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2015-12-06

■抜本的な勘違いとして

そもそも人間がエスパーでない以上、他人に本当に親切に出来る奴なんて一人もいない、ってことだ。

相手が望んでいるかなんて分かりはしないし、相手が何かを望んできたとしても、自分がした行動が、本当に上手くそれに合致するかなんて、人間のつたない言語能力では、本質的には理解不能だ。

特に現在ただの親切として扱われている事象に関しては、そこまで切実じゃないから、人類はそれを明文化してルール化する、なんてことをしてこなかった。

言い換えると、法律で書かれている内容等に比べれば、そこまで明文化するのにリソース割けない程度の事項だ。

だから「犯罪をしないこと」や「緊急事態での対処法」に比べて「親切をすること」は、そもそもそれが成立させる事自体が難しいし、したかどうか確かめるのも難しい。

忘れてはいけないのは、他人への行動は常に相手に対する加害にもなり得る、ということだ。

妊婦さんはスマホ見る権利奪われるくらいなら立ってた方がマシだったかもしれないし、席を譲るのを失礼だと思う年寄りだって大勢いる。

だから、他人に何かをする時は、常にそれが加害になる可能性の方をよく考えたうえで行う必要がある。

「でもやらないと怒られる」という場合は、大体は実際はやらないから怒られたんじゃなくて、やらないことの言い訳に余計なことをして、そのやってしまった余計なことを怒られている。

よくあるのが親切にしなかったことが後ろめたくて、その言い訳のために、相手を悪く言い出す、とかな。

やって怒られる事はあっても、やらないで怒られる事はそうそうないし、だからこそ何かをするというのはとてつもなく難しいことだ。

それでも何かしたいんだ、と思うなら、自分の行動は常に相手に迷惑になりうることに対して、まず罪悪感を持たないことが大切だ。

人間は孤独だ。自分以外の人間は、ひょっとするとただのコンピュータ化何かが動かしているからくりか、あるいは幻かもしれない。

言葉や心や共感が成立する相手なんて実際にはどこにもいないのかもしれない。

分からなくて当たり前。だから、一発で分からないことに対して罪悪感を抱く必要はない。

その代わり、分かりやすくルール化されていることにだけは抵触しないようにすることと、相手には慎重に確認すること。

相手の望みと自分の親切心がかみ合わなくても、それは当たり前の事として被害者意識を持たないこと。

被害者意識に任せて、やってはいけないと明文化されていること、他人を罵ったり悪く言ったりはしないこと。

他人は他人だ。今こうやって書いている言葉でさえ、君に届くかなんて分からない。君なんていないのかもしれない。君は怒るかもしれない。

それでも良いと気楽に構えることだ。

http://anond.hatelabo.jp/20151205190606

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