2019-11-07

推しの有料ブログを購読解除した

人間には許したくても許せない時ってあるじゃないですか。恋人浮気とか。まあ体験したことないんですけど。なぜなら恋愛しない体質なので。

そんなAロマ喪女の私ですが、「推し」というのは存在しています推し。どういうジャンルの人かは言わないんですがフェイクかけるのが上手じゃないんで察しても心の中に留めていただけるとありがたい。でも若手の人です。私はざっくり三推しくらいまでいて、それなりにお金を使ったりしていました。今日はその、三推しの人にお金を使うのをやめてしまった話をします。

私は割と人柄に惚れることが多くて、しかも割と面倒くさい人を好きになることが多かったんですけど、その人も御多分にもれずちょっと面倒くさい人柄をお持ちでした。

でもそんなところが好きだったんです。面倒くさいって要するにこだわりが強いってことで、私はそのこだわるポイント人間的に尊敬できる、自分にはない高潔さを持っているようで、そこを愛していました。

もちろん、私とは考えの違うことも多かったです。それはどうかと思うよ、という言動ももちろんありました。でも、当たり前みたいに違う人間なんだから、私が頷けるようなことばかりするわけではないのは当然です。その人にはその人なりの考えがきちんとあるのをわかっていたから、彼がそう考えるんだったら仕方ないよね、と思って応援してきました。

ただ、それでも許したくても許せない時って来るんですね。浮気ではないけど。

私はとある出来事に対する彼の対応の何もかもがどうしても許せなくて、10月末、彼の有料ブログの購読を解除しました。

一緒に応援していた友人にはまだ言えてないです。友人はその出来事に対して、彼は悪くないと言っていて、けれど私は、彼は悪くないとはどうしても思えなかった。私は彼のことを、そういうときにだめだよと言える人だと、そう思って惚れていました。でもそうじゃなかったんです。

ところで、有料ブログの購読解除を行なった直後、こんなブログが流れてきました。

‪「推しを嫌いになりたくない」と思った日のこと https://p-dress.jp/articles/10053

好きな人たちには人の尊厳を踏みにじるようなジェンダー観や倫理観を持っていてほしくない、と思う私の気持ちはやっぱり、どこまで行ってもエゴだ。

まりにもタイムリータイトルに惹かれて読んだコラムは、当然みたいに今の自分にあまりにも刺さるものでした。

私が彼に、そういうときに「だめだよ」って言える人であってほしかったっていうのは当たり前のようにエゴです。さらに言うなら偶像です。そういう人である、という偶像を抱いて、それに反したからって嫌いになるって失礼にも程があるなと自分でも思う。自分の中の偶像勝手に愛していろよ。本当にそうだと思うわ。

自分が同じ立場に立たされたときに、私が彼にそうやってほしいと願ったことをじゃあ自分が実行できるかと言われたら答えは否で、私だってその場で「だめだよ」って言うことの難しさはわかってる。だけど彼の高潔さはそれをもさせるんじゃないか勝手に思っていた。でもそうじゃなかったんです。彼はだめだよとは言わなかったし、私はそれがどうしても許せなかった。

とかぐだぐだ話したところで、私の性格上「だめだ」って思ったらもう全部ダメなんですね。秋元康は人を好きになる理由はおそらくきっと後付けさって言ってるけど、人を嫌いになる理由だって一緒だと思うんですよね。ああもう担降りって思ってしまったらそれまで。しばらく様子を見たけどブログ更新通知がまったく嬉しくなくて、開封もせずに4日も放置してあるメールを見たときに、もうだめなんだなと思いました。泣きそうになりながら購読を解除してから、もう私のメールフォルダに彼のブログ更新通知が来ることはない。きっともう、彼が目当てでイベントチケットを取ることもないんだろうし、DVDCD雑誌も増えないんだろう。

嫌いになんてなりたくなかった。かっこいいところも、高潔さと隣り合わせのこだわりの強さも、可愛らしい隙も、全部ひっくるめてずっと愛して、ずっと応援たかった。でも嫌いになるって結局理屈じゃなくて、彼のあの対応は仕方がないってわかっていたって、嫌いになるときなっちゃうんですね。

理屈で人を好きになれたら楽だったのになあ。恋を知らない女ではあるけど、人を好きになるのも人を嫌いになるのも理屈じゃないっていうのは、少しわかった気がしました。自分で別れを切りだしながら泣いちゃう女の子気持ち、今ならわかる気がします。

私の三推しの枠は今は空いていて、そこが今後埋まるかは分からないけど、願わくばこれ以上減らないことだけ祈ります。私は今の一推しも二推しも嫌いになりたくはない。だけど同じ人間じゃないから、きっと私とは価値観の合わない言動もきっと取る。それがなるべくないようにというエゴイズムに塗れた祈りをしながら、いざというときは耳を塞ぐ準備だけしておこうと、先のコラムを読みながら思いました。

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