今まで色々な人と仕事してきた中で、このところ使えない奴の共通点に気づくことができた。
使えない奴とは、絶対に納期を割る人間、もしくは締め切りギリギリを手につけないで結局徹夜進行になる人間だ。
それは、その人を取り巻く環境が整理されているかどうかという点に尽きる。
無駄なものを身に着けてないか、デスクに無駄なものが置かれていないか、いつ使うかもわからないものが出しっぱなしになっていないか、かばんの中に使いそうにないものばかりがはいっていないか、商談中にもう使わない資料を出したままにしていないか、話が頻繁に横道にそれることはないか、必要な確認が不足することはないか、余計な知識や資格ばかりを欲しがったり身につけていたりしないか、、、などなど
いちいち挙げていてはきりがないが、どれも共通して言えることは、周辺環境が整理されていないということだ。
こういう人間は、得てして”何事も損することがもったいない”と考えているのだ。
後悔恐怖症と言ってもいいだろう。
例えば普段滅多に使いもしない道具を机の上に出しっぱなしにしている人間に理由を問えば、大半は「使うときに探すのが面倒くさい」と答える。もしくは、「持っていることを忘れてしまうのを防ぐため」という人間もいる。
使いもしない道具をかばんの中に入れっぱなしにしている人間も、「いざ使うときになくて困ったから」と答える。
商談中に資料をしまわない人間もそうだ。しまった後にもう一度出せと言われるのが面倒くさいからだ。
一度の後悔が原因でそれをお守りのように持ち歩いているなら、持ち歩いている時間の大半は無駄である。
それなのに、一度でも持ち歩いていたことのメリットを感じてしまうと、手放せなくなってしまう人間がいるのだ。
そういう人間はなぜ仕事ができないというと、目標達成のために必要な取捨選択ができないからだ。
もったいないと思う気持ちが強すぎて、不要なものまで抱え込んでしまうのだ。
ニュースサイトにかじりついて、常に最新のニュースを知っていないと気がすまないし、一つでも情報を見落とすことを恐れて常にリロードを繰り返してしまう。
ソーシャルゲームの体力を計算して常に満タンにならないようにゲームを起動して、課金はせずとも最大限の結果を導こうとするのもこの人種だ。
しかし、その中において合理的では合っても、人生という全体においては非常に不合理なのだ。
なにせ一番大切なリソース、時間をどんどんと失っているのだから。
目先のものにもったいないと飛びつくことは、お金を使わなければ無料なわけではない。
人生のすべてのものを生み出すために不可欠な時間が支払われているのだ。
それに気づいていない人間が、しっかりと計画的に目標建てて仕事を完遂できるわけがないのは明白だ。
ちなみにこの増田はここまで15分で書いた。
私の時間というリソースは無駄になるが、これでもし世の中の時間効率がほんの僅かでもプラスになれば、わたしの15分は有効だったといえる。
それが巡り巡って世の中を少しずつ良くし、その中で生きる自分の生活が少しずつ良くなるのだ。
個人が自らのもったいないに縛られることで、環境にリソースを還元できないでいるのだ。
広告費なんて入らなくても、それが元で世の中を少し良くすることができるかもしれないのだ。
今必要なことは、個人が価値を抱え込むことではなく、多少のフリーライダーを許しても、その中で気づいた人間たちが積極的に世の中を回していける環境を作ることだ。
それが世の中を良くする第一歩だ!