もう夏休みも終盤だ。インターネットには様々なガキが溢れている。その昔は夏厨だとかそういった呼称が振られていたがそれも今は昔だ。時代が過ぎゆくのは早い。
私は情報社会の端くれで働いているエンジニアってやつだ。一応それなりに楽しく仕事ができているし、いわゆるWeb系と呼ばれるキラキラした業界で背伸びせずに働いている。所得は美味い。
私が子供だった頃と比べると社会は大きく変わった。素晴らしい変革だ。
コンピューターは安価に手に入るし、プログラミングだってすぐできる。ChromeさえあればリッチなWebサービスだってすぐ作れてしまう。本当に良い時代だ。
あの時代から比べるとプログラミングは身近になったのではないだろうか。なにせ近頃はプログラミングを教える塾もあると聞く。
そんな社会を見渡すとプログラマに憧れるガキがそれなりに居る。
やれLife is TechだのTech Kids CAMPだのキラキラした世界でキラキラ刺激を受けて意識高い系に若くして成り上がっている。
そんな君らに向けて言いたいことというか、老婆心からくる小言を書き残しておきたいと思い筆を執った。
まず最初に、強い言葉を意図して使っている事をお詫びしたい。だが許して欲しい。こういう言葉遣いの方が目立つ。一種の炎上商法だ。増田の醍醐味だと思って欲しい。
あなた達はとても若い。若い故に敏感だ。社会にすぐ影響されてしまう。
もちろんここもそういった影響を与えようとするインターネットの一つだ。悪い大人の妄言だ。
影響を受けることは悪いことではない。まずはたくさんの意見を知り自分なりの考えを見つけて欲しい。
「自己発信」という名のマウンティングをして、作ってもいないのに「○○の取り組みをしています」だの「仲間で集まって起業!」だの。「生産しろ!コード書け!」と説教したくもなるが今回はやめておこう。
大人な私から見れば君らの猿真似はヌルい。ヌルすぎる。そんな君らに社会の戦い方を伝授しよう。
IT業界の戦い方はシンプルだ。全てがマウンティングで出来ている。
知能で殴るかセンスで殴るかの二択だ。
前者は簡単だ。コードで殴れ。数学で殴れ。アーキテクチャで殴れ。
本当に君がそれを得意とするのならどこまででも目指せるだろう。
しかしながら本当に強い奴はだいたいアスペだ。どこかの頭のネジがぶっ飛んでいる最高の連中だ。
自分が素質があると思うならこの方法で戦え。どこまでも走っていけ。
後者はいわゆるキラキラしたエンジニアだ。センスで殴れ。コミュ力で殴れ。プレゼンで殴れ。シンギュラリティーとイノベーションで殴れ。
プレゼンが上手くて、人に取り入るのが上手い。頭が回る。
しかしそれは全て単純なマウンティングだ。自分がなるべくかっこ良く見えるように演出に演出を重ねているだけだ。騙されるな。見抜け。
上手く発信して、力を持った奴にすり寄れ。そしてなるべく話を聞け。連絡はマメにしろ。
君がインスタを使いこなせていると思うならきっと素質がある。戦え。
そして覚えておいて欲しい。
だが覚えておいて欲しい。どいつもこいつもこんな戦い方をしているから抜け道がある。
真に強い奴は上手く目立たず上手く有名になる。上手く立ちまわる。上手いコードを書く。
若いうちはマウンティングしておけば立ち回れる。しかしこの社会は若者だけでは構成されていない。金を動かせる奴は大抵油ののった連中だ。
自分にあった戦い方を見つけて欲しい。そしてIT社会をIT業界をもっと面白くして欲しい。
君らが私達おっさんの脅威になることを願ってやまない。