2015-01-22

職場に好きな男の子がいる

去年の6月、とつぜんそいつはやって来た。

プロジェクトに人が足りなくて、上長が別のプロジェクトから連れて来た。

はじめは普通エンジニア男の子だと思って、普通に仕様の説明をしたり、

からかったりしていた。

そいつはよく遅刻をし、大事プレゼン朝来なかったりした。

その度に自分LINEを打ったり電話で呼び出したりしていた。

手のかかるどうしようもないやつだと思ってた。

だが仕事は速かった。

スキルも高かった。

から余裕ぶっこいてたんじゃないかと思う。

プロジェクトが佳境に入って、よく2人で深夜まで残業したりした。

ある夜、そいつカレーを買いに行くって言うから

私の分もついでに買って来てくれるように頼んだ。

そいつの買って来てくれたカレーを食べながら、とつぜん、

そいつのことが好きだと気が付いた。

それから本当に大変だった。

何が大変かって、プロジェクトは佳境、

毎日大量のバグが見つかり、連日深夜まで対応休みも無い。

仕事に集中しなきゃならないのに、そいつの事が気になって仕方が無い。

たまにそいつ会社に来ないときLINEするのは私の役目。

おかしい、この前までどうでもよかったのに、今日LINEをするのが恥ずかしい。

返事が来るのが嬉しい。

へんなスタンプ使いやがって。

いやちがう、これは仕事上の連絡だ。

仕事に集中しなと、、、

そう思いながら、とうとう製品は仮リリースに。

ある日その製品インストールするために、電車で1時間半くらいかけた事業所に行く事になった。

準備をしていたら、なんと上長が、そいつふたりで行けという。

翌朝いつもよりうんと早起きして、電車に乗ってインストールに出かけた。

事業所が空く時間まで、近所に何も無いところだったかマクドナルドを買って、

2人で公園で食べた。

休日より休日らしい休日出勤

寒い冬の、見知らぬ公園のベンチに2人。

至福のひとときだった。

作業後、何故か一緒にゲーセンある子供用の砂場遊んだり、

同じくゲーセンにある占い機械遊んだ

カップルみたいだと私は思った。

私だけがね。

その翌月、偶然近所でそいつを見かけた。

しかけて、一緒に電車で帰った。

家について、デートして欲しいとLINEを送った。

勢いだった。

答えはOKだった。

1週間後、そいつデートした。

いつも毎日会社で顔を会わせていたやつなのに、

その日は死ぬほど緊張した。朝から何も食べられなかった。

彼と2人でカウンターでお寿司を食べた。

夢みたいだった。

ゆめみたいだった。

翌週、上長から彼がプロジェクトを離れる事を聞かされた。

家に帰って来て号泣した。

次の日出社して来た彼の顔を見る事が出来なかった。

何故こんなにも苦しいのだろう。

死ぬ訳じゃないし、会社やめるわけでもないのに。

でも、もう、朝あいつをLINEで呼び出す事も無い。

あいつに仕様を説明することも、バグを指摘する事も、チケット切る事もない。

あいつの修正箇所を、私がチェックすることもない。

おはようございますって挨拶する事ももう無い。

お先に失礼しますって言う事ももう無い。

もうあいつにチケット切る事も無い。

あいつ、いっつも私が切ったチケット放置しやがって。

リリース前にバグチケット何十個も放置しやがって、

それを一晩で片付けたりして、

いっつもハラハラして、これどんな吊り橋効果だよ。

ねえ、もう一度、

あいつにチケット切らせてよ。

今私は決めている事がある。

今の製品の売上が目標額に達したら、

あいつに好きだって言うんだ。

でもあいつ多分会社若い女の子の事が好きなんだぜ。

いっつもミーティング中その子の隣の席に座って、

ひざとひざがくっつきそうな位置を確保してる。

くやしいぜ、さよなら、わたしのだいすきなひと。

他のプロジェクト行っても元気でな。

出来れば、一生、一緒に、なにか作って居たかった。

一生一緒に作り続けたかった。

あんたがいたから、私は辛い開発も笑顔で乗り切れたんだ。

あんたがいたから、私は最後まで作りきれたんだ。

男とか女とか、恋人とか同僚とか、そんなのどうでもいい。

あんたと、作り続けたかった。

ただそれだけ。

  • いちいちホモかどうか確認しようとするブコメが鬱陶しいわ

  • 最近おっさんが書く妄想ホモ日記が多いなあ

  • そんな職場恋愛好きのあなた あこがれをいや増してぐるぐるしてみたいならゆうきまさみの「じゃじゃ馬」か「パトレイバー」 諦め切りたいなら「人間交差点」「中年流星群」「島耕作...

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