2014-06-12

落ち着こう。SplatoonはMOBAである

任天堂E3で発表した「陣取りTPS」Splatoonが話題である

http://www.nintendo.co.jp/event/e3_2014/lineup/splatoon/index.html

Call of DutyBattlefieldのようなゲーム比較し、これはすごい!!!と言ってる人がいる。

http://n-styles.com/main/archives/2014/06/12-041111.php

が、落ち着いた方がいい。SplatoonはMOBAである

Awesomenauts

https://www.youtube.com/watch?v=bzhBEPsgQQw

ぽっちゃりプリンセス

https://www.youtube.com/watch?v=fQuSKoUNqDk

E3でそれまで紹介されていたTPS/FPS比較すると、

Splatoonは独創的で、素晴らしい発想で、さすが!となるかもしれない。

しかし上記の2つの動画を見た後に落ち着いてSplatoonを眺めてみれば、

そもそもTPS/FPS比較することがおかしく、Splatoonが新しいシューターではなく、MOBAと呼ぶべきものであることがわかるだろう。

実際、上記の記事にかかれているTPSの問題というものがそもそもMOBAにはそれほど存在しないものであり(ジャンルが違うから当然だ)、アイデアによって解決して得られた結果はMOBA普通にあるものだ。

ビジュアルについては見ての通り。

Awesomenautsではマップ前線がどこまで押し上がっているかはひと目でわかるし、ぽっちゃりプリンセスは相手陣にいる誘拐されたデブプリンセスを自陣まで連れ戻すゲームであるが、現在プリンセスの位置が常に画面上部にわかやすく表示されている。常に表示されるわけではないがマップも表示できる。

敵を倒した数が重要ではなく、下手な人でも適当にがちゃがちゃしながら移動してれば味方に貢献できる、というのも共通の特徴である

また、Splatoonには味方にタッチするとそこまで高速移動する機能があるが、この前線への高速移動システムはどちらのタイトルにも実装されているし、

自陣に近いところにしっかり地盤を築くことが重要で、前線ではごちゃごちゃした乱戦になりやすいのも共通している。

上記の記事に書かれているのは結局のところ、FPSよりMOBA楽しいと思う!、ということだ。

このようなTPS/FPSとSplatoonとのおかし比較がされ、それに疑問が持たれない理由はおそらく3つほどある。

ひとつめはMOBAPC中心でE3ではかなり影が薄いこと。

ふたつめはDOTA系の割りとガチっぽいゲームが人気になりすぎてAwesomenautsやぽっちゃりプリンセスのようなゲーム存在感希薄になってしまっていること。

そして何より日本ではMOBAがさっぱり認知されていないことだろう。

https://twitter.com/search?q=lang%3Aen%20splatoon%20moba&src=typd

twitter検索してみると海外ではSplatoonがMOBAだと普通に認識している人がいることが確認できる。(多くはないけど。)

もちろんそんな前例ことなどどうでもよいし、存分に盛り上がりSplatoonがよく売れ楽しむ人が増えれば、何も言うことはない。

ただ心配なのは開発者自身も単に新しいTPS/FPSという見方でSplatoonを作っていやしないか、ということである

気になるのは上記の記事には操作が複雑というのが既存TPS/FPSの問題としてあげられているが、現状のSplatoonで要求される移動しながらの極めて頻繁なカメラ移動というのは相当に難易度が高いのでは、ということ。

塗りつぶし面積で勝敗を競うよりは、既存MOBA通り相手陣地の奥深くにあるコアを塗りつぶせば勝利というゲームに変更して、インクは自分の進行通路上に塗ればいいようにし、味方への高速移動はインクがそこまで途切れず繋がっていれば可能にすればいいだろう。そうすればがたがた画面を揺らしてプレイすることは少なくなり、細い道でもインクを塗ることに価値がでるような戦略性も広がるだろう。

その上でMOBAのなかなか決着がつかず勝負が長引きがちであることを解消するために制限時間一杯まで決着がつかなければインクの面積で勝敗をつけることにすればいい。

またMOBAでは相手陣地までの間に何箇所か関所があるのが普通だけれど、このゲームならタンクにインクを発射して満タンになれば関所が開く、みたいなことにすればいい感じにおさまる。

ついでに相手陣地の近くまでいくと相手に塗り替えられることのなく、必ず自分色に染められる壁なんかを用意すれば、時間制限ありでも相手陣地まである程度無理して攻め込もうとする理由も出てくる。

どうにも普通MOBAに比べると基本床にインクを塗るだけというのは単調すぎるのではないかと思ってしまう。

開発者がもちろんここに書いてあるようなことは考慮した上で陣取りゲームにしてるのなら全くもって余計なお世話なのだけれど、

日本でこれほどSplatoonを単純にTPS/FPS比較して論じて終わりにしている人が多いのを見ると、開発者も同じなのでは、と思ってしまう。

  • ○○の中に△△の要素を見つけて、 「○○は△△に過ぎない」 っていうメソッドよく見るなー

  • そこまで言うなら自分で作れ感が半端じゃねーな 心底うざい

  • 特定のオブジェクトの取り合いという従来の「陣取り」ではなく 文字通り陣を塗りつぶしあうってのが一番のポイントだろ。

  • MOBAってカテゴリー自体知らなかったから、その点では勉強になった。 ただ、正直「だから何なんだ?」感は否めない。分析するのは面白いかも知れないが、ゲーム会社の仕事は売れる...

    • そもそもMOBAって権利問題の回避のために特定のゲームが自称したジャンルでぶっちゃけ明確な定義はないからね。

  • 塗りつぶし面積で勝敗を競うよりは、既存のMOBA通り相手陣地の奥深くにあるコアを塗りつぶせば勝利というゲームに変更して このゲームならタンクにインクを発射して満タンになれ...

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