十枚積んだ!」

「このプチプラコスメマジ優秀✨」

ハッシュタグつけて購買運動しよ!」

新卒の子に○○くん布教した☺️かっこいいし気になるって!」

「こないだの□□での○○くんエロすぎて妊娠した🍼バブ」

見ていたタイムラインが一瞬にして禍々しいものへと変わった。どれもがどんなに若く見積もっても20代後半以降の「大人の」ツイートなのだ。この中のどれかが会社の先輩のツイートだったら?取引先の社員ツイートだったら?母だったら?姉だったら?言葉にし得ない感情を抱き、そっとアカウントを削除した。このまま残していたらあんなに好きだった「面白かったオタク」を「面白がって」しまいそうになるからだった。

あの日、彼が脱退した日、わたしは確かに死んだ。全ての感情を一生分使い、文字通り無に返った。それから生活自分のためのものになった。知らなかったことが沢山あって、どれだけ自分が幼かったのかを知った。学生時代に友人から「生きるインターネット」と呼ばれていたのは褒め言葉ではなかったことも知った。オタクではない人々は、ツイッターで新しい情報を得た際に「えっ!?」などと大声を出さないことも知った。あのタイムラインは、何もかもがオタク教科書だった。その通りのオタクになることがステータスだと思っていた。そして、それを満たした人間があの幼稚で滑稽で異質な空間を作り出していた。

ここで言っておきたいのが、否定ではないこと。これを読んだオタクあなた否定しているわけではないし、わたしの方が優位になったと言いたいわけでもない。ただあのタイムラインを見て「この人たちと同じじゃなくなって良かった」と安心しただけだ。なぜか?分からないままでいてほしい。あなたはあのタイムラインインターネットを盛り上げてくれている「オタクなのだから

  • 増田も30代以上が主戦力だけど💩の話ばっかりよ どっちがマシだと思ってる?

  • オタク辞めたならうんちとしっこの話に加われ 経験豊富な高齢増田が健康相談も受け付けてるぞ

  • 多分辞めても五年後くらいに戻ってくるよ

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