最近のトレンドは、QOLのよい科(皮膚科とかの楽な科ってことね)に行くってこと。あるいは、ちょっと挑戦心あってもマイナー外科(耳鼻科とか眼科とかのやや手技あって楽に開業できたり)。
でもさ。一応医者になるんだから、それなりに意味のある科に行きたいよね。個人的には田舎の地域医療とかいいじゃん、って思うんだけど。
でも、そういう道を選ぶときに、じゃあ心臓外科、じゃあ産婦人科、じゃあ小児科を選べるかっつーと、選べない。
だって、まだ20代だよ?30、40、50、60って一生働くのに、心臓外科とか選べないじゃん。あるいは脳外科なんて選べない。人生終わっちゃうよ。
選べないから、誰も行かなくなるんじゃねーの?って思うんだけど、驚くことに、それなりの人数が未だにキツイ科に行く。使命感+興味なんだろうけど。
一応、各科、逃げ道っつーか、楽になる道はいくつもある。
たとえば産婦人科でも、生殖医療って道がある。たとえば、脳外科でも教育やリハビリって手もある(てか、50代で手術きつくなるから、たいてい別の領域に行くのがデフォルトだね脳外科)
だとしても、無理でしょ。
お金っていう話で言うなら、むしろ楽な科に行って、研修医終わった後3年医局に居て。専門医取ったら田舎でノンビリしてバイトで稼いだほうがはるかに稼げるっぽい。
やりがいっていう意味でも、楽な科がやりがい無いわけでなく、いくらでも自分のライフスタイルに合わせて研究で大学院行ったり、留学なりすればいい。
若い内にもっと医学以外のチャレンジングな分野いくらでもあるじゃない。
そう思うと、とてもじゃないけど、キツイ科を選べない。
これ、別に俺が無能だからとかじゃなく、クッソ優秀な奴でもそういう考えで楽な科に流れる。全国1桁レベルの頭脳の奴でも。
むしろ、キツイ科に行くのは体育会系でラグビー部とかやってた奴のイメージかな。そういう感じで流れていく。
ちょっとね。俺だって、そりゃ格好いい科に行きたいよ。やりがいとか興味でさ。
でも、余りにも選べないくらいキツイじゃん。生活壊れて当たり前前提とか、職業として成立してないじゃん。
職業として成立してない科に誰も行かないから、ますます人が足りなくなる。これ、異常だと思うよ。
もう少し、看護士がオペの助手に入れるとか(海外では普通にある制度)、看護士がカルテ書くとか(海外では普通にある)。
そういうの認めるのがいいんじゃないかなあ。
あ~でも、そうすると、虫垂炎やソヘルみたいな簡単な手術も看護士がやるから、医者が大変な手術ばっかりになって益々疲弊するんかねえ。
この連鎖、なんとか断ち切ってほしい。
俺が研修あけるまでに、頼む~