私はアイドルが好きだ。
格好いいお兄さんたちが歌って踊ってキラキラしている。
時に面白いことを言って笑わせてくれたり、泣かせたりもする。
だが、彼らも人間なのでたまにしくじる。
私個人はそこもまた完璧ではないアイドルの一面を見れた気がして嬉しかったりする。
結局はファンの受け取り方次第だ。
CDを買い、雑誌を買い、コンサートがあれば行き、グッズも買う。
「いい歌だわー」と聴き惚れ
「このビジュ…なんてこった」とうっとりし
「これ、どうしよう」と勢いで買ったグッズに呆然とする。
彼らだって四六時中ファンのことを考えているわけではないだろう。
それでいい。
ただ、ここ最近感じるのは
心理的なプライベートゾーンまで踏み込むファンが増えたように思う。
自分の感情がイコール自分の推し(担当)もそう感じている、という事実になってしまっている。
「こんなに推し(担当)が苦しんでいるのにどうして助けてあげてくれないの?」と。
グループのメンバーだけでなく同じファンにまでそれを求めだす。
そしてそれを受け取った側ももちろん反発する。
まるで台風のようにどんどんと周りを巻き込んで大きくなっていく。
いつか温帯低気圧化してくれればいいのだが、今のところその気配はない。
名目上掲げているだけで、ただただ、この戦争を楽しんでいるのだ。
そして巻き込まれた側が疲れ果て、ひとりふたりと姿を消していく。
推し(担当)を応援したいのか、推し(担当)の収入を減らしたいのか。
思い通りにならないと思った時点で、離れる、辞めるの選択肢はあるはずだし
間違いなく、ファンは彼らを自分たちの思い通りにはできないのだから。
己が決めた引退を貫き通した。
誰が何と言おうと辞めたいとき辞めていいのだ。
「指摘」だの「疑問」だのと耳障りのいい言葉を使って
「ファンとしてこれを要求するのは当たり前のことだ」と大きな顔をする前に
あなたの推し(担当)はあなたがファンであることをどう思うのか。
彼女たちだけでなく私も一度振り返ってみなければいけない。